時代劇専門チャンネルでテレビ初放送!阪本奨悟&糸川耀士郎が振り返る、音楽劇「まほろばかなた」の思い出

2022年に上演された音楽劇「まほろばかなた」が、3月18日に時代劇専門チャンネルでテレビ初放送される。作・演出を西田大輔、音楽をYOSHIZUMIが手がけた音楽劇「まほろばかなた」は、“まほろば”を目指す長州藩士たちの姿を描いた浪漫活劇。本作の放送を記念し、高杉晋作役の阪本奨悟、山縣狂介役の糸川耀士郎に作品の見どころを語ってもらった。

また本編放送終了後には、視聴者参加型企画として、阪本と糸川が内容を考案した「まほろば思い出くじ」のコーナーも。音楽劇「まほろばかなた」の余韻に浸りつつ、スマートフォンを使って“まほろば”な瞬間を切り取る「まほろば思い出くじ」をぜひ楽しんでみては。

構成・文 / 興野汐里

音楽劇「まほろばかなた」とは?

音楽劇「まほろばかなた」は、2022年10月から11月にかけて上演された作品で、2014年上演の舞台「まほろばかなた -長州志士の目指した場所-」を新たに音楽劇として立ち上げたもの。作・演出を西田大輔、音楽をYOSHIZUMIが手がけた本作では、第二次長州征伐で15万の幕府軍にわずか4000人で立ち向かい、勝利を収めた長州藩士の浪漫活劇が描かれる。

時は幕末。異国の軍艦2隻が突如港に現れた。混乱に陥る民衆をよそに、三味線を抱えて“まほろば”について語る不思議な男がいた。彼の名前は高杉晋作。新たな時代を夢見るその男の周りには、“面白き こともなき世を 面白く”生きようとする者たちが集う。

謎多きカリスマ・高杉役を阪本奨悟、高杉が信頼を寄せる“熱き狂犬”山縣狂介役を糸川耀士郎が好演。高杉と共に“まほろば”を目指す長州藩士の大村蔵六、伊藤春輔、桂小五郎に、和合真一、廣野凌大、松田凌が扮した。また、勝海舟役の根本正勝、吉田松陰役の中村亀鶴らベテラン陣が脇を固めている。そして、彼らを支える強き女性陣として、お雅役の富田麻帆、文役の田上真里奈、おうの役の本西彩希帆、すみ子役の平井琴望、幾松役の律が出演した。

「まほろば思い出くじ」とは?

左から阪本奨悟、糸川耀士郎。

左から阪本奨悟、糸川耀士郎。

音楽劇「まほろばかなた」のキーワードであるくじにちなんだ、時代劇専門チャンネル限定の特別企画。「まほろば思い出くじ」は、本編放送終了後の阪本と糸川によるトークコーナー内で放送されるもので、運勢が書かれたパネルを持った2人の姿がランダムにテレビ画面へ表示される。視聴者はスマートフォンのカメラを起動し、カメラをテレビ画面に向けて、自分が“まほろば”だと感じた瞬間にシャッターを押してみよう。2人の直筆コメント入りパネルも用意されているので、放送をお楽しみに。撮影した写真はぜひ「#まほろば思い出くじ」のハッシュタグを付けてTwitterに投稿してほしい。

左から阪本奨悟、糸川耀士郎。

左から阪本奨悟、糸川耀士郎。

「まほろば思い出くじ」コーナーの撮影を終えた阪本は「くじの内容を考えながら、耀士郎と公演のことを思い出せて楽しかったです。『あんなこともあったな、こんなこともあったな』と思い出話に花が咲きました」と振り返り、糸川は「奨悟との空気感が良い意味でのほほんとしていて、いつもの感じが出ていて良かったと思います」と語った。

阪本奨悟&糸川耀士郎が振り返る、
音楽劇「まほろばかなた」の思い出

阪本奨悟

阪本奨悟

──歴史上の人物を演じるうえで、意識した点や苦労した点は?

歴史上の人物もそうですが、高杉晋作というこれまでにたくさんの作品で描かれてきたような人物は、多くの方々の中にその人物に対するイメージがもうすでにあるんだと思います。だからこそ、そのイメージから逸脱していないか、良い意味でそれを裏切れるか、自分なりのものにできるかなどの葛藤がありました。

──稽古中や公演中で印象的だった出来事は?

