「めんたいぴりり~博多座版~未来永劫編」博多華丸×酒井美紀×東憲司 |明太子がつないだ“メイド・イン・福岡”の人情物語

男前の華丸さんと、可愛らしい酒井さん

──華丸さんと酒井さんは、東さんの演出を初めて受けてみていかがですか?

華丸 稽古の進行がとにかく速いです(笑)。

酒井 速いですね(笑)。

 今回はイレギュラーなんですよ! スケジュールの関係もあり、先に交通整理をして1度最後まで作ってしまおうという作り方をしていますが、普段はもっとじっくりネチネチやってます(笑)。

酒井美紀

酒井 私は東さんが主宰の劇団桟敷童子を観させていただいて、東さんとずっとご一緒したかったので、演出を受けるのがすごく楽しみだったんです。今回の台本を読んだとき、活字の段階だとイメージしにくい部分があったのですが、立ち稽古に入ってから、東さんの演出によってシーンがどんどんクリアになって、「こういうことだったんだ!」と感動しています。

華丸 私も最初に台本を読んだときは、実は東さんを疑ってたんですけど(笑)。稽古が始まったら面白さがわかってきて、「恐れ入ります!」という感じです。

 あははは!(笑)

──東さんから見た華丸さん、酒井さんはどのような俳優ですか?

東憲司

 ご本人を目の前にして恐縮ですが、お二人は本当に存在感があります。そこにいるだけで男前の華丸さんと、可愛らしい酒井さん。とにかくこの夫婦が軸となって、喧嘩して、笑って泣いて、最後は2人で手を取り合って先に進むという物語ですから、お二人がいてくれて本当に心強いです。

──本作には八重山役の瀬口寛之さん、松尾役のパラシュート部隊・斉藤優さん、でんさん役のゴリけんさんなど、「めんたいぴりり」シリーズではおなじみの顔ぶれに加え、大空ゆうひさん、相島一之さん、川原和久さん、藤吉久美子さんと、シリーズ初参加の方々もおられます。稽古場の雰囲気はいかがですか?

華丸 雰囲気といっても、なんせ進行が速くて忙しいので、いろいろ考える余裕をいただけないです(笑)。

酒井 毎日必死ですよね(笑)。

 あははは!(笑)

華丸 でも、おかげでいい意味で気を遣わなくてすみますね。

酒井 ちょっとした10分休憩の間でも役者同士がコミュニケーションを取っているので、そこにひょいっと入れさせてもらって、楽しくお話している感じで。稽古も始まったばかりですが、すでにまとまっています。

──前回の舞台に引き続き、華丸さんの相方である博多大吉さんが映像出演されます。劇中での俊之との掛け合いには期待してもいいでしょうか?

華丸 前回の舞台よりもしっかり掛け合って、よりコミカルなシーンになるんじゃないかなと思います。

堂々と“博多愛”をぶっこんでいこう

──9月には東京・明治座での公演もあるんですよね。

華丸 博多公演のほうは私が責任を持ちますけれども、東京公演は酒井さんにお任せして……。

酒井 ちょっと待って、ちょっと待って! 私、静岡出身なんですが(笑)。

博多華丸

華丸 いやいや、酒井さんが関東の皆さんを引っ張っていかなきゃいけないんじゃないのかなと、私は思っていますよ(笑)。

一同 (笑)。

華丸 酒井さんは明治座に立たれるのは初めてですか?

酒井 初めてなんです。明治座でできることもうれしいですし、「めんたいぴりり」を関東圏の方々にも観てもらいたい。地元の物語じゃなくても、人情の話なので、きっと喜んでもらえると思います。

 東京公演でも、演出はあえて変えずに博多座で上演したものを、そのまま直送する気持ちで持って行こうかなと思っています。確かに明太子というのは特殊な地方性がありますが、この物語の根本は夫婦愛、人間愛ですので、堂々と“博多愛”をぶっこんでいこうと。

華丸 まずは博多座のお客さんの反応を見てですね……東京公演では、いざとなったら明太子をチキンラーメンに代えます(笑)。

一同 (笑)。

博多の人情が「未来に続いていけよ!」という願い

──ドラマ・舞台・小説・映画と、さまざまな形で愛されてきた「めんたいぴりり」ですが、今回の新作舞台ならではの面白さについて教えてください。

華丸 前回の舞台では、1幕にいろいろな伏線があって、2幕で回収していくような作品でしたが、今回は、その場その場で解決していくので、1幕から笑えたり泣けたりするのが面白いところかなと。

