音楽ナタリー Power Push - ももいろクローバーZ

ももクロの夏祭り「桃神祭」とはなんだったのか

ももいろクローバーZが夏のスペシャルライブとして2014年より3年間にわたり行ってきた「桃神祭」。日本各地の伝統あるお祭りと、ももクロならではのにぎやかなライブを融合させたド派手なステージは、通常のももクロライブとはひと味違う真夏の祭典として好評を博してきた。2016年夏の「桃神祭 2016 ~鬼ヶ島~」では、2日間で合計11万5446人のモノノフ(ももクロファンの総称)が盛大な祭りを楽しんだ。この2日間の模様を収めたライブBlu-ray / DVDの発売に合わせ、音楽ナタリーではももクロのメンバー5人から個別に話を聞き、それぞれにとっての「桃神祭」を振り返ってもらった。

取材・文 / 臼杵成晃 撮影 / HAJIME KAMIIISAKA+Z

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百田夏菜子

楽しかったことだけを記憶してくれる便利な脳みそ

──2016年の「桃神祭」は百田さんにとってどんなライブでしたか?

私は夏のライブが一番好きで、お祭りも大好きなんです。だから「桃神祭」は最高のコンビネーションというか。全国からいろんなお祭りの人が来てくれて、本当に「楽しい」しか残らないライブという印象です。去年の「桃神祭」では初めて水を使った演出があって……今までも水は使ってたけど、私たち、水は人にかけるぐらいしかやったことなくて。

──水は観客にかけたことしかない(笑)。

ももいろクローバーZ「桃神祭 2016 ~鬼ヶ島~」の様子。

噴水でステージが上がっていくような演出のとき、水の上に立ったももクロがスクリーンに映っているのが見えたんです。それを見たときは感動しました。モノノフさんに囲まれて、その真ん中で私たちが噴水の上で歌っている姿がめっちゃきれいで。うちらは自分たちのライブを生で観られないから、映像になると照明や特効がどんなふうになっていたのか客観的に観られるのが楽しいです。

──2日目の最後に5人が「帰りたくない」と言ってステージに寝そべっている姿が上空から撮影されていて。こういうシーンがじっくり楽しめるのも映像ならではですね。

(映像を観て)すごーい! アホすぎる(笑)。これ、寝っ転がってるときは上に空と星しか見えなくて、ちょっと浸っちゃったんですよ。「うわあ、星だあ」と思ったら、気持ちがオフモードに入りそうになってしまって。ふと我に返ったら何万人の人に囲まれていて(笑)、一瞬だけ夢と現実がごっちゃになっちゃいました。

──楽しかった思い出しか出てきませんけど、大変なことはなかったですか? それこそ百田さんは朝ドラの撮影も始まり、多忙を極めるタイミングだったんじゃないかと思うのですが。

ありがたいのは、楽しかったことだけを記憶してくれる私の便利な脳みそ(笑)。そのときは大変だったかもしれないけど、振り返ると残っているのは楽しい思い出ばかりなんですよ。今回に限らず。

──1日目の終わりに「ももクロっていいなとしみじみ感じた」とつぶやいていたのは、多忙な状況にあったからこそ、5人でいる安心感を改めて実感したのかなと。

確かに今回は、現場に着いたらすぐゲネとか、気付いたら衣装に着替えてるとか、準備にかける時間は一番短かったかも。でも5人でステージに上がったら、心の底からライブを楽しめて。改めて「すてきな場所だなあ」ってしみじみ思って出た言葉ですね。

ドキドキするぐらい膝がハマっちゃって

──「桃神祭 2016 ~鬼ヶ島~」で、百田さんが一番印象に残っているシーンは?

……すっごいどうでもいいところしか出てこない。びっくり。

──なんですか?

サブステージの足元が網目になっていて、膝を付いたら網の間に挟まったんです(笑)。ドキドキするぐらい膝がハマっちゃって。印象的な場面を思い出そうとしたら、その「膝、ハマるなあー」と思ったシーンが(笑)。この網目につまずいてコケなきゃいいなあとか、意外と冷静に考えてるんですよ……こんなのでいいんですか?

──いや、興味深いですよ。入り込んでパフォーマンスしている中でもどこか冷静に考えている部分はあるでしょうし、パッと思い浮かぶのがそういう場面というのは。

そうですね。あ、もう1つ思い出した。噴水のときにステージの上に水が上がってきて、もうビッチョビチョで!

