音楽ナタリー PowerPush - バニラビーンズ

独自のアイドル道を行く“バニビ姉さん”の8年目 各界ファンからの応援メッセージ&質問

結成8年目を迎えたバニラビーンズが、4枚目のオリジナルアルバム「バニラビーンズIV」を完成させた。個性ひしめくアイドル界で独自のスタンスを貫き、アイドルのみならずロックバンドや異業種の面々からも広く愛されるレナ&リサの2人。今回の特集では2人へのインタビューに加え、バニビを応援する各界著名人からの多数の応援コメントとバニビへの質問、それに対する2人の回答も掲載している。

取材・文 / 臼杵成晃 撮影 / 笹森健一

バニラビーンズインタビュー

アイドル界の保母さん!?

──以前「VaniBest」発売時のインタビューで、過去に掲載したニュースをもとにそれまでの活動をたっぷり振り返ってもらいましたけど(参照:バニラビーンズ インタビュー)、あれからすでに5年近く経ってるんですよ。

バニラビーンズ

レナ そんなに経ちましたっけ?

──T-Palette Records加入以前ですもんね(参照:タワレコからアイドル専門レーベル、バニビ&Negicco参加)。

リサ いろいろありましたねー、あれからも。

──Tパレ設立から間もなく、2011年の7月には2ndアルバム「バニラビーンズII」が出て、翌年11月には3rdアルバム「バニラビーンズIII」と。そこからは2年ちょっと間が空きましたが、その間は生バンドを従えてのライブシリーズなど、いろいろ変化の多い時期だったのではないでしょうか。不動のスタイルを作り上げた上でいろいろなプラスアルファを試すような。

レナ 「バニラビーンズIII」がバンドの音を主体にしたアルバムで。そこからデビュー5周年企画ということで、それまでとは違った生演奏のライブを始めたんです。

──直立不動の振り付けがそれまでのバニビの特長でしたけど、バンドを入れてからは少し変化しましたよね。煽りを入れたり。そこを変えたのはなぜなんですか?

レナ

レナ 勝手に体が動いたところもありますけど、大人の意向も大きいです(笑)。ちょいワル社長(フラワーレーベル代表・戸練直木氏)も「もっと煽りなさい」って。それまでライブに対してあまり深く言われたこともなかったし、私たちもよくわからなかったので。今も正直「もっと動いていいんじゃない?」って言われながら探り探りやってます(笑)。

──でも動かないスタイルを作ったのもちょいワル社長ですよね。

リサ ホントですよ! 覆された(笑)。ああ言ったりこう言ったりね。

──あと、アイドルシーンにおける2人の立ち位置も5年前とは違いますよね。アイドルが大勢集まるイベントで総合司会のポジションを任されたり、アイドル界のお姉さんとしての役割が大きくなって。2人の資質によるところが大きいと思うんですけど。

リサ そのポジションが自分たちでもしっくりくるんですよ。今やお姉さんじゃなくて保母さんですよ。20歳ぐらいの子がお姉さんで、私たちなんてもう母のような。

レナ どう考えても私たちが妹ではないし(笑)、誰かに頼るような2人でもないから、自然とこうなった感じなんですよね。適材適所なのかなって。

「バニビが一番」って言ってくれる人はみんなシャイ

──そんなお2人の資質もあってか、バニビはほかのアイドルやアーティスト、異業種の人たちからも広く愛されていますよね。昨年末のワンマン(参照:バニラビーンズ、100%ホームのLIQUIDROOMで歌とトークの2時間半)にも大勢の人たちが応援に来てましたし。

レナ スタッフさんも「お花の数でキャリアを感じるよね」って(笑)。ワンマンは単純に楽しかったですね。反省点もいくつかあるけど、それを上回るぐらい楽しかったなという感情が大きいです。これまでのワンマンは後悔とか反省が勝ってて、心から楽しめてないところもあったと思うんですけど。でも私たち、ずっと「4回目のワンマン」って言ってたけど、ホントは5回目だったらしくて……。

