オーバード・ホール Produce タニノクロウ×オール富山 2nd stage「笑顔の砦 ’20帰郷」タニノクロウ インタビュー / 富山人20人が語る、タニノクロウ

富山人20人が語る、タニノクロウ

ここでは、タニノクロウと富山の劇場や街で出会った人たちからのコメントを紹介。タニノや演劇との出会いによって感じたことは? 20人のオール富山人が答えてくれた。

  • 石川雄士

    石川雄士

    「ダークマスター 2019 TOYAMA」常連客役、「笑顔の砦 ’20帰郷」外国人役

    タニノさんを初めて認識したのは2018年の冬、「地獄谷温泉 無明ノ宿」富山公演の記事でした。「パンクでいたい」というタニノさんの言葉に感銘を受けて、「この人を生で観たい」「一度一緒に酒を飲めたらいいな」くらいの思いで「ダークマスター 2019 TOYAMA」のオーディションに行きました。それからのお付き合いですが、中高生時代、富山の街中で幼いタニノさんを見ていたような気がするのです。ギョロ目の少年を。街中に住んでいらしたので、ウロついていた僕らとすれ違っていたんだろうなと思うのです。街中に住む友達も「谷野病院の子やろ?」と述懐してました。同じ時期に同じ街で悪さしてたんだろうなと。僕の後輩が経営するラーメン居酒屋でタニノさんの友達が働いていたりもします。タニノさんは「あなたたちが出演したからって何か変わるわけじゃない」とおっしゃってましたが、ぼくの人生は180°変わりました。出会いに感謝です。

  • 宇野津達也

    宇野津達也

    「ダークマスター 2019 TOYAMA」演出助手、「笑顔の砦 ’20帰郷」演出助手

    地方で創作することの難しさと可能性について、より考えるようになりました。「どこであっても創作はできる」時代に「ここで創作する意味・価値」を求める。タニノさんは富山でのクリエーションにおいては、東京で創るものと違うもの、富山だからこそ創れるものを探しているように思います。それがどういうものなのか、我々も一緒に考えていきたいと思っています。

  • 大村沙織

    大村沙織

    旬撰料理 順風満帆 女将

    「タニノクロウ×オール富山」の取り組みは、とても素晴らしいと思う。多くの方々が今まで「あたりまえ」だと思っていたことは、何1つ「あたりまえ」だったわけではなくて、表現者として素晴らしい舞台をいくつも手がけてこられたクロウさんも、同じく感じられたことだと思います。
    如何にして「やるか」、続けるために如何に「変えるか」、如何に「変えないか」。今まで培った成功も失敗も土台となるぶれない芯があるから、考える・考えようにたどり着けるんだと思う。そして、変化・進化して動きはじめることに。
    私がよく言うのは「やってみよう! やってみなくちゃ、わかんない!」
    簡単なことではないけど、立ち止まっていてもどうにもなんないから。
    前に戻ることはなく、「大変」と思うときは「大きく変わるとき」と。
    ありがたく「頭」がついてるから考えよう。「手」がついてるから手間をかけよう。「足」がついてるから足を運ぼう。
    コロナ禍でお互いを心配することしかできずとも、前を向いて突き進む話をお会いするたびにさせていただいております。「偶然」なんてなくて、「必然」的に……出会えたことに心より感謝しております。

  • 岡田晃範

    岡田晃範

    「笑顔の砦 ’20帰郷」出演者……になれなかった役者志望の美術スタッフ

    前回の「ダークマスター」の出演者の1人に、私のマラソン仲間がいて、彼が練習時に宣伝なのか自慢なのか、これ見よがしに「ダークマスター」のウインドブレーカーを着ていたので、話の中で当プロジェクトを知りました。残念ながら当時は自分の出演する舞台の稽古とマラソン大会と公演の日程が重なったため、本番を観に行くことは出来なかったのですが、彼からの勧めもあって、次回募集があったときはぜひ立候補したいと考えていました。

  • 桶谷隆

    桶谷隆

    タニノがたまに来店する富山駅前の居酒屋のマスター

    数年前の大雪の夜に、舞台関係の方が4人、当店のカウンタ一席にいらっしゃいました。料理を出しながらその方たちと話をしていたら、その中の「眼光の鋭い」1人の方が、富山の、それも街の中の出身である、ということがわかりました。それから話が盛り上がり、その人の名が「タニノクロウ」という人だとわかりました。
    何も知らない私は、お帰りになったあとに、ググってみると、自分が想像した以上にすごい人である事を知りました。
    以来、何度も当店に来ていただいております。
    複数人のときは真剣に「舞台の話」を、1人のときは普通に「世間話」をしながらも時折見せる「仕事人」の姿、両方のタニノさんを見せていただいてます。
    「タニノクロウ」の独特の世界観の一部に当店での「何か」が役に立っていたらなあ、とも思います。

