ナタリー SuperPowerPush - 神聖かまってちゃん

ニューアルバム「楽しいね」総力特集

もの作りではなく場所作り

の子 でもひろゆきさんが作った場所から出てくる人たちって、配信者しかり“踊ってみた”しかり、みんな総じてポップに狂ってると思うんです。例えばウナちゃんマンにしろ横山緑さんにしろ、ポップに狂ってるじゃないですか。だからひろゆきさんにまたクソガキのための新しい砂場を作ってもらいたいなって思いますよ。俺はそれはひろゆきさんにしかできないと思ってて。

インタビュー写真

ひろゆき ほかにもできる人いっぱいいると思いますよ。

の子 YouTubeとかUstとかあんなん堅苦しいじゃないですか。子供には受けませんよ。

ひろゆき 僕が面白がってるレベルが、そういうレベルなんだと思うんですよね(笑)。僕、コンテンツを作るのは苦手なんですよ。場所を作って、優秀な人が面白いもの作ってるのを見てるのが好きで。そういう意味で僕がやってるのは“もの作り”ではなくて、あくまで“場所作り”なんですよね。

の子 そこで俺みたいのが出てきて、でも俺なんか本当に1千万人のうちの1人くらいですからね。ニコニコなんか観てたら職人みたいな人たちもっといっぱいいるんで。

ひろゆき なんか普通に歌がうまいとかかわいいとか、そういう人がデビューしますっていうのはよくあるパターンじゃないですか。でもちょっと変わった音楽を作る人が変わった形で世に出るっていうのは、やっぱ変わったツールを作ってる側としては面白いんですよね。

親父もニュー速民

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の子 ひろゆきさんって普段は何してるんですか?

ひろゆき だいたい家でゴロゴロしてます。

の子 俺と同じじゃないすか(笑)。12時間寝ないとダメなんです、俺も。

ひろゆき 疲れちゃいますからね。

の子 そうなんですよ。

ひろゆき でもこう話してると、いろいろやっぱがんばってるんだなーと思いますね。天性と努力のバランスがどれくらいなのかなと思ってたんですけど、割と努力のが高いんだなっていう。

の子 そうです、俺はがんばってますよ! 2ちゃんの嫌儲板でスレ立てまくってますから。俺は人が集まる場所っていうものを見極めてますからね。VIP板もいいんですけど、それよりも俺は嫌儲かなあって。やっぱニュー速が好きなんで。

ひろゆき VIPじゃなくてニュー速なんですか?

の子 そうです。元々コテつける前から、多分2ちゃん見始めたのが2002年とか2003年くらいからなんですけど、そのときから俺もうちの親父もずっとニュー速見てたんで。

ひろゆき お父さんニュー速民なんですか?

の子 親父、ニュー速見てますよ。新聞の代わりに。「ここで見たほうが早えな」って。それ俺が教えたんですけど。

ひろゆき お父さんいくつなんですか?

の子 今64、5くらいですね。

ひろゆき それでニュー速民なんだ。すげえ(笑)。

の子 いや、いっぱいいますって。嫌儲板にはガキもいるし普通にサラリーマンやってたりする人たちもいるし。だからこそ俺はそこに突っ込んでるんですよね。宣伝になるし、ステマになるし。

ひろゆき あははは(笑)。堂々とやってたらステマにはなってないと思いますけど。

CD収録曲
  1. 知恵ちゃんの聖書
  2. 仲間を探したい
  3. 友達なんていらない死ね
  4. コンクリートの向こう側へ
  5. ベルセウスの空
  6. 雨宮せつな
  7. 2年
  8. らんっ!
  9. 鳥みたくあるいてこっ
  10. 花ちゃんはリスかっ!
神聖かまってちゃん(しんせいかまってちゃん)

プロフィール画像

の子(Vo, G)、mono(Key)、ちばぎん(B)、みさこ(Dr)の千葉県在住メンバーからなるロックバンド。の子による2ちゃんねるバンド板での宣伝書き込み活動を経て、自宅でのトークや路上ゲリラライブなどの生中継、自作ビデオクリップの公開といったインターネットでの動画配信で注目を集める。

2009年には1600組の応募バンドの中から選ばれ、一般公募枠で「SUMMER SONIC 09」に出演。2010年3月に初のCD作品となるミニアルバム「友だちを殺してまで。」を発表した後、ワーナーミュージック・ジャパンと契約し、2010年12月にメジャーレーベルのワーナーから「つまんね」、インディーズレーベルのPERFECT MUSICから「みんな死ね」という2枚のアルバムを同時リリースした。

2011年4月にはバンド史上最大規模の会場となる両国国技館ワンマンライブを行う予定だったが、東日本大震災の影響により中止に。これを受け、4月から6月にかけて全国8都市を回るフリーライブツアーを敢行した。2012年 11月にはメジャー3作目となるアルバム「楽しいね」をリリース。子供の頃の暗い記憶やニートの抱える不安な感情などを美しいメロディに乗せた楽曲、予測のできない破滅的なライブパフォーマンスでファンを増やし続けている。


2012年11月21日更新