稽古終盤に何度か通し稽古をしたとき、皆さんが作品に込められたメッセージを背負って、ワンシーンワンシーンをつないでいっているという感覚がすごくありました。スタッフ・キャストの皆さんの作品に対する思いを実感し、改めて良い座組で舞台ができているんだなと思えたのを覚えています。

音楽劇「まほろばかなた」より。

音楽劇「まほろばかなた」より。

音楽劇「まほろばかなた」より。

音楽劇「まほろばかなた」より。

──「まほろば思い出くじ」のコーナーにちなんで、ご自身の“運”にまつわるエピソードがあれば教えてください。

年始に初詣へ行ったとき、半吉のおみくじを引いたのですが、初めて見る文字だったので調べたところ、大吉よりも出る確率が低いみたいで、「レアを引けた」と喜んでいました! 物事に対して吉と取るか凶と取るかは、つまるところ、その人次第なんじゃないかなと思います。

──今後挑戦してみたい役どころや作品は?

高杉晋作もそうですが、最近は普段の自分とはかけ離れた役をやらせてもらっていて、それはそれでやり甲斐があり楽しいのですが、その反動からか、ごく普通の人間の役をやってみたいと思ったりもします。

──音楽劇「まほろばかなた」の放送を楽しみにしている視聴者の方へメッセージをお願いします。

素晴らしいカンパニーで作り上げることができた音楽劇「まほろばかなた」がテレビで放送されること、本当にうれしく思います。劇場にお越しくださった方々も、今回初めてご覧になる方も楽しんで観ていただけたらなと思います。スタジオでは耀士郎とも楽しくトークさせていただいたのでお楽しみに!

糸川耀士郎

糸川耀士郎

──歴史上の人物を演じるうえで、意識した点や苦労した点は?

この作品に限ったことではないですが、その時代背景を勉強すること。楽しくもあり、でも細かいところまで知りたいのでそこに時間を費やしました。

──稽古中や公演中で印象的だった出来事は?

狂介が文さんに手紙を書く蔵六とのシーンは、全体尺の関係で稽古中にカットになりかけたんです。でも、作中でも数少ないほっこりシーンだったのと、稽古中から笑いを取っていた場面だったので、なんとか本番まで生き残りました。和合くんに感謝です。

音楽劇「まほろばかなた」より。

音楽劇「まほろばかなた」より。

音楽劇「まほろばかなた」より。

音楽劇「まほろばかなた」より。

──「まほろば思い出くじ」のコーナーにちなんで、ご自身の“運”にまつわるエピソードがあれば教えてください。

昔から、ジェットコースターで大抵先頭が取れます。そのとき、毎回「あ~、俺持ってるな~」って思います。

──今後挑戦してみたい役どころや作品は?

思いっきりヒールな役がしてみたいです。あとはラスボス的なキャラ。

──音楽劇「まほろばかなた」の放送を楽しみにしている視聴者の方へメッセージをお願いします。

(本編後に放送されるコーナーでは)奨悟との、いつものほんわかとした雰囲気が出ていると思いますし、キャスト同士だからこそ話せる裏話もたくさんしゃべりました! ぜひ観ていただけるとうれしいです。

プロフィール

阪本奨悟(サカモトショウゴ)

1993年、兵庫県生まれ。「ミュージカル『テニスの王子様』」の青学4代目 越前リョーマ役でブレイク。俳優業の傍ら、シンガーソングライターとしても活動しており、2017年に福山雅治プロデュース「鼻声 / しょっぱい涙」でメジャーデビューを果す。2023年4・5月に「演劇調異譚『xxxHOLiC』 -續-」、9月に「ミュージカル『刀剣乱舞』 ㊇ 乱舞野外祭」に出演予定。

糸川耀士郎(イトカワヨウジロウ)

1993年、島根県生まれ。劇団番町ボーイズ☆のメンバーとして活動。「ミュージカル『刀剣乱舞』」浦島虎徹役、「『ダイヤのA』The MUSICAL」沢村栄純役、Action Stage「エリオスライジングヒーローズ」鳳アキラ役などで知られる。2023年9月に「ミュージカル『刀剣乱舞』 ㊇ 乱舞野外祭」に出演予定。