──2日目のアンコール、「仏桑花」を歌い終えたあと「行くぜっ!怪盗少女」に入るところですね。皆さん思わず笑っていて。しまいには水をかけ合って遊んでましたよね。

百田夏菜子

そうそうそう! 「水溜りで遊ぶなんて学生ぶりだなあ」とか思いながら。あれもいい思い出ですね。

──アンコールでは「走れ!」と「行くぜっ!怪盗少女」で盛大に花火を打ち上げながらも、1日目は「灰とダイヤモンド」、2日目は「キミノアト」とバラードで締めくくられました。夏の余韻を感じるいい雰囲気で、これまでのももクロのライブにはなかった後味でしたね。

ももクロのライブはアゲアゲで終わることが多かったんですけど、バラードで終わるライブができるようになったのは、ちょっとうれしいです。セットリストを見たときは「私たちのことを信頼して組んでくれたんだな」と感じました。ももクロのライブの幅も広がってきたんだと思うし、大人になるにつれ、もっとしっかりバラードが歌えるようになったら、ライブのスタイルも変わってくるんじゃないかなと思います。

バカは得意分野

──2日目の最後には百田さんから、「桃神祭」は今回でひと区切り、来年は「桃神祭」以前に行われていた夏のライブシリーズ「ももクロ夏のバカ騒ぎ」をやるという宣言がありました。「オリンピックと同じ、4年に1度のバカ騒ぎ」ともおっしゃってました。

そうですね。再び頭のネジを外すときがやってきました(笑)。やっぱり違うんですよ、私たちの中で「桃神祭」と「バカ騒ぎ」って。どちらも夏らしいお祭り感覚なんだけど、「バカ騒ぎ」には「バカになって騒ぐ」というコンセプトしかないから。ただ、もう4年経っているので、正直ちょっと過去のことになりかけてるんですよ。でも、あの頃以上のバカ騒ぎがやりたいなと思うし、それをどういう形でできるのか私自身も楽しみです。

──現状最後の「バカ騒ぎ」が行われた2013年夏は、メンバー最年長の高城れにさんが20歳になったばかりで、ほかのメンバーはまだ10代でした。今年の夏は全員20代で挑む初めての「バカ騒ぎ」になりますが、ももクロは20代でもバカがやれるんですか?

ももいろクローバーZ「桃神祭 2016 ~鬼ヶ島~」の様子。

どうなんですかねー。でも、できなかったらショックです。

スタッフ 大丈夫ですよ、バカだから。

ちょっと! いや、でもバカは得意分野ですよね。

──バカは得意分野(笑)。

得意分野なんで、ここで実力を発揮せずにいつやるかという話ですよ。小さい頃から培ってきたものをここで出さないと。なんのためにバカなのかっていう。むしろ全員20代で、より楽しいことになるんじゃないですかね。

2017年は「爪をきれいに」「唇ツヤツヤ」

──百田さん個人としての2017年の目標はなんですか?

ももいろクローバーZ「桃神祭 2016 ~鬼ヶ島~」の様子。

唇の乾燥をなくして、いつもツヤツヤな唇でいることです。あとは爪の形。私、爪切りが下手みたいで、いろんな人に「変な形の爪してるね」って言われてから、爪の切り方を気を付けようと思ってます……目標ってこういうのでいいんですか?

──ちょっと意外な角度でしたけど(笑)、女子力アップ的な話でしょうか。今まで以上に“美”を意識している?

そうですね。“美”というほどではなくて……小学生でも気を付けられる美? 私はそういうことをあまりにも考えずにここまで生きてきて。でも去年の目標も「フェイシャルマッサージに行きたい」でした(笑)。行ったんですよ! 去年、人生で初めてフェイシャルマッサージに。友達がやっているお店に行って。

──どうだったんですか?

「世の中にこんなに気持ちいいミストがあるのか!」って。ホントにどうでもいいことしか言ってないですね、私(笑)。大丈夫ですか?

ライブBlu-ray / DVD「桃神祭 2016 ~鬼ヶ島~」 / 2017年2月8日発売 / EVIL LINE RECORDS
Blu-ray Disc 4枚組 / 12744円 / KIXM-265~8
DVD 6枚組 / 10584円 / KIBM-628~33
収録内容(Blu-ray / DVD共通)
Day1
  1. Guns N' Diamond
  2. ゴリラパンチ
  3. マホロバケーション
  4. ワニとシャンプー
  5. 仮想ディストピア
  6. 希望の向こうへ
  7. 武陵桃源なかよし物語
  8. WE ARE BORN
  9. カントリーローズ -時の旅人-
  10. イマジネーション
  11. Chai Maxx
  12. 行くぜっ!怪盗少女
  13. JUMP!!!!!
  1. 桃色空
  2. デモンストレーション
  3. コノウタ
  4. Hanabi
  5. 愛を継ぐもの
  6. 黒い週末

