ももいろクローバーZ|走る人に寄り添うももクロの新応援ソング

ももいろクローバーZが11月16日に新曲「GODSPEED」を配信リリースした。2019年5月17日発売の5thアルバム「MOMOIRO CLOVER Z」に向けた5カ月連続新曲リリース企画の第4弾楽曲として制作された「GODSPEED」。「第36回全日本大学女子駅伝」および「第4回さいたま国際マラソン」の日本テレビ系の中継応援ソングであるこの曲は、聴く人の背中を押す前向きな歌詞に、リズミカルでさわやかなサウンドを合わせたももクロらしいストレートなアイドルソングに仕上げられている。

音楽ナタリーでは本日11月30日にYouTubeで公開された「GODSPEED」のミュージックビデオの撮影に密着。撮り下ろし写真と共に撮影現場のレポートを掲載するほか、撮影の合間に実施したメンバーの個別インタビューをお届けする。

取材・文 / 近藤隼人 撮影 / 吉場正和

とにかく走る!「GODSPEED」MV撮影密着レポート

今回のMVのコンセプトは「The Running Parade by All of Humanity」。映像ではももクロがタイムマシンに乗って時空を超え、さまざまな時代の人たちと一緒に走る姿が描かれており、“走る”ことがフィジカル面のほか、“努力する”“挑戦する”という意味で表現されている。

撮影は全編スタジオの中で行われた。各メンバーカラーのスポーティなジャージ衣装に身を包んだ4人は、CG合成用のグリーンバックを背景にとにかく走る。過去にもスポーツをテーマにした楽曲を発表したり、ライブを開催したりしてきたももクロだが、ほぼ全編にわたって走り続けるMVは初めての試みだ。まずはジョギングしながら歌うソロシーンから撮影され、メンバーはフォームを教わったうえで実際に走りつつ、カメラに向かってリップシンク。新体操やバスケットボールの経験があり、モノノフ(ももクロファンの呼称)からグループで一番運動神経のよいメンバーとして知られるリーダーの百田夏菜子も、慣れない撮影に少し苦戦しているようだった。

監督を務めた映像作家・大河臣のディレクションに耳を傾け、真面目な表情で撮影に臨みつつも、ほかのメンバーが撮影している間はスタッフとふざけたり、お菓子をほおばったりと、おなじみの天真爛漫な姿を見せるももクロ。百田と高城れにの撮影中には、2人の衣装がお笑いコンビのテツandトモのコスチュームに似ていることから、玉井詩織と佐々木彩夏が「テツさん!」「トモさん!」と笑いながら野次を飛ばしていた。

中盤からは、多種多様な衣装を着た大勢のエキストラたちが撮影に参加。百田は医者、ナース、陸上選手、バスケットボール選手、ネイティブアメリカン、ライト兄弟をイメージした飛行士、玉井は大工、漁師、アニメーター、画家、彫刻家、宇宙飛行士、中世の姫やメイド、佐々木は海賊、子供、制服や白衣、アカデミックドレスを着た学生、高城は飛脚、着物姿の女性、アナウンサー、報道記者、大道芸人、パイロットといったさまざまな格好をしたエキストラと共にスタジオ内をダッシュする。撮影の合間、ももクロは紙飛行機を持って走る兄弟役の子供のエキストラと仲よくしゃべったり、一緒に折り紙で遊んだりして現場を和やかな空気で満たした。

そして、撮影は壮大なスケールのパレードのシーンへ。登場人物全員が時空を超えて集まり、ももクロと共に笑顔で行進するMVのクライマックスだ。メンバーやエキストラは大人数の列を崩さないように足並みをそろえて走らなければならず、スピードや前後の間隔をうまく保つために試行錯誤を重ねつつ、何テイクにもわたって撮影にチャレンジ。列の中に等間隔に散らばった4人は、外国人も含むエキストラたちと気さくに会話を交わすなど、走り疲れた様子を見せることなく終始撮影を楽しんでいた。最後にはももクロが列の先頭に立ち、パレードを率いながら満面の笑みでスタジオ内を駆け抜けてクランクアップ。さわやかな表情を浮かべて「GODSPEED」のMV撮影を終えた。

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