生きものの記録

イキモノノキロク

製作:1955年(日本) / 配給:東宝

解説 町工場の経営者、中島喜一は原水爆の実験に脅威を感じ、この地球上で安全な場所は南米しかないと考える。そして、家族にも相談しないで南米への移住を計画。工場で生計を立てている息子たちは父の計画に猛反対し、父を裁判にかける。財産を自由に処分できない準禁治産者に認定してもらうためだ。ブラジルへ行けなくなった中島は、急に不安が募って発狂し、工場を放火してしまう……。黒澤明が原水爆反対の立場を表明した映画だが、興行的には失敗した。三船敏郎がフケのメイクで熱演。黒澤との名コンビで知られる音楽の早坂文雄は、主人公の心の不安を映し出す主要な楽曲を残したあと、作品の完成を見ることなく逝去した。

情報提供:ぴあ

スタッフ

監督:黒澤明

キャスト

中島喜一:三船敏郎
山崎よし:東郷晴子
家庭裁判所参与 原田:志村喬
中島二郎:千秋実
山崎隆雄:清水将夫
喜一の妻 とよ:三好栄子
中島すえ:青山京子
栗林朝子:根岸明美
一郎の妻 君江:千石規子
太刀川洋一

ブラジルの老人:東野英治郎
中島一郎:佐田豊
岡本:藤原釜足