<アンコール>

  1. ザ・ゴールデン・ヒストリー
  2. ニッポン笑顔百景
  3. 青春賦
  4. 走れ!-Z ver.-
  5. 灰とダイヤモンド
Day2
  1. マホロバケーション
  2. 勝手に君に
  3. 武陵桃源なかよし物語
  4. ワニとシャンプー
  5. DNA狂詩曲
  6. サボテンとリボン
  7. カントリーローズ -時の旅人-
  8. ゴリラパンチ
  9. WE ARE BORN
  10. イマジネーション
  11. 労働讃歌
  12. ROCK THE BOAT
  13. JUMP!!!!!
  1. モノクロデッサン
  2. デモンストレーション
  3. ココ☆ナツ
  4. Hanabi
  5. Guns N' Diamond
  6. サラバ、愛しき悲しみたちよ

<アンコール>

  1. ザ・ゴールデン・ヒストリー
  2. ニッポン笑顔百景
  3. 仏桑花
  4. 行くぜっ!怪盗少女
  5. キミノアト
特典映像

Blu-ray:桃神祭2016~鬼ヶ島~ 鬼が来るぞ!

DVD:桃神祭2016~鬼ヶ島~ 鬼が来たぞ!

ももいろクローバーZ ジャパンツアー「青春」第1弾

2017年4月22日(土)
滋賀県 ひこね市文化プラザ
2017年4月23日(日)
兵庫県 加古川市民会館
2017年4月29日(土・祝)
北海道 千歳市民文化センター
2017年5月3日(水・祝)
広島県 ふくやま芸術文化ホール リーデンローズ
2017年5月4日(木・祝)
福岡県 アルモニーサンク 北九州ソレイユホール
2017年5月6日(土)
岡山県 岡山市民会館
2017年5月7日(日)
香川県 レクザムホール
2017年5月20日(土)
島根県 島根県民会館
2017年5月21日(日)
鳥取県 とりぎん文化会館
2017年5月27日(土)
新潟県 新潟テルサ
2017年5月28日(日)
石川県 金沢歌劇座
2017年6月3日(土)
大阪府 岸和田市立浪切ホール
2017年6月4日(日)
奈良県 なら100年会館
ももいろクローバーZ(モモイロクローバーゼット)
ももいろクローバーZ

百田夏菜子、佐々木彩夏、玉井詩織、有安杏果、高城れにの5人からなるアイドルグループ。2008年に「週末ヒロイン」「今会えるアイドル」というキャッチフレーズを掲げ、ももいろクローバーとして結成。2009年7月に1stシングル「ももいろパンチ」をリリースし、2010年5月にはシングル「行くぜっ!怪盗少女」でメジャーデビューを果たした。 2011年4月に行われた東京・中野サンプラザホール公演を最後に、メンバーの早見あかりがグループを脱退。このライブ終了直後、ももいろクローバーZへと改名し、5人編成での活動をスタートさせた。2011年7月にももいろクローバーZ改名後初のシングル「Z伝説 ~終わりなき革命~」「D'の純情」を発表。2012年にはグループ結成当初から目標としていた「NHK紅白歌合戦」への初出場を果たした。2013年4月に2ndアルバム「5TH DIMENSION」をリリースし、2014年3月には女性グループとして初となる東京・国立競技場での単独ライブを成功させた。2015年1月、「ももいろクローバーZ vs KISS」名義でKissとのコラボシングル「夢の浮世に咲いてみな」を発表。また女優としての活動も行い、青春群像小説「幕が上がる」の映画版および舞台版では主演を務めた。2016年2月には3rdアルバム「AMARANTHUS」、4thアルバム「白金の夜明け」を同時リリースし、同月より初のドームツアーを開催。さらに8月には神奈川・日産スタジアムでワンマンライブ「桃神祭 2016 ~鬼ヶ島~」、12月には千葉・幕張メッセでクリスマス公演「ももいろクリスマス 2016 ~真冬のサンサンサマータイム~」、大晦日には神奈川・パシフィコ横浜 国立大ホールで年越しライブ「第二回 ゆく桃くる桃 ~年またぎ笑顔三昧~」を行った。2017年2月にはライブBlu-ray / DVD「桃神祭 2016 ~鬼ヶ島~」をリリース。4月に初の47都道府県ツアーをスタートさせる。