「今のほうがいいね」って言ってもらえると思う
──5年前に作った「ワスレナグサ」を今回改めてレコーディングしたわけですが、歌い方に変化は見られました?
当時もフルコーラスのデモを録ってましたし、ライブでも歌ってきた曲だったので、その歌い方を変えようとは思ってませんでした。でも、レコーディングした音源をよくよく聴いてみると「変わったなー」って。だから、ちょっと大人になったのかな(笑)。
──それはボーカリストとして成長していたということ?
そうですね。当時はいまいちしっくりきてなかったフレーズだったり、技術的に拙い部分だったりを改善できたと言うか、自分の中で納得のいくレコーディングができたので。
──インディーズ時代の楽曲を再レコーディングしたベスト盤「BiRTHiA」をリリースされた際のインタビューで、メイリアさんは「過去の自分と対決するようなプレッシャーを感じた」というお話をされていましたが(参照:GARNiDELiA「BiRTHiA」インタビュー)、今回はそういう感じではなかった?
なかったかな。やっぱり「BiRTHiA」の収録曲は音源として正式にリリースされていたし、当時の代表曲として聴かれていたので、それらと改めて対峙するという点で自分との戦いだったんです。でも「ワスレナグサ」は、ライブでは歌っていたものの、一応は未発表みたいな扱いだったので。もちろん、当時ライブで聴いてくれてた方もいるわけですけど、さっきも言ったように今の自分が納得のいく歌い方ができているので、「今のほうがいいね」って言ってもらえると思います。きっと。
「イエーイ、楽しいー!」で終わったレコーディング
──一方、もう1つのカップリング曲「Special Girl」は、約1週間前に作り始めて、一昨日完成した曲。tokuさんは、わりとサクッと作れたといった口ぶりでしたが。
「もう1曲どうしよう?」みたいな話から始まって、私の大好物なブラックミュージックをやるって決まってからは、私から「こういう感じにしたい」っていう要望をバンバン出して。それに対してtokuさんが「じゃあ、リズムはこんな感じ? 楽器はこれでどう?」みたいな感じでその場で打ち込んで、一気に作っていきました。
──この曲も、「ワスレナグサ」と同様に作曲クレジットにメイリアさんの名前が入っていますね。
このジャンルは、フェイクの入れ方1つでニュアンスが大きく変わるので、とりあえずtokuさんが大まかに作ってくれたデモに歌詞を付けて歌ってみようっていう話になったんですけど、歌ってみたら2番がちょっと物足りなく感じちゃったんです。そこで「2番だけ、私が作ってみてもいいですか?」と。で、曲のコードとビートはできあがっていたので、そこに私が仮歌を乗せて、フェイクなんかも想定して即興的にメロディを付けていくみたいな作業をして、そのままさらっとレコーディングに入った感じです。
──tokuさんはこの曲のボーカルを「いつになく生き生きしてた」と評されていましたが、ご自身としては?
めっちゃ楽しかったです。私はずっとブラック系のダンスミュージックを聴いて育ってきたので、すごくのびのびと、自由に歌わせもらいました。もう「イエーイ、楽しいー!」って歌っていたら、レコーディングもあっという間に終わっちゃいましたね。
男の子より女の子のほうがエロいと思います
──「Special Girl」の歌詞は、ひと言で言ってエロいですよね。
あははは!(笑) やっぱりこういうジャンルはエロくないと面白くないんで。でも、海外のダンスミュージックやブラックミュージックの英語の歌詞って、とんでもないこと言ってるじゃないですか。それを日本語で表現するなら、もうちょっと奥ゆかしくしないと。
──ある程度オブラートに包んで。
そうそう。あまりに露骨すぎると感情移入してもらいにくくなっちゃうと思うんで。まあ、歌詞の内容としては、恋する女の子の気持ちを歌っているので、ありきたりと言えばありきたりなんですよ。そこにどんな言葉を用いれば、聴く人のエロチックな想像を掻き立てられるか、みたいなことを意識して書きました。
──その試みは成功していると思います。
よかった(笑)。あと、この曲は絶対ライブでもやろうと思ってるんですけど、その場合はダンスパフォーマンスも必須になりますよね。ダンスを絡めるとなると、セクシーな要素があったほうがパフォーマンスとして映えるというか、そういうジャンルであると私は思っているので。
──メイリアさんは以前、ラブソングを書く際は友人の恋愛相談やガールズトークからネタを拾ってくるともおっしゃいましたが(参照:GARNiDELiA「Violet Cry」インタビュー)、この「Special Girl」でも?
