オズ役 丘山晴己×アーサー役 北川尚弥×カイン役 岩城直弥|“ハッピービーム”で結ばれた3人が語る「舞台『魔法使いの約束』第1章」

魔法使いと心をつなぐ育成ゲーム「魔法使いの約束」の舞台化が決定。その第1弾となる「舞台『魔法使いの約束』第1章」が5月に上演される。このたびステージナタリーでは、中央の国の魔法使い・オズ役の丘山晴己、アーサー役の北川尚弥、カイン役の岩城直弥にインタビューを実施。丘山と北川は共演経験があるものの、北川と岩城はほぼ初共演、丘山と岩城は今回が初共演となる。しかし3人は丘山が放った幸せの魔法“ハッピービーム”の力によって、すぐさま意気投合し、「魔法使いの約束」が持つ魅力について語ってくれた。

取材・文 / 興野汐里 撮影 / 川野結李歌

舞台「魔法使いの約束」とは?

「舞台『魔法使いの約束』第1章」メインビジュアル

2019年11月にサービスがスタートした「魔法使いの約束」は、colyから配信されているスマートフォン向けソーシャルゲーム。現代から魔法の世界に召喚され賢者となった主人公が、“大いなる厄災”と戦う21人の魔法使いと共に世界を救う。舞台版では、原作ゲームのメインストーリーを3章に分けて上演。脚本・作詞をOne on Oneの浅井さやか、演出を空想組曲のほさかよう、音楽を坂部剛、振付を本山新之助がそれぞれ担当する。

丘山晴己×北川尚弥×岩城直弥座談会

舞台版・中央の国から放たれる“ハッピービーム”

──500万ダウンロードを突破した人気ゲーム「魔法使いの約束」がついに舞台化されます。美しい世界観、骨太なストーリー、個性豊かなキャラクターで人気を博す本作ですが、舞台「魔法使いの約束」で中央の国の魔法使いを演じるお三方は、原作ゲームの魅力をどのように捉えていらっしゃいますか?

丘山晴己 「魔法使いの約束」は、ストーリーが小説同様にしっかりしていて、画もすごく綺麗だし、声優さんも素晴らしい方がそろってるし……皆さんに愛されるのも納得ですよね。あとはなんと言っても世界観がとても素敵! 僕、こういう世界観が大好きなんですよ。なので、今からとてもワクワクしてます。ファンの方々をガッカリさせないように、僕たちもしっかり勉強して「魔法使いの約束」の住人になれたらいいなと思います。

──北川さんは実際にゲームをプレイされているそうですね。

北川尚弥 僕は普段あまりゲームをやらないので、「こんなに滑らかにキャラクターが動くんだ!」って素直に驚きましたね。奥行きのあるキャラクターばかりなので、彼らの特徴を自分たちの身体に落とし込んで、キャラクター同士の関係性をしっかりお見せできたらと思います。

岩城直弥 21人の魔法使いが登場するのですが、みんなそれぞれ個性的で、どんな趣向を持った方でも、誰かしらきっと1人はお気に入りの魔法使いに出会えると思うんです。そのバリエーションの豊かさがすごいなと思いました。

左から北川尚弥、丘山晴己、岩城直弥。

──丘山さんは今回、人々から恐れられている最強の魔法使い・オズを演じます。

丘山晴己扮するオズ。

丘山 以前、「オズの魔法使い」を題材にした「ウィズ-オズの魔法使い-」という作品に出演したことがあったので、運命だと思いました。でも僕とオズは正反対の性格をしているかもしれません。寝起きはちょっとプンプンしてるけど、それ以外は基本的にハッピーなので!(笑) 共通点は“魔法使い”なところかな。僕、“ハッピービーム”が使えるんです。

──“ハッピービーム”?

北川 確かに、はるちゃん(丘山)のSNSっていつもハッピーであふれてますよね。僕、はるちゃんのSNSを初めて見たとき、「わー! SNSがしゃべってる!」って思いましたもん。

岩城 今回初めて丘山さんとご一緒するんですけど、僕もうわさに聞いていて(笑)。

──丘山さんのツイートにはいつも虹が架かっていて、ハートがちりばめられていますよね。

丘山 そうなんです。虹は常に架けていかないと!

