鶴八鶴次郎
ツルハチツルジロウ
上映時間:88分 / 製作:1938年(日本) / 配給:東宝
解説 第1回直木賞を受賞した川口松太郎の同名小説を映画化した成瀬巳喜男監督の名作。同年「藤十郎の恋」で再起した長谷川一夫と、溝口健二監督の「浪華悲歌」「祇園の姉妹」(1936)で女優開眼した山田五十鈴が主演している。物語は明治から大正初期にかけて人気の絶頂にあった新内の名コンビ・鶴八鶴次郎の愛情と芸道との葛藤を描く。芸の話となると互いに一歩も退かない二人の、想いを胸に秘めながらの喧嘩沙汰がもどかしく、芸人の厳しさを知った鶴次郎が、自らを犠牲にしても鶴八を幸福な家庭生活に収まるように仕向けるラストが切ない。風景のショットの連鎖などにサイレントの名残りを見せる演出が印象的である。
スタッフ |
監督:成瀬巳喜男 |
---|---|
キャスト |