ナタリー PowerPush - でんぱ組.inc

6人×2年間の集大成「WORLD WIDE DEMPA」

でんぱ組.incが、現体制で初となるアルバム「WORLD WIDE DEMPA」をついにリリースする。「Future Diver」から「W.W.D II」まで、MEME TOKYO移籍後のシングルナンバーをすべて収録した、この2年間の活動の集大成とも言える作品だが、完成までの道程は決して平坦なものではなかったという。

満を持して行った今回の全員インタビューも、メンバーが話しながら次々泣き出すという意外な展開に。6人が本音で語るロングインタビューをじっくりと味わってもらいたい。

取材・文 / 大山卓也 撮影 / 福本和洋 ヘアメイク / 村中サチエ、横江亜季

6人のでんぱ組.incとして飛躍できる気がした

──この「WORLD WIDE DEMPA」というアルバムは、現メンバー6人が歩んできたこの2年間の集大成的な内容ですね。アイドルグループにとってメンバーチェンジというのは、やはりすごく大きな転換点だと思うのですが。

夢眠ねむ そうですね。新しく2人が入ってくる前はやっぱり「どんな子なんだろう?」って。そしたらいきなり金髪と子供だったから、この先どうなるんだろうって思ってました(笑)。

最上もが 未鈴ちゃんは最初はぼくのこと怖がってたって。

古川未鈴

古川未鈴 だって金髪なんだもん。

全員 あはは(笑)。

古川 初対面のときは絶対ギャルっぽい子だと思ってたから。

最上 でもしゃべったら……。

古川 ネトゲやってて。

最上 同じサーバーで(笑)。

古川 打ち解けるのはすごく早かったよね(笑)。

──6人体制での初ステージは2011年の12月25日でした。もがさんとピンキー(藤咲彩音)は脱退した跡部みぅさんと入れ替わりになる形で加入したんですよね。

古川 そう、2人が入ってきたとき、跡部が「私は2人を発射台に乗っけることが最後の仕事だから」って言ってたんだよね。

藤咲彩音 カッコいい!

夢眠 あのとき7人でダンスレッスンをやった1カ月があって。そのときに跡部が2人に教えてる姿がすごいよくて、これはいけるかもなって思ったんです。今までの5人とは違う、新しい6人のでんぱ組.incとして飛躍できる気がしたというか。

相沢梨紗 私はそのときもうリーダーだったし、自分がディアステージ(でんぱ組.incのホームグラウンドとして知られる秋葉原のライブバー)に入ったときも不安だったから、2人に対しては「大丈夫かな?」って気持ちのほうが強かった。でもすぐに打ち解けたからよかったなって。

夢眠 端から見てるとえいたそがすごい変わった気がする。

──えいたそにとってはもがさんとピンキーが初の後輩だったわけですよね。

成瀬瑛美 私それまで上下関係をずっと気にして生きてきたんですよ。でもなんかアイドルグループとしてそれぞれの個性を光らせて、違う方向を向いてやっていくんだとしたら、たぶんそういう上下関係は壊れたほうがいいんじゃないかなって、2人が入るちょっと前ぐらいから思ってて。だから2人が入ってすごくうれしかったし、感謝してるんです(笑)。

「W.W.D」がエンタメとして成立するかどうか

──その後、2012年は「でんぱれーどJAPAN」や「キラキラチューン」をリリースして、知名度も人気もどんどん高まっていく過程だったように見えましたが、グループ内では6人が馴染んでいく時期でもあった?

夢眠ねむ

夢眠 うん、そうかも。

──そして6人になって1年経ったタイミングで、問題作「W.W.D」がリリースされました。今振り返ってみて「W.W.D」はどんな曲でしたか?

夢眠 私は曲をもらったとき電車の中で仮歌を聴いて……、いきなりわけもわからず号泣してましたね。で、レッスンで集まったらみんなも泣いてて(笑)。

古川 私はこれがエンタメとして成立するのか、しないのかみたいなことを思ってて。これを聴いたお客さんは「わあ!」ってなるのか「はあ?」ってなるのか、そればっかり考えてました。だってもう究極の身内ソングだし。

最上 ぼくも単純に歌詞が恥ずかしいっていうのがあった。

──そのあたりの話は「W.W.D」リリース直前にナタリーでも語ってもらいましたよね(参照:でんぱ組.inc「W.W.D / 冬へと走りだすお!」インタビュー)。実際にあの曲が世に出て、多くの人に受け入れられたあとはどうでしたか?

