ナタリー PowerPush - LiSA”

感動も、悔しさも、発見もすべてを飲み込む武道館ライブ

LiSAがライブBlu-ray / DVD「LiVE is Smile Always~今日もいい日だっ~in日本武道館」をリリースした。

このライブBD / DVDは今年1月3日に行われたLiSA初の東京・日本武道館単独公演の模様を収録した記念碑的な1枚だ。当日の武道館は熱狂と感動のうちに大団円。ステージ上の彼女も満面の笑みで“LiSAッ子”たちの歓声に応えていたのだが、その心の裏には若干の悔いが残っていたという。

正月の武道館というハレの舞台でいったい何が起きたのか。LiSAの言葉からその顛末を追うとともに、その後悔の先に彼女が築いた“LiSAッ子”との新しい関係について話を聞いた。

取材・文 / 成松哲 撮影 / 佐藤類

 
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仲良くなりたいワン!

 LiSA

──このあいだナタリーでMay'nさんを取材したんですけど、その予備取材のために彼女のブログを追いかけてみたら、ちょいちょいLiSAさんが登場していたんですね。で、今度はLiSAさんのブログを追ってみたら、やっぱりMay'nさんが登場していて。しかも2人してやたらとリア充感あふれることをしていた(笑)。

あはははは(笑)。

──May'nさんからプロテインを勧められてみたり、一緒にボウリングに行ったり。仲良くなるきっかけってなんだったんですか?

もともと私にすごく近い人なんじゃないかと思ってすごく気になってたんです。May'nちゃんは「マクロスF」のシェリル・ノームの歌パートの担当として、私はガルデモ(アニメ「Angel Beats!」の劇中バンドGirls Dead Monster)のユイの歌パートの担当としてお仕事をスタートしていて。それで気になっていろいろ調べてみたら「やっぱりこの人、近い存在だな」って思えて。「きっと一緒の温度感で会話ができるんじゃないか」「お話したらきっといろいろ教わることがあるんじゃないか」っていう期待があったので、初めて会ったときに、私のほうからしっぽを振りながら近づいていきました。「仲良くなりたいワン!」って感じで(笑)。

──あはははは(笑)。それっていつ頃ですか?

「oath sign」(2011年11月発売の1stシングル)をリリースした頃。彼女がMCをしている番組に出させていただいたときですね。

──それ以来の仲?

いや、May'nちゃん的には、初対面の人間がいきなり「ワン!」って近づいてくるもんだから、ちょっと警戒してたみたいでした(笑)。そのあとやっぱりMay'nちゃんがMCをしている別の番組にゲストで呼ばれて、そこで私がいかにMay'nちゃんのことが好きかっていうことを伝えて、「仲良くなりたいんです!」っていっぱい言ったら「あっ、この人大丈夫かも」って思ってくれたみたいで。そこから仲良くなって、一緒にごはんを食べに行ったり、ディズニーランドに遊びに行ったりするようになったりして、さらにお互い心を開くようになったって感じですね。だからMay'nちゃんがナタリーさんの取材を受けたことも知ってました(笑)。

──May'nさんの話題から切り込むことがバレてましたか(笑)。ブログを見る限り、本当にいい関係ですよね。

そうですね。ただ単に一緒に遊びに行く仲のいい子っていうよりも、私の中ではMay'nちゃんに対する尊敬の気持ちのほうが大きくて。私より先に世の中に出ていったというか、活躍していたわけですから。それに音楽のスタイルは違うんだけど、音楽に対する姿勢は一緒なのかなあとも思ってますし。ステージに臨むときの気持ちだったり、お客さんに対する思いだったり。そうしたライブに対する心意気がたぶん同じなんだろうなあって思ってます。だから話をしていてすごく勉強になるし、あと最近はMay'nちゃんのほうがキャンキャン近寄ってくれるのもうれしくて(笑)。私のほうが少し年上なので妹っぽく甘えてくれるというか、ちょっと弱い一面を見せてくれたりもするんです。

“デート”当日は私も一緒に楽しんじゃう

──今、言っていたライブに対する心意気って具体的に言葉にできます?

