熊谷拓明×中村蓉が語る、神奈川県民ホール“オープンシアター2023”メインプログラム ダンス劇「マリーの夢」 (2/2)

「マリーの夢」のキャストに質問!
「あなたが演じる役はどんな役ですか?
作品のどんなところを楽しんでほしいですか?」

撮影 / 斎藤弥里

ドロッセルマイヤー役:鴨川てんし

鴨川てんし扮するドロッセルマイヤー。

鴨川てんし扮するドロッセルマイヤー。

原作者のホフマンは可愛いマリーのためにたくさんのお話をつくりました。楽しいお話、悲しいお話、ちょっとこわいお話。そんなお話のひとつが、「クルミわりとネズミの王さま」です。そのお話をドロッセルマイヤーに託してマリーに読み聞かせたのです。そうです。ドロッセルマイヤーこそホフマンその人なのです。そのドロッセルマイヤーを演じます。どんなドロッセルマイヤーになるのか? ほかにもマリーとクルミわり人形との出会い、ネズミたちとの戦い、夢と希望がたくさんつまっていますよ。楽しんでください。そして夏休みの1日が素敵な1日になりますように。

プロフィール

鴨川てんし(カモガワテンシ)

劇団空間演技を経て、1993年より燐光群に参加。これまでの出演作に「くじらの墓標」「だるまさんがころんだ」「リタイアメン」、一人芝居「生きのこった森の石松」「藤原さんのドライブ」「ブレスレス ゴミ袋を呼吸する夜の物語 2022」など。ほかの劇団へも活動の場を広げ、前進座、木山事務所、明治座の作品、二兎社「新・明暗」、メメントC「ダム」、あうるすぽっとこけら落とし公演「海と日傘」などに出演した。映画では、岡本喜八監督「ダイナマイトどんどん」、熊井啓監督「日本の黒い夏-冤罪」、原田眞人監督「日本でいちばん長い日」など。

パパ役: ATSUSHI

ATSUSHI扮するパパ。

ATSUSHI扮するパパ。

今回パパ役を演じます。
マリーのパパはママのことが大好きで、いつもかまってほしそうにママのご機嫌を取っています。
これはマリーが見てる夢なのか、現実に起こってることなのか。
マリーにしかわからないことだけど、マリーがそれを見たいと願ったから見えた出来事だと思います。
俺たちが生きてるこの世界は自分が見たいと思った通りのことが見える世界です。
子供の目を忘れずに大人になるとすごく楽しい世界が見えますよ。
この物語みたいに。

プロフィール

ATSUSHI(アツシ)

16歳でダンスを始める。DANCE DELIGHTなどのダンスコンテストやバトルで優勝。テレビ番組や都内、地方でのダンスイベント、アーティストのバックアップやMVなどに出演。2011年に“ストリートダンス+芝居=DANCETAINMENT”を掲げるBlue Printのメンバーとして旗揚げ公演に参加し俳優活動を開始。2021年にはYes☆Hairy 名義でデビューシングル「YES」をリリース。現在は主に舞台公演や楽曲制作などを中心に活動している。

ルイーゼ役:東出宜子

東出宜子扮するルイーゼ。

東出宜子扮するルイーゼ。

私が演じるルイーゼは、まだ子供でありながらも一番お姉さんで、大人になることに憧れはあるけど、子供のようにふざけていたい自分もいて、ちょうど真ん中なのかなと。大人になることにドキドキと戸惑いがあります。一番上のお姉ちゃんだからこそ、早く大人にならなければ、という葛藤があるのかなあと。この「マリーの夢」は、作品全体の雰囲気やキャラクターたちと、そこで右往左往し舞う人間たちの体と心の行き来を楽しんでもらえたらいいかなあと思っています。

プロフィール

東出宜子(ヒガシデノリコ)

神奈川県生まれ。高校生のときに劇団ひまわりに入団。18歳で初めて受けた舞台のオーディションで主役に抜擢され、23歳のときにダンスをスタート。これまでに剛力彩芽、三浦大知などさまざまなアーティストのサポートダンサーや、ミュージカルや小劇場など多彩な舞台に出演している。

