ザ・デッド／「ダブリン市民」より

解説　「マルタの鷹」から「女と男の名誉」まで、数多くの名作を発表してきたJ・ヒューストンの遺作となった作品。“赤狩り“を逃れて長らくアイルランドに暮らし、“第二の故郷“と呼ぶまでに同地を愛した同監督が、そこに生きる人々を通して人生の悲哀を、格調高く、詩的に美しく描いている。1940年のダブリン、中年にさしかかったガブリエル夫妻は、年一回恒例のささやかな舞踏会へと出席する。ピアノ演奏や詩の朗読、ダンス、そして和やかな会食。平和なひとときが過ぎ、やがて帰路についたガブリエルは、思いもかけず妻グレタから“ある告白“を受けることになる……。原作はJ・ジョイスの同名短編。監督の娘であるA・ヒューストンが出演し、息子のT・ヒューストンが脚本を担当している。

スタッフ	監督：ジョン・ヒューストン
キャスト	ドナルド・マッキャン アンジェリカ・ヒューストン