相沢 でも私はディアステでファンの人に「『W.W.D』はあの歌詞じゃなきゃいけなかったの?」ってけっこう言われたんですよね。それまではちょっと強い感じのキャラだったから180度変わって、みんなびっくりしたみたいで。「そんな暗いこと別に表立って言わなくたっていいじゃん。俺たちはわかってるよ」みたいな。でもたぶんわかってなかった人は多くて、だからびっくりしてるんだろうって感じてた。

古川 だからあの曲が受け入れられたのは、Zeppのツアー(ワールドワイドでんぱツアー2013)を通じてっていうところが大きいと思うんですけど。

──1人ずつステージ上での独白という形で、自分の過去について語るコーナーがありましたよね。

夢眠 毎回20分くらい時間とって。前代未聞だったと思う。

古川 超イヤだったもん、私。

夢眠 けっこう最後まで反対してたもんね。

古川 いや、だって普通に考えてアイドルのワンマンライブでいきなり曲もなくて真っ暗な中で、みんなが泣きながら自分語りをするなんて……そんなライブがあってたまるか!って私は思ったんですけど(笑)。

──実際にやってみた今はどう感じていますか?

古川 うーん、あの独白がなかったら今の自分たちはないと思うし……、大事な経験だった。とはいえ、二度とライブでやってはいけない演出だとは思います(笑)。

ニューアルバム「WORLD WIDE DEMPA」 / 2013年12月11日発売 / MEME TOKYO
超豪華初回限定盤 [CD+Blu-ray+グッズ] / 10000円 / TFCC-86448
初回限定盤 [CD+DVD] / 3800円 / TFCC-86449
通常盤 [CD] / 2800円 / TFCC-86450
CD収録曲
  1. ハジマリ。~WORLD WIDE DEMPA~
  2. でんぱれーどJAPAN
  3. Future Diver
  4. VANDALISM
  5. Sabotage
  6. W.W.D
  7. ナゾカラ
  8. イツカ、ハルカカナタ
  9. キラキラチューン
  10. 冬へと走りだすお!
  11. なんてったってシャングリラ
  12. W.W.D II
  13. ORANGE RIUM
  14. 強い気持ち・強い愛
  15. でんでんぱっしょん
Blu-ray / DVD 収録内容

<Music Video>
※ メンバーによる副音声コメンタリー付き

  • でんぱれーどJAPAN
  • 強い気持ち・強い愛
  • キラキラチューン
  • W.W.D
  • 冬へと走りだすお!
  • でんでんぱっしょん
  • ノットボッチ…夏
  • W.W.D II

<LIVE映像>

  • 「でんぱれーどJAPAN」2013.8.2 ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2013
  • 「Future Diver」2013.8.2 ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2013
  • 「でんでんぱっしょん」2013.8.11 SUMMER SONIC 2013
  • 「IDOL」2013.10.13 BiS×でんぱ組.inc ツーマンライブ
でんぱ組.inc(でんぱぐみいんく)

でんぱ組.inc

古川未鈴、相沢梨紗、夢眠ねむ、成瀬瑛美、最上もが、藤咲彩音からなる6人組ユニット。東京・秋葉原のライブバー「ディアステージ」をホームグラウンドに2008年から活動を開始。2011年12月に1stアルバム「ねぇきいて?宇宙を救うのは、きっとお寿司…ではなく、でんぱ組.inc!」をリリース。2013年1月にはいじめなど自己の暗い過去を歌ったシングル「W.W.D / 冬へと走りだすお!」でオリコン週間ランキング10位を獲得。主演映画「白魔女学園」の主題歌として同年10月にリリースした「W.W.D II」も話題を集め、同年12月に2ndアルバム「WORLD WIDE DEMPA」をリリース。“萌えキュンソング”と呼ばれるアッパーな楽曲と情感豊かなライブパフォーマンスで国内のみならず海外からの支持も厚く、ジャカルタや台北などでのライブやファッションイベントにも出演。メンバーはそれぞれアニメ、マンガ、ゲームなどの趣味に精通したコアなオタクとしても知られている。