フリッツ役:歌川翔太

歌川翔太扮するフリッツ。

歌川翔太扮するフリッツ。

フリッツは、姉と妹の三兄弟の真ん中っ子の男の子です。お兄ちゃんとして頼れるところもあり、まだまだ甘えたがりのかわいい少年です。
作中では変な動きをしたり、大人の真似をしたりと少年らしい一面がたくさんあります。私も幼少期にはこの様な事をよくやったなあと思い返しています。
家族との掛け合いはもちろん、ネズミとの対決のシーンは見どころです。
目まぐるしくシーンが展開していきますので、ぜひフリッツの勇姿を見逃さないでくださいね。

プロフィール

歌川翔太(ウタガワショウタ)

福島県出身。大学在学中にダンスに出会う。馬渡照代に師事。森下真樹、遠田誠、近藤良平、黒須育海の作品に参加。大学同期の中村駿とのユニット“悪童”として活動し、「横浜ダンスコレクション EX2014」コンペティション II 最優秀新人賞を受賞。国内中心に、韓国やベトナム等海外でもダンス活動を行う。最近の出演作にブッシュマン「触覚時代」、振付・構成に「ダンスリンクリング Vol.14」がある。

マリー役:稲葉由佳利

稲葉由佳利扮するマリー。

稲葉由佳利扮するマリー。

私の演じるマリーは、とっても愉快な家族と幸せに暮らしている元気な女の子! ……なのかな……。
本当の元気とは? 本当の幸せとは?
ファンタジーであり、とてもリアルなダンス劇「マリーの夢」。日常生活の「なんかわかるなー」と思う瞬間がたくさんあるので、観に来てくださる方の年齢や、心の状態で楽しく見えたり悲しく見えたりとすべての方に楽しんでいただける物語です。

プロフィール

稲葉由佳利(イナバユカリ)

神奈川県大和市出身。4歳より佐々木三夏バレエアカデミーにて、バレエを佐々木三夏、池端幹雄、鎌田あす香、コンテンポラリーダンスを平田恵子、熊谷拓明に師事。これまでに、踊る『熊谷拓明』カンパニー「咲く、白」、「舐める、床。」、CAT-A-TAC「ふじたよしひろのオノマトペの国」、「しまね伝統芸能祭」オープニング公演「石見神楽×ダンス SHOKI~鐘馗」、大和シティーバレエ「Summer concert 2020 想像×創造」熊谷拓明振付作品「耳なし芳一」、皆川まゆむ direction 作品、近藤良平、平山素子、児玉北斗作品などに出演。

クルミわり人形役:風間自然

風間自然扮するクルミわり人形。

風間自然扮するクルミわり人形。

私が演じる役は、クルミわり人形。
正直、どんな役なのか今の時点では完全に理解してないです。
でも自分のイメージを一言で言うと、“なんか”!
なんか、へん。
なんか、きれい。
なんか、やだ。
このはっきりはしないけど毎日確かに感じている“なにか”を大事にしたい。
こういう役です! って四角に閉じ込めないで、もし観た人がなんか◯◯だよねって感じたそれが役になる。
四角の壁の1面だけ外したコの字のような役。
最後に自由に線を引いて私と一緒に役を創っちゃいましょう!

プロフィール

風間自然(カザマシゼン)

1993年生まれ。幼少期からバレエを学び、15歳の時にフランス、モナコへ渡る。2012年よりフランスのバレエ・キャピトル・トゥールーズに所属し、数多くの舞台に出演。2015年にイタリアのフェスティバルで「Premio Speciale « Una Finestra sui Due Mondi » 」賞を受賞。その後東京に拠点を移しダンスに加え、振付、写真、映像などの活動も行う。2020年、ビカクシダ(Platycerium)という植物に出会い植物と向き合い、2022年に coshizenを発足。自然に生きる、を軸に活動の幅を広げている。