リサ

リサ そう! 私たちずっと「Vol.4!!」とか言ってたけど5回目だったんですよ。100回ぐらいやってて1回数え間違えるとかならわかるけど「5回しかやってないのにそこ間違える!?」みたいな(笑)。DVDの撮影してるのに……。

レナ 何度も「4回目のワンマンライブで」って言っちゃってる(笑)。

──発言のたびにテロップで「※本当は5回目」って入れなくちゃいけない(笑)。

リサ 入れてもらわないと困る! ホントに。

──お2人が楽しんでいるのも伝わってきたし、フロア全体が祝福ムードというか、本当にいい空間だったと思います。MCでもお話されてましたけど、“100%ホーム”な空間で。

レナ ホームな場所があまりないですからね(笑)。ワンマンの5日前がTパレの感謝祭イベントだったんですけど(参照:Tパレ最強はアプガ森咲樹!腕相撲が感動のドラマを生んだ2014感謝祭)、お見送りのハイタッチで私たちのTシャツを着たファンの方たちは数えるほどで。実感……しちゃうんですよ、ハイタッチ会って。でもほかのアイドルのTシャツを着てる人たちも「バニビ姉さん、おつかれ!」って言ってくれたり。

──そこは難しいところですよね。バニビTシャツを着てない人も、イチ押しではなくとももちろん応援しているわけで。

バニラビーンズ

リサ うん。「好きなグループを7、8組挙げて」って聞いたら入ってる率は高いかもしれないなと思うんですよ。でも「一番好きなのは?」って聞かれると、まあまあ……みたいな(笑)。もちろん一番だったらうれしいですけど、同じ質問を3年後にしても私たちがまだ入っている自信はあるんですよ。だからそれでもいいのかなって。

レナ 「バニビが一番」って言ってくれる人はみんなシャイだから、大人数のイベントになると一番前じゃくて、後ろのほうでタオルを振ってくれるんですよ。「ここにもいるよー!」って。私たちも引っ込み思案だし、どこか似てるところはあるのかなと思いますね。

Contents Index
バニラビーンズインタビュー
各界からのバニビ応援コメント+Q&A
ニューアルバム「バニラビーンズIV」 / 2015年2月3日発売 / T-Palette Records
初回限定盤 [CD+DVD] / 4320円 / TPRC-0125
通常盤 [CD] / 2700円 / TPRC-0124
CD収録曲
  1. ブービーボーイ・ニアピンガール
  2. まだよボーイフレンド
  3. マスカット・スロープ・ラブ
  4. フォーゲル オ ヴィンド
  5. 黄昏ハイボール
  6. ワタシ…不幸グセ
  7. 愛のせい
  8. プリーズミーダーリン
  9. Happy Day!!
  10. コップのフチ子公式ソング きっといい場所
  11. 有頂天ガール
  12. Funny Little Frog

[初回限定盤ボーナストラック]

  1. 有頂天ガール(おさいふケータイ Ver)
初回限定盤DVD収録内容

バニラビーンズワンマンライブ@恵比寿リキッドルーム ライブ映像

バニラビーンズ

バニラビーンズ

庶民派でアイドル研究が趣味のレナ(キノコ頭担当)と、日本で正月を過ごしたことがないセレブのリサ(外はね頭担当)からなる実験型次世代アイドルユニット。北欧の風に乗ってやってきたという設定で2007年に「U ▽ Me」(※▽は白抜きハート表記)でデビューし、翌2008年に初期メンバー脱退後第2期メンバーとしてリサが加入。現在のメンバー構成となる。スウェディッシュポップを意識したサウンドとレトロなビジュアルで渋谷系ファンなどから高評価を得る一方で「ガラス張りトラック生活」などの風変わりな活動でも注目を集めた。2011年にはタワーレコードのアイドル専門レーベル「T-Palette Records」にレンタル移籍。アイドルが多数出演するイベントではMCを担当するなど、トーク面でも高く評価されている。2015年2月には通算4枚目のオリジナルアルバム「バニラビーンズIV」をリリース。