拾ってますね。ガールズトークはネタの宝庫ですので。この曲は、特に私と同世代の、二十代半ばくらいの女の子たちに共感してもらえたらうれしいなとも思っていて。そのくらいの年齢になると、恋愛も一筋縄ではいかないじゃないですか(笑)。
──もう大人だし。僕、1回その手のトークに混ざってみたいんですよね。
混ざってみますか? たぶん引きますよ。ひどい話しかしてないので(笑)。私は、男の子より女の子のほうがエロいと思うんですよね。
──男の子も当然エロ話はしますけど、越えちゃいけない一線はわきまえてると思います。
女の子はそこを当たり前のように越えてきますからね。だから「Special Girl」も、あれくらい攻めたほうがきっと女の子には刺さるんじゃないかなって。
──なんだかエロ話からまとめに入る感じで恐縮ですが、最後に、「Désir」に引っ掛けて、今のメイリアさんの「願望」は?
これは願望と言うよりも、ガルニデがデビュー以来掲げてる目標なんですけど、日本武道館でライブをすることですね。それを心に決めてここまで歩いてきたし、今、もう少しでそこに手が届く位置まで来ているという実感があるので、その願いは絶対に叶えて、そこからまた新しい願いを抱いていきたいですね。
- GARNiDELiA「Désir」
- 2017年8月23日発売 / SACRA MUSIC
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初回限定盤 [CD+DVD]
1620円 / VVCL-1101~2 -
通常盤 [CD]
1296円 / VVCL-1103 -
期間生産限定盤 [CD+DVD]
©東出祐一郎・TYPE-MOON / FAPC
1620円 / VVCL-1104~5
- 初回限定盤 / 通常盤CD収録曲
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- Désir
- ワスレナグサ
- Special Girl
- Désir -instrumental-
- 期間生産限定盤CD収録曲
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- Désir
- ワスレナグサ
- Special Girl
- Désir -instrumental-
- Désir TV Size ver.
- 初回限定盤DVD収録内容
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- Désir Music Video
- LIFE (stellacage TOUR 2017 ~Cry Out~@ DIFFER ARIAKE)
- BAD BOY -GARNiDELiA vs HEAVYGRINDER- (stellacage TOUR 2017 ~Cry Out~@ DIFFER ARIAKE)
- 約束 -Promise code-(stellacage TOUR 2017 ~Cry Out~@ DIFFER ARIAKE)
- 期間生産限定盤DVD収録内容
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- TVアニメ「Fate/Apocrypha」エンディングノンクレジットムービー
- GARNiDELiA stellacage Asia Tour 2017
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- 2017年10月1日(日)東京都 Zepp Tokyo
- 2017年10月14日(土)台湾 台北 花漾Hana展演空間
and more
- GARNiDELiA(ガルニデリア)
- モデルとしても活躍するメイリア(Vo)と、様々なアーティストに楽曲提供を行っているtoku(Key, Compose)からなるユニット。2014年3月、アニメ「キルラキル」の後期オープニングテーマ「ambiguous」でメジャーデビューする。その後も数多くのアニメソングのテーマ曲を手がけ、2015年1月にメジャー1stアルバム「Linkage Ring」を、8月にはインディーズ時代の楽曲を集めたベストアルバム「BiRTHiA」を発表した。2016年8月に表題曲がアニメ「クオリディア・コード」のエンディングテーマに採用されたシングル「約束 -Promise code-」、12月に2ndフルアルバム「Violet Cry」をリリース。2017年6月に映画「劇場版 魔法科高校の劣等生 星を呼ぶ少女」の主題歌「SPEED STAR」を、8月にアニメ「Fate/Apocrypha」のエンディングテーマ「Désir」をシングルとして発表する。海外での活動も活発で、2017年5月には中国・上海で単独公演を行った。秋には「GARNiDELiA stellacage Asia Tour 2017」と題し、10月1日の東京・Zepp Tokyo公演を皮切りにアジアツアーを行う。