あの日のピエロ役:福島玖宇也

福島玖宇也扮するあの日のピエロ。

福島玖宇也扮するあの日のピエロ。

僕が演じるあの日のピエロはもう1人の“あの日の妖精”と共に物語の中に出てきてはマリーたちと一緒に踊るキャラクターです。
そんなあの日のピエロ、少しほかの登場人物と様子が違います。しゃべらないし、登場人物たちに見えてるかもわかりません。このピエロは一体どういう人物なのか、そしてマリーが見る夢は夢なのか現実なのか……ぜひ作品を観て感じたことを素直に一緒にきた人とお話ししていただけると幸いです。

プロフィール

福島玖宇也(フクシマクウヤ)

日本大学芸術学部演劇学科卒。大学在学中に踊りを始める。Ballet、Jazz、Hiphop、Tapなどさまざまなダンスジャンルを経験し現在はコンテンポラリーダンスを中心に芝居、ミュージカル、映像作品などで活動。出演作品として、ミュージカル「ファインディング・ネバーランド」(2023年)、Baobab「アンバランス」熊本公演(2023年)、舞台「ソードアート・オンライン」(2022年)、舞台「Super Summer Intrasquad Game!!」(2022年)などがある。

あの日の妖精 / ネズミリンクス夫人役:岡本優

岡本優扮するあの日の妖精(左)、ネズミリンクス夫人(右)。

岡本優扮するあの日の妖精(左)、ネズミリンクス夫人(右)。

私が演じる“あの日の妖精”は、みんなの心の中で生きているような存在。みんなと一緒にこの物語を楽しみたいと思っています。さらに私が演じる“ネズミリンクス夫人”は皆に恐れられる存在! みんなのドキドキになりますように……!
劇場に入ったら物語に迷い込んだように、みんなの心の中のいろいろな気持ちを大事にして、言葉や踊り、音や明かり、そして登場人物たちを楽しんでください◎ あなたのお気に入りは見つけられるかな? みんなのワクワクを劇場に持ってきてね☆

プロフィール

岡本優(オカモトユウ)

ダンサー・振付家、ダンス集団・TABATHA主宰。3歳よりクラシックバレエを始める。ヒップホップやジャズダンス、タップダンスなども経験。2011年桜美林大学卒。木佐貫邦子に師事。これまでに笠井叡、木佐貫邦子、笠井瑞丈×上村なおか、近藤良平、伊藤千枝、黒田育世、島地保武、岡田利規、伊藤郁女、熊谷拓明(「上を向いて逃げよう」「舐める、床。」)などの作品に参加。TABATHAでは総合演出を担う。これまでに「Wiz World Dance Festival 2016」(韓国・仁川)、「Sibu International Dance Festival 2019」(マレーシア・シブ)に参加。MV等の映像作品にも出演。CM・アイドル・演劇作品に振付も行う。「トヨタコレオグラフィーアワード2012」ファイナリスト、「横浜ダンスコレクション 2019」<若手振付家のための在日フランス大使館賞 ヴァンクリーフ&アペール賞><シビウ国際演劇祭賞>などを受賞。

ネズミの王さま役:八幡顕光

八幡顕光扮するネズミの王さま。

八幡顕光扮するネズミの王さま。

7つの顔を持つネズミ……そんな化け物みたいなネズミと遭遇したら恐怖で逃げ出したくなりますよね? でも、今夜は立ち止まって少しだけネズミさんの話に耳を傾けてみてはいかがですか? きっとネズミさんもあなたに聞いてもらいたいはず! ネズミ業界の掟や苦労話を、調子が良ければ歌や軽快なダンスに乗せて披露してくれるかもしれない‼ そんなユニークなネズミさんが登場する「マリーの夢」。劇場でマリーと一緒に冒険に出かけましょう‼

プロフィール

八幡顕光(ヤハタアキミツ)

東京都出身。10歳より石井清子、安達悦子に師事。2003年、新国立劇場バレエ研修所入所。2005年、新国立劇場バレエ団に入団。2012年にプリンシパルに昇格、2017年に退団。2008年にデヴィッド・ビントレー振付「アラジン」の世界初演で主役に抜擢され、またブノワ賞授賞式にて「カルミナ・ブラーナ」のソロを踊った。またLos Angeles Ballet、Universal Balletなどゲスト出演。平成14年度文化庁新進芸術家舞踊国内研修員。第33回ニムラ舞踊賞最年少受賞。