左からプロデューサーの福岡美奈子、漁業者の門島衛さん、タニノクロウ。
タニノクロウ
  • 門島衛

    門島衛

    漁業者 ※漁師役出演者の見学を受け入れた「大門漁業有限会社」 漁労長

    漁業に携わり30年弱。タニノさんとの接点は無い職業ですが、舞台で漁師のことを演出されることを知り、これも人の縁だと思います。私自身、縁を大事にしてきていましたので、タニノさんとの縁でレベルアップしました。
    漁師役の役者さんたちは、いかに漁師という役を忠実に演じようと船の上や、番屋にてたくさん話し、コミュニケーションを大事にされていました。帰る頃には漁師の目になっていました。

  • 清河北斗

    清河北斗

    造形作家。2020年オーバード・ホール「舞台の上の美術館Ⅱ」アーカイブ企画にてタニノと対談(参照:AUBADE HALL ARCHIVES 舞台の上の美術館Ⅱ|AUBADE HALL)。

    2019年、タニノさんがとやま賞を受賞された日が最初の出会いでした。そのときの口約束の通り、後日、突然の電話からその当日に本当に東京から新幹線で僕のスタジオに来られました。
    二度目のタニノさんはラフな夏の装いで、お茶を飲みしばし語ったあと、自分は制作作業、タニノさんは執筆作業という不思議と心地よい時間を経て、そのうち酒を飲み、火を焚き肉を焼き、朝方になりなぜかスタジオ内にテントを張りゴロ寝しました。紳士的でやんちゃ風情なタニノさん。四十代半ばの良質な思い出です。

  • シミズナオユキ

    シミズナオユキ

    小・中学校からの友人、同じ部活でバレーボーラー

    出会いは小学校1・2年生のときです。
    タニノくんはくりっとしたつぶらな目が印象的な少々いたずらが過ぎる詩人のような笑顔の少年でした。
    今思えばあの頃からタニノくんはダークマスター的な部分を内面に持っていて、私たちの家の近所にもそんな彼のような雰囲気の雑然とした路地や商店がまだたくさんあって、さまざまなかたちでぎりぎりの大人の人たちが生きているような、そんな街の中でよく一緒に遊んでいたのを覚えています。
    あれから30年以上の時が流れて、深い思索の旅を経てたくさんのうつろいやあわれを映してきたタニノくんのまなざしは
    あのとき目を凝らして必死になって見ようとしていた
    もうもうとたちこめる女湯の湯煙の向こう側
    そう深淵を、変わらぬその目で今もじっと見つめているのだと思います。
    そんなタニノクロウが演劇というかたちを通して見せてくれる事象と認識のあわいを今後とも楽しみにしています。

  • 関口彩

    関口彩

    画家 / 「笑顔の砦 ’20帰郷」美術制作スタッフ

    2019年の「ダークマスター」の舞台や取り組みに刺激を受けたことをきっかけに「笑顔の砦 ’20帰郷」の美術スタッフに参加しました。スタッフの多くは美術経験がないと聞いていますし、画家である私にしても、舞台美術は未知の世界。初めての体験や、経歴がさまざまな人たちとの交流を楽しんでいます。
    国内外で活躍される県出身者がこうやって故郷にも目を向けてくださることで門戸が開き、富山のアートシーンがさらに広がると期待しています!

  • 武内孝憲

    武内孝憲

    同じ商店街で育った人 /「ダークマスター 2019 TOYAMA」プログラムでタニノと対談

    地元で役者を募り、舞台を製作する。それは、芸術を身近に感じることにつながると同時に、あらゆる人たちに表現者としての可能性があるということを気付かせるきっかけになったと思う。何よりも、製作プロセスにおいて演出家の考えや価値観を共有できる時間があること(ずいぶん呑んだくれて……笑)、それが自分たちの地元であるからなお理解度が増すのだと思う。私も、タニノさんと同じ商店街で育ったものとして、「あるある」に共感できたし、異なる見方や感じ方に刺激を受けた。

タニノクロウ
タニノクロウ
  • 田辺和寛

    田辺和寛

    ほとり座代表 / DJ /「ダークマスター 2019 TOYAMA」プログラムでタニノと対談

    舞台の面白さを味わわせてもらったことと、改めて「人間」の面白さを再確認させていただきました。僕は音楽の世界が長かったのですが、表現をする、創造をする、という行為と自分とのつながりや、それらの「感覚」にはジャンルや壁はあまりないことも再確認させていただきました。とても貴重な気付きであり出会いだと思っています。人柄も最高です。

  • 中尾槙一

    中尾槙一

    「笑顔の砦 '20帰郷」田中優希役

    知人に「稽古はすごく厳しいよ」と前情報をもらいつつ、元精神科医の演出家!? すごいカッコイイ!……でも自分の隠してる内面とか丸裸にされちゃうんじゃないの? えっ怖い! あんなかわいらしい顔してるのに……
    と思いながらオーディションに参加したのが最初の出会いでした。
    稽古中に急にタニノさんの笑いが出るとビクッってなります。今の笑いどころどこやったんや……。

