ギャンパレはコテンパン同士の集まり

──そしてマイカさんが10月に加入（参照：GANG PARADEに新メンバー、キャン・マイカ加入）。続けて元SiSのメンバーの3人が入ってきました（参照：GANG PARADEにSiS（仮）元メンバー3人が新加入）。一気にメンバーが増えましたね。グループが終わるかもしれないというカミヤさんの思いを汲んで、渡辺さんがいろいろと動いたというのもあるかもしれないですけど、元SiSメンバーに関してはいくつかの偶然が重なってギャンパレに加入することになりました。

カミヤ　この年の8月、9月、10月はギャンパレにとって本当に激動でしたね。

ユメノ　マイカが入ってきたときは、もう4人でやっていくしかないんだって覚悟を決めてた状態で。そう思っていた矢先にSiSが解散して、メンバー3人が入ってきて、びっくり！みたいな（笑）。

カミヤ　マイカが入ってきた頃から渡辺さんもすごく私たちのことを気にかけてくれるようになって。

──マイカさんはどういった経緯でギャンパレに？

マイカ　私はオーディションで選ばれて入りました。アイドルをやりたかったので、オーディションを見付けてすぐ応募しました。POP時代のライブを観たことがあったので、この中に入ってがんばりたいなって。

カミヤ　面接もすごく優等生だった。ヤママチとは全然違う（笑）。

ヤママチ　歌もダンスも上手でね。言うことがない。

──元SiSの3人に関しては最初からギャンパレに入るつもりではなかったと思うんですが……。

ココ　BiSのオーディションに落ちて、SiSが1日で解散して、もう道が完全になくなってしまったんですよ。芸能活動するにしてもどうしたらいいかわからないし、渡辺さんのところで次にやるオーディションがあったとしてもきっと無理だなと思って。でも地元に帰る前に何かをしないといけないと考えて、みんなで渡辺さんに直談判をしに行ったんです。そうしたら焼肉に連れて行ってもらって、そこで私たちから「どういう形でもいいので渡辺さんとお仕事がしたいです」とお願いしました。渡辺さんは「オマエらと新グループを作ることはできないけど、ギャンパレに入るということなら考えられる」と提案していただいて。私たちとしてはWACKに所属できるとは思ってなかったので、即答で「よろしくお願いします！」と言いました。

ドクソン　私はBiSを作った渡辺さんに興味があってオーディションを受けていたので、一緒にお仕事させていただくチャンスをもらえたことは本当にありがたかったですね。

テラシマ　私はSiSの時点で大阪から上京してきちゃってたので、何もせずにこのまま大阪へ帰るという発想はなかったです。ココも名古屋から出てきていて、お互い帰る気はないと言っていたので、ギャンパレとして活動できてうれしかったです。

カミヤ　SiSがあったから、3人の負けストーリーがいいジャブとして効いてきてるなとは思います。

ドクソン　もう何に対しても負けねえぞ、って感じです。そんなにハングリー精神はなかったはずなのに、鍛えられました。

テラシマ　まさか1日でグループがなくなるとは思わないですから（笑）。

ココ　3人は一度コテンパンになってるので強いと思います。

カミヤ　ギャンパレはコテンパン同士が集まってできたみたいなところ、あるからね（笑）。

ココ　だからまとまるのも早かったと思います。みんな同じ気持ちというか。

カミヤ　勝負ごとに対しての意識がみんな一緒。「絶対勝つ」って思ってる。

──年末に200kmマラソンをやって、そこで絆が確固たるものになったんじゃないかなと。

カミヤ　メンバーの個性も見えてきましたし、変な遠慮もなくなりましたね。

ギャンパレの魂を持ったままBiSに行く

──そして2017年、年始からギャンパレの勢いがすごかったことを覚えてます。1月3日に東京・赤坂BLITZで行われた「アイドル甲子園」にWACK勢3組が出演しましたが、トップバッターのギャンパレの気合いの入り方が鬼気迫る感じで。BiSのプー・ルイに「今のBiSはギャンパレに負けてる」と言わせるくらいの勢いが今の皆さんにはあるんだと思います。

