今のペダステを演じられるのは俺らだけ!島村龍乃介・北乃颯希・滝川広大が全力で届ける「舞台『弱虫ペダル』THE DAY 2」

小野田坂道役の島村龍乃介らを迎え、2022年に新たなスタートを切った「舞台『弱虫ペダル』」(以下ペダステ)。新シリーズの第3弾となる「舞台『弱虫ペダル』THE DAY 2」では、原作コミックスの13巻の終わりから19巻半ばにあたるインターハイ神奈川県大会2日目のエピソードが描かれる。

このたびステージナタリーでは、熱い闘いを控える総北高校のキャストから、主人公・坂道役の島村、坂道と同じく1年生でスプリンターの鳴子章吉役を務める北乃颯希、3年生のスプリンター・田所迅役を演じる滝川広大にインタビュー。前回公演「舞台『弱虫ペダル』THE DAY 1」(2023年)で話題となった田所の「バコーン!」誕生秘話から、最新公演「THE DAY 2」への意気込み、商品化が発表された“ペダステハンドル”の使い方レクチャーまで、3人にざっくばらんに語ってもらった。

取材・文 / 興野汐里撮影 / ヨシダヤスシヘアメイク / Aki、渡邉真夕

孤独を感じた「THE DAY 1」

──お三方がペダステシリーズに出演するのは、「舞台『弱虫ペダル』The Cadence!」(2022年)「舞台『弱虫ペダル』THE DAY 1」(2023年)に続き3作目となります。「THE DAY 1」上演前のインタビューで北乃さんと滝川さんが「島村さんの成長した姿を見てほしい」とおっしゃっていたのが印象的でした。

島村龍乃介 ……照れるじゃないですか!(笑)

滝川広大 りゅう(島村)の成長を見られたからこそ、「THE DAY 1」の稽古ではあえて声をかけないようにしたところがあって。(島村をじっと見つめながら)「THE DAY 2」の稽古が今からすでに楽しみです!

島村 プレッシャーをかけられてる……!(笑)

──島村さんから見て、ご自身が演じる小野田坂道と共に成長できたと感じる部分はありますか?

島村 「The Cadence!」は(北乃)颯希くん、(今泉俊輔役の砂川)脩弥くんと「総北高校1年生トリオでがんばっていこう!」という気持ちで臨んだんですけど、「THE DAY 1」は、坂道が1人で他校の選手を100人抜きするシーンがありましたし、正直に言うとすごく孤独だったんです。ほかのメンバーの力を借りずに、自分の力だけでみんなに追いつかないといけない場面だったので。その孤独とどう向き合うかが「THE DAY 1」における自分自身の課題でした。大千秋楽のときに「乗り越えられたかもしれない」と感じられたのは、すごく大きな経験だったと思います。

島村龍乃介

島村龍乃介

──「THE DAY 1」の稽古で、滝川さんや総北メンバーの皆さんが島村さんを陰ながら見守っていたことは、ご自身でも何となく気が付いていたのでしょうか?

島村 鈍感なので、最初は全然気が付かなくて……(笑)。

北乃颯希 ははは!

滝川 可愛いな!(笑)

島村 「The Cadence!」の公演から1年くらい時が経っていたので、みんなとの接し方を忘れちゃってて、「こんな距離感だったかな?」みたいな(笑)。「The Cadence!」は自分が初舞台だったこともあり、みんなから「もうちょっとこうしてみたら?」とアドバイスをもらうことが多かったぶん、少し寂しい気持ちもあったんですけど、最終的には「自分の力でやってみよう」というメッセージだと気が付きました。

滝川 「THE DAY 1」は1人ひとりが各々のレースに集中する場面が多かったから、自分たちががんばっている姿を見せることで、りゅうに僕たちの思いが伝われば良いなと思って。りゅうならきっとやってくれるだろうと思っていたので心配はしていなかったですけど、見事にやり遂げてくれましたね。

──北乃さん、滝川さんとしては、ご自身が演じるキャラクターやペダステという作品と共に成長できたと感じるところはありますか?

北乃 鳴子は身体が小さいが故に「お前はレースで勝てない」と言われ続けて、苦しんだ時期もあったけど、田所という大先輩と出会うことができた。結果的には負けてしまいましたが、「THE DAY 1」での田所、鳴子、泉田(塔一郎)によるスプリント対決を経て、鳴子は一皮むけたんじゃないかなと思うんです。僕も若い頃、オーディションに受からなかったり、満足のいく結果が出せない時期があったりしたので、鳴子の状況と重なる部分があるなと。

北乃颯希

北乃颯希

滝川 「The Cadence!」はペダステ新シリーズの1作目ということで、みんな自分のことだけでいっぱいいっぱいだったんです。だからこそ、お客様が支えてくださったことが本当にありがたかった。「THE DAY 1」では、スプリンターを演じる自分たちが1発目のレースを全力で走りきることで、サポートしてくださったファンの皆様に恩返ししたいという気持ちが強かったですね。それが皆様に伝わっていたらうれしいです。

田所の「バコーン!」誕生秘話

──「THE DAY 2」はペダステ新シリーズの3作目となります。シリーズものの作品に出演する際、3作目となると役とシンクロする部分がだんだんと増えていくものなのでしょうか?

滝川 そうですね。初めは田所として素直な思いを伝えることにどこか気恥ずかしさを感じていたんですが、今はまったくありません。当初、台本上で「バコーン!」というSEが入る予定だった箇所があるんですけど、思いが強すぎたあまり、自分の口で「バコーン!」と言ってしまったことがあったんです。それが本番でも採用されて(笑)。

北乃 「バコーン!」の誕生は衝撃的だったね!(笑)

滝川 そうだね(笑)。自分の中で「田所の正直な思いを届けたい」という気持ちがどんどん強くなっていることを象徴した場面だったと思います。

滝川広大

滝川広大

北乃 自分も今は胸を張って、「鳴子をやれるのは俺しかおらん!」と思っています。また、「今のペダステを演じられるのは俺らしかおらんやろ!」という気持ちも強くなっていっていますね。このメンツだからこそ最後まで走りきることができるんじゃないかなって。

島村 僕は逆に毎回探り探りで、しっかり坂道を演じられているのか今でも不安なところがあります。坂道みたいに真っすぐな人ってあまりいないから、近付けるようにがんばってはいるんですけど……。でも、坂道という役をいただいたからには、公演を観てくださる方に「あっ、本物の坂道だ!」「観に来て良かったな」と思ってもらいたい。そのための役作りができればと思いながら取り組んでいます。