  • 広田郁世

    広田郁世

    「ダークマスター 2019 TOYAMA」演出助手、「笑顔の砦 ’20帰郷」演出助手

    「タニノクロウ×オール富山」の取り組みについて、都会で鬼才を放つ演出家を故郷でいち早く紹介し、興味を抱いた富山の舞台愛好者たちに次につなげるべく舞台の面白さを知る大きなチャンスをもたらすことに。プロのスタッフの技術や制作を目の当たりにする参加者は、
    経験の有無、劇団の壁を超え、共に創る喜びや難しさ奥の深さを経験する。同時に地元富山のさまざまな技術者やアーティストを関係づけていく。新幹線で近づいた東京ではあるが、
    制限された環境の中で不確かな材料を見極めながらの創作は容易ではない。
    これもタニノ氏の故郷への思いと柔軟性があってこそ。この取り組みがいずれ能動的に動くチーム富山を生むであろうが、
    かかる経費を心配せずに活動できる場は稀であることも忘れてはならない。

  • 森田翠

    森田翠

    「ダークマスター 2019 TOYAMA」常連客役

    富山でいちばん大きな劇場でMADE IN TOYAMA、な演劇が創れるって、とてもロックなこと。
    富山で演劇に携わっている身としては、どんな形でもよいからなんとかして参加したいと強く思いましたし、今もそう思っています。
    このスタイルを貫いてほしい企画です。

  • 山﨑広介

    山﨑広介

    「笑顔の砦 '20帰郷」沖本良太役

    「役者はシーンの中に居る役者に対してだけの影響しか持たない。相互の影響力が場面の影響力となり、それが演劇の持つ力となり、観客の心に届く」自分がコントロールできるのは自分の周りのことだけ。それだけのことですが、その通りだな、と思います。僕は普段は庭師として活動しています。自然相手の仕事ですので、コントロールできないことが多いです。自然の一部になり、謙虚でいること。良い世界の住人であることがより良い世界を作ることなのだな、と微塵子なりに共感しております。

富山の“親爺”にて。タニノクロウ(右)。
タニノクロウ
  • 山本あゆみ

    山本あゆみ

    「ダークマスター 2019 TOYAMA」告知デザイナー・美術スタッフ / 「笑顔の砦 '20帰郷」告知デザイナー

    富山だから実現できた企画だと思います。オーバード・ホールという公共の大劇場で、ここまで間口を広げた福岡美奈子プロデューサーの存在は大きいです。オール富山の母。あと公募スタッフのキャラと熱意が半端ないです。
    タニノさんとの出会いによって、改めて意識することがたくさんあります。先入観を持たずフラットでいること。面白がること。貫くこと。頭の中のイメージをタニノさんが言葉にしてくださり、間違っていなかったと背中を押してもらったことが何度もありました。

  • 山本薫

    山本薫

    「ダークマスター 2019 TOYAMA」美術スタッフ

    美術スタッフで仲良くなった方が、おわら風の盆の八尾出身で飲食店を経営。昨年のおわら風の盆の最終日に、私が1日店長になり、「ダークマスター」のメンバーが集まり夜明けまで飲んでいました。おわらに魅せられ八尾に通うようになり、最近三味線を始めました。50の小習いです。タニノさんに出会えたおかげで、美術スタッフとの出会いがあり、三味線を習ったりすることが出来て感謝しています。

  • 山本武良

    山本武良

    「ダークマスター 2019 TOYAMA」美術スタッフ

    舞台美術の制作に興味があり、高い技術を持った方々と一緒に舞台セットを作れると期待して参加しました。でも、参加してみるとスタッフのほとんどの方が未経験者。こんなことで本当に完成するのか? そんなところからスタートしました。でも、不思議なもので日を重ねることに会話をしながら共に成長し、終わった頃には信頼し合える仲間になっていました。
    キャストと美術スタッフが思いを共有することで「オール富山」なんだと教わりました。

  • 結城まゆみ

    結城まゆみ

    「ダークマスター2019 TOYAMA」ベテラン風俗嬢役

    「ダークマスター」のときのタニノさんの生活は飲みと稽古のループという印象で。「ダークマスター」という世界のことを終わりなく考えているようでした。
    変な人だなと思っていましたが、その泥沼のような世界にしっかりはまり込んでいた自分に楽日に気付きました。
    飲みの席で、タニノさんは「僕と一緒に芝居しても何も変わりませんよ」と言いました。
    しかし、タニノさんの預かり知らぬ所で変化は起きていて……。
    「ダークマスター」以降、私の周りには面白くてちょっと変な人間が増えました。
    それは、とても喜ばしく、日常をちょっぴり豊かにするものでした。

  • 六渡達郎

    六渡達郎

    「ダークマスター TOYAMA 2019」マスター役

    大学生の頃から舞台写真撮影や劇団の制作に携わってきましたが、思いがけず53歳で新しい世界の扉を開くことになりました。なにせ初舞台@オーバード・ホールですから、タニノさんは手取り足取り舞台上の動きから発声の仕方まで、ほぼすべて自分自身でやって見せてくれました。おそらく自分は、世界中で俳優・タニノクロウを間近に観ることが出来た希少な存在に違いないと思う。

タニノクロウ