「ルックバック」は、2021年に少年ジャンプ+で公開された長編読切。自分の画力に自信を持っていた小学4年生の藤野と、高い画力を持つ不登校の同級生・京本、ひたむきにマンガを描き続ける少女2人の青春と軌跡が描かれる。同作は「このマンガがすごい!2022」オトコ編第1位を獲得。2024年には劇場アニメ化され、「アヌシー国際アニメーション映画祭」をはじめ世界各地で上映された。
発表に合わせて、ティザービジュアル2点がお目見え。藤野と京本が雪深い道を歩く後ろ姿、部屋で机に向き合いマンガを描く姿が収められている。ビジュアルのスチールは写真家の濱田英明が担当した。映画では13年にわたる藤野と京本の軌跡を、美しい四季とともに描く。撮影は秋田県にかほ市を中心に行われ、すでに終了。現在は編集作業に入っている。また同作は韓国・台湾でも公開予定だ。なおキャスト情報は明かされていない。
藤本は「是枝監督がルックバックを撮ってくれるなら僕はもう何も言う事はないです。楽しみにしています!」と是枝監督に信頼を寄せる。是枝監督は作品への印象を「同じ作り手として、覚悟が切実に伝わってくる作品で、きっと藤本タツキさんはこの作品を描かないと先に進めなかったのだろうなと、そんな気持ちが痛いほど伝わってきました」と語る。そしてオファーを受け藤本と対面した後の心境を、「『やらないわけにはいかない』と覚悟を決めた」と明かした。
藤本タツキコメント
是枝監督作品で初めて見たのは「海街diary」です。
主人公が新しく住む事になる家の中や、町の食堂の中の家具などがとても生活感があって物語に説得力を持たせるものになっていました。物語に関わらない細かい演技なども、キャラクターが日々、僕達の見えない所で生きていると思わせるもので感動しました。
是枝監督がルックバックを撮ってくれるなら僕はもう何も言う事はないです。楽しみにしています!
是枝裕和監督コメント
京都からの新幹線の帰り、品川駅の本屋に平積みされていた表紙の「背中」に惹かれて、思わず手に取ったのが、「ルックバック」との出会いでした。
その晩、一気に読みました。
漫画と映画でジャンルは違いますが、同じ作り手として、覚悟が切実に伝わってくる作品で、きっと藤本タツキさんはこの作品を描かないと先に進めなかったのだろうなと、そんな気持ちが痛いほど伝わってきました。
自分にとっては、『誰も知らない』がそんな作品でした。
その出会いのあと、小出プロデューサーから「ルックバック」を実写映画に、という誘いを受け、藤本さんにお会いする機会をいただきました。
まずは、このような作品を世に産み落としていただいたこと、その作品に同時代に出会うことができたことへの感謝をお伝えできればと思っていたのですが、その帰り道、「やらないわけにはいかない」と覚悟を決めたことを覚えています。
撮影は終了し、現在、編集中ではありますが、とても豊かなものが映し出される作品になるのではないかと思います。
小出大樹(企画・プロデューサー)コメント
ジャンプ+で公開された日に何度も読み返しました。衝撃でした。すごいものを読んでしまったと思いました。様々な感情とともに、ぼくは、藤野の背中から、なにか強い力をもらった気がしました。
その矢先、藤本タツキさんにご挨拶できる日がありました。藤本さんに読んだ直後の感想を伝えたいと思っていたのですが、ぼくは、間際になって、この漫画を、是枝監督による実写映画にさせていただけないかと伝えたいと思っていることに気がつきました。
是枝監督とは、ぼくが学生の頃に受けていた授業の先生として出会い、教室の席からその背中をみつめていました。「誰も知らない」で、1年をかけて四季をめぐりながら子どもたちの成長を撮影したこと、「海街diary」や「奇跡」で、子役の方に台本を渡さずにセリフを口伝えで演出されたことなど、これまで見聞きした話が思い出されました。なによりも、「誰も知らない」を観た際に抱いた強い感情が呼び起こされ、考えれば考えるほど、この実写映画化に際しては、是枝監督しかいないのではないかと思い、お声がけしました。
是枝監督をはじめ、キャストとスタッフの皆さん、秋田県にかほ市の方々と、四季を通じて、出来うる限り丁寧に撮影してきました。力を尽くして作りますので、楽しみにしていただければと思います。
実写映画「ルックバック」
2026年公開
スタッフ
原作:
監督・脚本・編集:
企画・プロデューサー:小出大樹
配給:K2 Pictures

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藤本タツキ「ルックバック」2026年実写映画化、監督は是枝裕和 2種のビジュアル公開 https://t.co/jFurr0WvAx