──ははは! 北川さんは中央の国の王子・アーサーを演じますが、ご自身とアーサーに共通する部分はありますか?

北川尚弥扮するアーサー。

北川 アーサーは王道の王子様だけど、天然な部分があって。ちょっと抜けてるところが似てるかもしれないですね。

丘山 そうだね。あとは優しいところも似てると思う。

北川 本当ですか? うれしいな。僕が演じるアーサーと、はるちゃんが演じるオズの関係性って「魔法使いの約束」においてすごく大事だと思うんです。なので、はるちゃんと一緒に、そういうところを丁寧に作り上げていけたらなって。

丘山 オズとアーサーは、ほぼパパと息子の関係だもんね。でも実際に僕に育てられたら大変なことになりそう!(笑)

一同 ははは!

──岩城さんは、中央の国の元騎士団長、気さくで面倒見が良い兄貴肌のカインを演じます。

岩城 カインは明るくて、誰とでもコミュニケーションが取れて……自分とは真逆ですね。

丘山 えっ、そうなの?

岩城直弥扮するカイン。

岩城 そうなんですよ。けっこう内気で。

北川 共通の友達に「今度直弥くんと共演するんですけど、どんな人なんですか?」って聞いたら「基本的に人見知りだよ!」って言ってて(笑)。

岩城 ははは! 僕、打ち解けるまでに時間がかかるタイプなんですよね。でも、そういう性格だからこそ、カインのように天真爛漫な人のことをよく見て知っているから、特徴をしっかり捉えて演じられたらいいなって思います。

丘山 なるほどね! それってすごく重要なことだと思う。

岩城 カインとは基本的に真逆なんですけど、ずぼらなところは似てるかもしれません。部屋が片付いていないところとか、料理の仕方がアバウトなところとか(笑)。

──オズ、アーサー、カインのほかにも、「魔法使いの約束」には個性豊かなキャラクターが多数登場します。ご自身が演じるお役以外で気になるキャラクターはいますか?

丘山 オズ(約2000歳)が魔法使いの中で一番年上かと思ったら、実は北の国のスノウとホワイトのほうがおじいちゃんなんだよね。

北川 そうなんですよね。2人共あんなにかわいい見た目なのに。

岩城 北の国でいうと、やっぱりカインと因縁があるオーエンが気になりますね。カインとオーエンもそうなんですけど、それぞれのキャラクターがけっこうヘビーなエピソードを持っていて、例えば、南の国のミチルは不穏な予言を受けていたり……。

丘山 本当に個性的なキャラクターばかりだよね。僕たちも舞台を通してもっともっと深く知っていきたいなって思います。

──先ほど丘山さんが“ハッピービーム”を使えるとおっしゃっていましたが、もしも魔法が使えるとしたらどんな魔法を使ってみたいと思いますか?

北川 僕は時間を操る魔法がいいなあ。

丘山 うわー! 時間系はずるいよ!(笑)

岩城 カインと同じく、僕も部屋が散らかっているので、魔法で片付けられたらいいなって思います。

丘山 それもいいね。台本を読んでる間に魔法で片付けられたら最高!

左から丘山晴己、北川尚弥、岩城直弥。

岩城 あとは僕、“ハッピービーム”を使えるようになりたいです。

丘山 使えるようになりたい!? ではまずSNSをがんばってみましょう(笑)。

岩城 丘山さんに弟子入りして、虹を架けるところから始めます(笑)。

一同 ははは!

丘山 ……はるちゃんはね、空を飛びたいんですよ。

岩城 丘山さん、すでに飛べそうですけどね!?

丘山 もしくは物質を変化させるみたいな感じで、原子や分子を操りたいな。

北川 もはや“はるちゃん”っていう新しいキャラクターが生まれそうですね。“はるちゃん”が「魔法使いの約束」の世界に存在するとしたら、日本の国の魔法使いになるのかな?

一同 ははは!