キャリアを積み重ねてきたからこそのビンタ

──アルバム「バニラビーンズ」リリース後初のシングルとなった「LOVE & HATE」には、“Mr.スウェーデン”カジヒデキさんが作詞で参加されてます。カジさんの印象はどうでしたか？

レナ　普通の人でした。電車乗るし、コンビニ弁当食べるし。

リサ　やっぱり私生活が気になりますよね。いつもスコーンとか食べてるんじゃないかって（笑）。

──音楽的な話題は？

レナ　「この歌詞について」とかですよね。一切してないです。

──サウンドもこれまでになかった路線だし、メロディもマイナーコードで、音楽的には大きな変化ですよね。

レナ　「LOVE & HATE」で結構路線変更しちゃったんで、今までのファンのみなさんが離れちゃうんじゃないかなって心配もありました。

──そんなレナさんの葛藤に対して、リサさんは？

リサ　私はそんなに葛藤はなかったです。「カッコいい路線で行くんだなー」ぐらいで。いろいろ挑戦できるのはいいなと思ってたので。

──そういうことを2人で話し合ったりは？

レナ＆リサ　しないですねー。

◎生けるマネキン・バニラビーンズに群がる無数の携帯電話（2009.8.25）
◎バニラビーンズが週末アキバでもちもちドーナツを販売（2009.9.9）

──「LOVE & HATE」のリリースイベントで、大きな波紋を呼んだ“ビンタ”が行われたんですね。掟さんも思いっきりビンタされてます（笑）。

◎バニラビーンズ待望のワンマン、12月23日に開催決定（2009.9.14）

社長　いい顔だ。

──これは「LOVE & HATE」にかけて“なでなで”と“ビンタ”のどちらかが選べるというものだったにもかかわらず、ほとんどのファンが“ビンタ”を要求したという。

レナ　女のコもビンタを選んでくれるから、どうしようかと思って。

──結構本気でスイングしてるんですよね。

レナ　楽しいです。人を殴るのは。やるからには全力でやらないと。

──「この1発がCDの売り上げにつながる！」と。

リサ　はい（笑）。でもみんな病みつきになってループしてくるんですよ。

レナ　目に見えて売り上げに貢献しました。

──これも社長のアイデアですか？

社長　いや、これはレコード会社かな。

──でも普通はこういうのって、事務所側で「待った」がかかりますよね。

社長　まあ「LOVE & HATE」だからね。合ってるっちゃあ合ってるかなと。

──この企画が当たり前に通ってしまうグループになっているのがすごいですよね。昨日今日出てきたアイドルがいきなりこんなイベントやれないですよ。

レナ　ちゃんとキャリアを積み重ねてきたからこそのビンタですよ。

北欧であるかどうかは、一応自問自答してる

──独自のキャリアを積み重ねたことで、他に類を見ないユニットというポジションを確立したな、という印象をこのビンタ会から感じましたが、ここまでの流れは社長としては思惑どおり？

社長　そこはもう目標どおりというか。誰かと同じことをやってもダメですからね。結果論の部分もあるけど、いいポジションに付けたなと。

──「北欧」どうでもよくなってませんか？

社長　いやいや、そんなことないです。そこだけは最初に必ず言うようにしてますから。

──あくまで「北欧」は貫いていかないといけないんですか？

社長　そこを捨てるともうバニラビーンズじゃなくなっちゃうじゃないですか。うん。ビンタ会にしても、僕の中で北欧であるかどうかは、一応自問自答してる。

（全員爆笑）

──社長の考える「北欧」は具体的にどういうイメージなんですか？

社長　何がですか？

リサ　もう（笑）社長汗かいてますよー。

社長　人がゆったり生きていけるような世界観を2人が作り上げていければ、それが「北欧」ですよ。それによってお客さんがニコニコ笑ってくれるわけだから、非常に北欧的なわけです。ビンタ会だって「LOVE」も選べるんだから、それは北欧的ですよ。

レナ　ですって（笑）。