カミヤ　私自身、いろんな人にギャンパレをバカにされてるんだろうなって、被害妄想レベルで思ってて、いつかギャフンと言わせてやるっていう気持ちがずっとあるので。それがこの7人になってから少しずつ変わってきてるなって思います。

──ここまで長かったけど、ようやく戦える準備が整ったといった感じですね。先日行われたWACK所属グループ合同オーディションでも、ユメノさん、テラシマさんが奮闘してすばらしい結果で終えました。

ユメノ　大変だったけど楽しかったですよ。うまくいかないこともあって泣いちゃいましたけどね。ユウカとも気持ちで通じ合うことができたし。

テラシマ　4日目の夜はダンス審査で負けて悔しくてずっと泣いてました。そのときの課題曲が「BiSBiS」で、また私はBiSに負けたのかと思ったら涙が止まらなくて。

カミヤ　勝った勝負だけじゃなくて、負けた勝負も2人は全部本気で向き合ってた。だから負けてもカッコよかったと思う。

テラシマ　まだギャンパレがナメられてるところは少なからずあったと思ったので、それを逆にチャンスだなと思ってがんばりました。BiSやBiSHの曲を勝ち取りましたけど（合同オーディション内フリーイベント「WACK EXHiBiTiON」では各グループがさまざまな競技で勝負し、最高得点グループには最下位グループの楽曲を奪う権利が与えられた）、うちらとしては曲よりも勝つことに意味がありましたね。ずっと負けてきたからここで勝たないと何も意味がないなって。結果を残したかったんです。

マイカ　合宿が終わってから「ギャンパレいいよね」って言ってくれる人が増えたこともうれしいです。

ココ　合宿を通してギャンパレのことを知らなかった人たちが急に注目してくれるようになって。

──合宿で一番得をしたのはギャンパレのような気がするんですけど、カミヤさんは5月からBiSのアヤ・エイトプリンスさんとの“レンタルトレード”という形で、9月末までギャンパレを離れてBiSに在籍することになりました（参照：BiSに新メンバー2名加入、アヤとギャンパレ・カミヤのトレードも）。

カミヤ　何かはあると覚悟してたんですけど、そうきたかという感じですね。何もわからないところからプラニメを始めてギャンパレまで活動してきたので、少しでも離れてしまうことに対して寂しさはあります。それに、一番いい状態のギャンパレにいたかったというのもありますけど、そうやってほかのチームに行かせていただくってことは期待してもらっているのかなって。私がBiSを引っ張っていくくらいの存在になれたら、逆にギャンパレがすごいってことになるし、BiSもギャンパレもどちらにとっても得になる機会を与えてもらったんだなって捉えてます。ギャンパレの魂を持ったままBiSに行くことで、BiSが今よりもいい方向にいくことができれば、ギャンパレのすごさの証明にもなるかなって。

──BiSのメンバーとしてやっていくことについては？

カミヤ　BiSはライバルだけどBiSがなかったら今の私はいないので、やっぱり特別な存在ですね。BiSのときはずっとプー・ルイの横にいるだけで大したことはやれなかったので、もう一度BiSとしてやり直すチャンスをもらえたと思ってます。BiSとして活動していた当時の私と今の私ではまったく違うと思うし、プー・ルイからも「あの頃よりもたくましくなってるから楽しみ」と言われました。そういうことを言ってもらえるくらい、過去とは違う自分になれてるのかなって。

──カミヤさんがまたしばらくいなくなりますが、今のギャンパレなら突き進んでいけるような気がしてます。

ユメノ　「ギャンパレはBiSのカミヤサキがいるグループ」っていまだに言われるんですけど、サキちゃんがいなくなることでどういうふうにグループをアピールしていくか考えていかないと、とは思ってます。メンバーが目立つチャンスでもあるし、アヤが移籍してる期間も4カ月くらいだから、ギャンパレの歴史の中でも貴重な期間になると思う。だからこそ楽しみたいですね。サキちゃんがいないからって悲壮感はないです。逆にサキちゃんは客観的にギャンパレのことを観れると思うので、戻ってきたときに全部フィードバックしてほしい。