 LiSA

私はライブのことを“デート”と呼んでるんですけど、最近、特にその言葉がピッタリだなと思っていて。今まではデート=私がホスト、私が作戦を練り練りして楽しませるものだと思ってたんですけど、1月3日の武道館が終わってから、そのイメージがちょっと変わってきてるんです。

──どのように?

最近は私がホスト役としてみんなを引っ張っていくんじゃなくて、みんなと一緒に同じ時間を過ごせることが本当に幸せで。ライブ中に起きるいいことはもちろん、悪いこと、ハプニングもみんなと一緒に楽しみたい。そういう特別な時間や空間を作れればいいなと思ってます。完璧な“デート”にするために前日まで緻密にプランを練りはするんですけど、当日になったらもう私もみんなと一緒に楽しんじゃう。それが今の私のライブに対する気持ちですね。

──その“デート”観の変化の契機になった武道館公演なんですけど、LiSAさん自身、ブログや他の媒体でも触れていることだから、言葉を選ばず言ってしまうと、まさにハプニングが起きてしまった。コンディションが万全ではなかったわけですよね。

そうですね。年末から体調がよくなくて、そのことがずっと悔しかったし、すごく怖くて……。「治らなかったらどうしよう」ってずっと思ってました。だから「年末年始はしゃべらない」「完璧に治すんだ」ってずっと寝てたんですけど、結局年明けのゲネプロのときにも全然治ってなくて……。当日までそのままだったんで、正直、焦ったし、さらに怖くなっちゃったんですけど、みんなには絶対に弱いところは見せたくなかった。その頃の私はホストのつもり、みんなにはただただ楽しみにきてほしかったので、ステージに立った瞬間「不安がなくなればいい!」って感じで1、2曲目をワーッと全力で歌ったら、一気に声がやられちゃったんですよ。不安な日々が終わるんじゃなくて、声が終わっちゃったみたいな(笑)。

ライブBlu-ray Disc / DVD「LiVE is Smile Always ~今日もいい日だっ~ in 日本武道館」/ 2014年6月18日発売 / アニプレックス
「LiVE is Smile Always ~今日もいい日だっ~ in 日本武道館」
Blu-ray Disc / 6264円 / ANSX-10001
DVD / 5184円 / ANSB-10001
収録内容
  1. コズミックジェットコースター
  2. traumerei
  3. Canvas boy × Palette girl
  4. EGOiSTiC SHOOTER
  5. DOCTOR
  6. oath sign
  7. いつかの手紙
  8. 一番の宝物
  9. Little Braver
  10. I'm a Rock star
  11. say my nameの片想い
  12. 妄想コントローラー
  13. ROCK-mode
  14. crossing field
  15. 逆光オーケストラ
  16. WiLD CANDY
  17. ジェットロケット
  18. シロイトイキ
  19. Believe in myself
  20. best day, best way
  21. モモコと魔法のラーメン
LiSA(リサ)

6月24日生まれ、岐阜県出身。学生時代よりバンド活動を始め、2008年に活動の拠点を東京に移す。2010年春、テレビアニメ「Angel Beats!」の劇中バンド「Girls Dead Monster」の2代目ボーカル・ユイ役の歌い手に抜擢され、同年5月にGirls Dead Monster名義のシングル「Thousand Enemies」をリリース。2011年4月にLiSA名義のミニアルバム「Letters to U」でソロデビューを果たす。以降、アニメ「Fate/Zero」のオープニングテーマ「oath sign」や、アニメ「ソードアート・オンライン」のオープニング曲「crossing field」などスマッシュヒットを連発。また2013年にはシングル「best day, best way」がオリコン週間シングルランキング6位を記録し、アニソンシーン内外で高い人気を誇る存在に。そして2014年1月3日には初の東京・日本武道館公演を開催し、同5月リリースのシングル「Rising Hope」はオリコン週間シングルランキングで4位をマーク。そして6月、武道館公演の模様を収めたライブBlu-ray / DVD「LiVE is Smile Always~今日もいい日だっ~in日本武道館」を発表した。