劇団青年座2019 宮田慶子×磯村純×金澤菜乃英 座談会 | 受け継ぐもの、新たに生み出すもの─65周年への思いと劇団の今

劇団青年座 2019年度ラインナップ

2019年1月から20年3月までの2019年度の劇団青年座年間ラインナップはこちら。新作から人気作までずらり7本がそろった。

  • 第235回公演「SWEAT」

    2019年3月6日(水)~12日(火)東京都 駅前劇場

    劇団青年座 第235回公演「SWEAT」チラシ
    • :リン・ノッテージ
    • 翻訳:小田島恒志、小田島則子
    • 演出:伊藤大
    • 出演:加藤満、山賀教弘、五十嵐明、逢笠恵祐、久留飛雄己、松田周、松熊つる松、佐野美幸、野々村のん
    あらすじ
    2017年度ピュリツァー賞 戯曲部門受賞のリン・ノッテージによる戯曲を伊藤大の演出で日本初演。アメリカの“ラストベルト(錆びついた工業地帯)”で、最も貧しい街の1つとされるペンシルバニア州レディングを舞台に、経済のグローバル化と移民政策によって抑圧された労働者たちの姿が浮かび上がる。劇中では2000年と08年という時代に焦点を当て、2つの時間を行き来しながらストーリーが展開。不穏な空気が渦巻くなか、破綻していくコミュニティがリアルに描き出された。
    「SWEAT」より。(撮影:坂本正郁)
  • 第236回公演「横濱短篇ホテル」

    2019年6月7日(金)・8日(土)東京都 亀戸文化センター カメリアホール

    2019年3・4月、6月 演劇鑑賞会・中国ブロック、関越ブロックで上演。

    劇団青年座 第236回公演「横濱短篇ホテル」チラシ
    • :マキノノゾミ
    • 演出:宮田慶子
    • 出演:加門良、横堀悦夫、石母田史朗、小豆畑雅一、高松潤、前田聖太、松川真也、伊東潤、津田真澄、椿真由美、三枝玲奈、世奈、當銀祥恵、那須凜
    あらすじ
    「MOTHER‐君わらひたまふことなかれ」「フユヒコ」「赤シャツ」などでタッグを組んできたマキノノゾミと宮田慶子による2013年初演の人気作。横浜の老舗ホテルを舞台に、1970年から5年ごとに時代を追う7話の短編が絡み合う。物語の軸となるのは奥山ハルコと柳生フミヨという2人の女性。同じ高校の演劇部仲間だった彼女たちの人生は枝分かれしながら、ときどき交差する。ホテルの客室、喫茶室、ロビーラウンジと1話ごとに場所を変え、どこか愛おしい人たちが人間模様を織り成した。
    「横濱短篇ホテル」より。(撮影:坂本正郁)
  • 第237回公演「明日-1945年8月8日・長崎」

    2019年7月10日(水)~17日(水)東京都 東京芸術劇場 シアターイースト

    劇団青年座 第237回公演「明日-1945年8月8日・長崎」チラシ
    • 原作:井上光晴
    • 脚色:小松幹生
    • 演出:鈴木完一郎
    • 演出補:山本龍二
    • 出演:山本与志恵、津田真澄、山賀教弘、五十嵐明、佐野美幸、山崎秀樹、柳下季里、遠藤好、高松潤、小暮智美、桜木信介、逢笠恵祐、前田聖太、田上唯、田邉稚菜、角田萌果
    あらすじ
    1989年の初演から30年、2009年に死去した鈴木完一郎の演出をもとに、山本龍二が演出補として引き継いで立ち上げる作品。舞台は1945年8月の長崎。三浦家では泰一郎、ツイ夫妻の次女・ヤエと製鋼所の工員・中川庄治の婚礼が行われようとしていた。一方、ヤエの姉・ツル子は臨月を迎え、初めての子の誕生を待っている。しかし、時間は刻一刻と8月9日11時2分に向かい……。戦時中、それぞれの事情を抱えながらも明日を信じ、懸命に生きる人々の姿が描かれる。
  • 第238回公演「DNA」

    2019年8月16日(金)~25日(日)東京都 シアタートラム

    劇団青年座 第238回公演「DNA」チラシ
    • :中村ノブアキ
    • 演出:宮田慶子
    • 出演:横堀悦夫、石母田史朗、桜木信介、久留飛雄己、井口恭子、柳下季里、安藤瞳、世奈
    あらすじ
    青年座に今回初登場となるJACROW・中村ノブアキの書き下ろしを宮田慶子が演出。インテリアコーディネートの会社を起業した妻は働くことに生きがいを見出し、子供がいなくてもいいと考えている。一方、夫は夫婦の間に子供がいるのは自然なことと考え、2人には言い争いが絶えなかった。そんなとき、夫の会社に新しく配属された社員が会社の方針に異論を唱え、事態は思わぬ方向へ進んでいく。
  • 第239回公演「東京ストーリー‐空き家をめぐる経験論」

    2019年10月23日(水)~29日(火)東京都 駅前劇場

    • :松田正隆
    • 演出:金澤菜乃英
    • 出演:津田真澄、野々村のん、田上唯、世奈、角田萌果、山賀教弘、石母田史朗、前田聖太、松川真也
    あらすじ
    松田正隆が「天草記」以来、19年ぶりに青年座に書き下ろす小津安二郎へのオマージュ作品。2016年、「天一坊十六番」で青年座本公演デビューを飾った金澤菜乃英が演出を手がける。登場人物は哲学教授の杉村佐知子、不動産屋事務員の梅崎奈々、佐和子の姪でコントユニットを組んでいる杉村彩芽という、3世代の女性たち。東京私鉄沿線の同じマンションに住んでいる彼女たちの心は、かすかに揺れ動き、交差する。
  • 第240回公演「からゆきさん」

    2020年1月16日(木)~19日(日)東京都 本多劇場

    2019年11月~2020年1月 演劇鑑賞会・静岡県ブロック、長野県ブロックで上演。

    • :宮本研
    • 演出:伊藤大
    あらすじ
    1977年に宮本研が書き下ろした青年座財産演目を伊藤大が演出。熊本・天草出身の巻多賀次郎は、上海を皮切りに大陸を渡り歩いた末、シンガポールで娼館・二十六番館の主人となる。日露戦争前夜、多賀次郎と“からゆきさん”たちは、遠く離れた日本と家族のため仕送りに精を出していた。日本は日露戦争に勝利したが、時代は彼らの思いとは逆方向に流れ出す。
  • 第241回公演「ありがとサンキュー!」

    2020年2月19日(水)~25日(火)東京都 シアターグリーン BIG TREE THEATER

    • :松本哲也
    • 演出:磯村純
    あらすじ
    青年座初登場の小松台東・松本哲也と磯村純が初タッグを組む。2017年に104歳で死去した松本の実祖母・いし氏の実話と、彼女が遺した書物から、その生涯を紐解いて描く新作。クリスチャンとして大正・昭和・平成を生き抜いた女性の一代記を、孫である松本の視点から描き出す。