 博多座のプロデューサーから「平成が終わるタイミングに上演するので、未来につながるような作品にしたい」とお話がありまして、「未来永劫編」と銘打って、“博多の人情”や“夫婦の愛”が「未来に続いていけよ!」という願いを込めて脚本を書きました。これまでの「めんたいぴりり」の世界観を守りつつ、僕が普段手がけている舞台のようにケレン味のある演出も入れていくので、その部分も楽しんでいただけたらと思います。

左から東憲司、博多華丸、酒井美紀。

──脚本を読むと、舞台装置を大きく使うダイナミックなシーンもありそうですね。

 詳しくは観てのお楽しみですが、美術スタッフには「“なるべくどデカイやつ”を作ってくれ」と頼んでいます(笑)。

酒井 ワクワクします。

華丸 楽しみです!

「めんたいぴりり~博多座版~未来永劫編」
2019年3月30日(土)~4月21日(日)
福岡県 博多座
スタッフ / キャスト

原案:川原健

企画原案・監修:江口カン

脚本・演出:東憲司

出演:博多華丸、酒井美紀
大空ゆうひ、相島一之、川原和久、藤吉久美子
原西孝幸(FUJIWARA)・ワッキー(ペナルティ) ※Wキャスト、斉藤優(パラシュート部隊)、ゴリけん
瀬口寛之、福場俊策、井上佳子、酒匂美代子
博多大吉 ※映像出演
小松政夫 ほか

※初出時、曜日表記に誤りがありました。訂正してお詫びいたします。

「めんたいぴりり~未来永劫編」
2019年9月22日(日)~29日(日)
東京都 明治座
スタッフ / キャスト

原案:川原健

企画原案・監修:江口カン

脚本・演出:東憲司

出演:博多華丸、酒井美紀
大空ゆうひ、川原和久、藤吉久美子
原西孝幸(FUJIWARA)・ワッキー(ペナルティ) ※Wキャスト、斉藤優(パラシュート部隊)、ゴリけん
瀬口寛之、福場俊策、井上佳子、酒匂美代子
博多大吉 ※映像出演
小松政夫 ほか

博多華丸(ハカタハナマル)
1970年、福岡県生まれ。90年に博多大吉と漫才コンビ・博多華丸・大吉を結成。ピンで「R-1ぐらんぷり2006」、コンビでは「THE MANZAI 2014」にて優勝。2018年4月からは大吉と共にNHK総合「あさイチ」のキャスターを務めている。俳優としては、NHK大河ドラマ「真田丸」、TBS「THE GOOD WIFE / グッドワイフ」などに出演。13年に放送されたドラマ「めんたいぴりり」、15年の「めんたいぴりり2」では海野俊之役で好評を博した。15年の舞台版「めんたいぴりり~博多座版~」にて初舞台を踏み、17年の「熱血!ブラバン少女。」では2度目の博多座登場となった。
酒井美紀(サカイミキ)
1978年、静岡県生まれ。93年にシングル「永遠に好きと言えない」で歌手デビューし、95年に岩井俊二監督「Love Letter」でスクリーンデビュー。映画「Love Letter」、映画「ひめゆりの塔」で第19回日本アカデミー賞新人俳優賞、映画「誘拐」で第21回日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞した。96年からのテレビドラマ「白線流し」シリーズほか、数多くのドラマ・映画に出演。98年の「本郷菊富士ホテル」で初舞台を踏み、2015年の舞台版「めんたいぴりり」では海野千代子役を好演した。
東憲司(ヒガシケンジ)
1964年、福岡県生まれ。劇団桟敷童子の代表で劇作・演出・美術を務める。自身が生まれ育った炭鉱町や山間の集落をモチーフに、舞台美術にこだわった骨太な群像劇を手がけ、東宝、流山児★事務所、文学座、演劇集団 円、トム・プロジェクト、こまつ座などの外部舞台にも多数参加している。2012年に第47回紀伊國屋演劇賞 個人賞、第20回読売演劇大賞 優秀演出家賞、第16回鶴屋南北戯曲賞をトリプル受賞。また初めて手がけたテレビドラマの脚本「めんたいぴりり」が第30回ATP賞 奨励賞、第51回ギャラクシー賞 奨励賞、平成26年日本民間放送連盟賞 テレビドラマ番組部門 優秀賞などに輝く。18年3月には自身初の小説「めんたいぴりり」が刊行された。