私立恵比寿中学|9人になったエビ中はどう変わる?真山りか+安本彩花+新メンバー“ココユノノカ”インタビュー / ニューアルバム「FAMIEN'21 L.P.」を星名美怜、柏木ひなた、小林歌穂、中山莉子が解説

新メンバー桜木心菜、小久保柚乃、風見和香の“転入”(加入)、そして病気療養で活動を離れていた安本彩花の復帰により、9人編成による新体制をスタートさせた私立恵比寿中学。結成12年目の洗練と、ひさびさの“リアル中学生”の加入によるフレッシュさの両方を手に入れたエビ中は、これからどういう姿を見せてくれるのか。新メンバーの“ココユノノカ”トリオのデビュー戦は、8月21、22日開催の野外ライブ「みらいに響け、みなとのPLAYGROUNDこと ファミえん2021 in 赤レンガ倉庫」となる予定だったが、ライブは新型コロナウイルス感染拡大の状況を顧みて中止に。急遽8月21日14:30より28時間にわたるYouTube生配信企画「#FAMIEN28h」が行われることとなった。

5月5日の加入以来、来る「ファミえん」に向けてレッスンを重ねていたココユノノカは、レコーディングにも初挑戦。「ファミえん」開催に向けて制作されたアルバム「FAMIEN'21 L.P.」には、歴代の「ファミえん」テーマソングおよび定番楽曲に3人のボーカルを加えた9人バージョンと、9人体制初の新曲「イヤフォン・ライオット」が収められている。ユニゾンに厚みとフレッシュさを加えた新生エビ中の魅力が楽しめる1枚だ。

音楽ナタリーでは新メンバー3人と真山りか、安本彩花にインタビュー。新生エビ中の現状とこれからの目標を聞いた。また特集後半には星名美怜、柏木ひなた、小林歌穂、中山莉子の4人による「FAMIEN'21 L.P.」の全曲解説を掲載している。

取材・文 / 臼杵成晃

真山りか+安本彩花+新メンバー“ココユノノカ”インタビュー

6人から9人へ、新しいエビ中のスタート

──ミュージックビデオやパンフレット撮影の動画を観ると、いよいよ新体制のエビ中がスタートした感がありますね。

真山りか そうですね。今は9人の活動と6人の活動が並行していて……前に3人が“転校”(卒業)して、かほりこ(小林歌穂、中山莉子)が加入するタイミングでも、同じように2つの体制で同時に動いている時期があったんですよ。

──ありましたね。2013年の4月の「合同出発式」(参照:エビ中初の武道館で合同出発式、前を向いてそれぞれの道へ)を前に、それまでの体制(参照:エビ中、8人の幕張メッセ公演に杏野なつからのビデオレター)と新体制(参照:エビ中大阪公演、転入生かほりこ初ステージで新曲お披露目)のライブをやるという。

真山 今はあのときと近い感覚で。でも9人で撮影をしていると、すごく新鮮な気持ちというか。エビ中は今年結成12年目で、私のアイドル人生ももう12年目なんですけど、1年目のようなフレッシュな気持ちになれるのは3人が入ってくれたおかげなんだなって。今までの活動をゼロにリセットするわけじゃなく、新しい気持ちで取り組めていますね。ただ新体制になって雰囲気がどう変わったのかは、まだ自分たちではわからないです。

──年齢差が最大で11歳というのは大きな変化ですよね。

真山 3人が入ると決まったとき、私の中で理想に描いたのはモーニング娘。さんのプラチナ期なんですよ。成熟した大人の女性たちの中にフレッシュな方々が入ってきて、そのバランスが外から見たら不思議に感じるけど、決してアンバランスではなく調和が取れている。そんなふうになれたらとイメージしています。

──安本さんは休養を明けて「THE FIRST TAKE」出演を機に活動再開というタイミング(参照:私立恵比寿中学・安本彩花、2度のピンチを乗り越え「THE FIRST TAKE」で復活するまでの長い道のり)での新メンバーとの合流ですが、新体制はどんな印象ですか?

安本彩花 まずはとにかく、みんなと一緒にこの空間にいられることがうれしくて。でも確かに真山の言うように、雰囲気としてどう変わったのかな?というのは思います。3人ともわりとすぐになじんでいて違和感がないし……もちろん会話の中でちょっとしたジェネレーションギャップを感じることはありますけど(笑)。

真山 あるある(笑)。

安本 それが気まずいわけではなく、歳の差は感じるけど一緒にいる違和感は不思議とないんですよね。

──先輩たちはこう言ってますが、新メンバーの皆さんはいかがですか? 5月5日の加入から(参照:私立恵比寿中学、新メンバー3名お披露目しパワー増量「9人で幸せを届けていきます」)ここまで、いろんなことを慌ただしく体験しているかと思いますが。

桜木心菜 ラジオとか雑誌の撮影とか、初めてのことばかりですごく不安だったんですけど、1人だったらもっと不安だったと思うんです。オーディションからずっと一緒だった柚乃と和香がいるから、不安を「楽しい」に変えられているんじゃないかなって思うし、お姉さん方も優しくて。レッスンをしていて、3人とも「このままじゃヤバい」と感じているんですけど、お姉さん方は真剣に私たちのことを見てくださって、私たちの心に火をつけてくれます。

新メンバー発表時の様子。左から桜木心菜、小久保柚乃、風見和香。

──「私立恵比寿中学の」という看板がついたことには慣れましたか?

小久保柚乃 だいぶ慣れてきたけど、まだちょっと違和感があります(笑)。心菜が言ってたように、もし1人だけでオーディションに合格していたら全然なじめなかったと思うんですけど、心菜と和香が一緒だからなんとかやれているんだと思います。

──風見さんは最年少の13歳ということで、やはり年齢差の壁は感じますか?

風見和香 歳の差は私が一番ありますけど、みんなと仲よくなれてきたんじゃないかなーと私は思ってます。

──中2から見た24歳なんてとんでもなく大人に感じていたから、それだけ歳の差がある人たちが同じ場所にいるのって特殊な状況だなと感じましたけど。

真山 ホントですよ! 中2の頃は24歳なんてとっくに結婚してお母さんになってると思ってましたもん(笑)。

真の今どきガール、King of ガキ、甘え上手な年上キラー

──先輩のお二人は、3人の性格や個性、ポテンシャルはそろそろ見えてきましたか? 現段階での3人を分析してみましょうか。いいなと思うところ、逆にここはダメだと思うところなど。

桜木 あはは、ヤダー(笑)。

真山 心菜はオーディションの第一印象がすごく残っていて。1人だけ足に切れ込みが入ったズボンを履いてたじゃない?

安本 そうそう、セクシー(笑)。

真山りか

真山 エビ中のオーディションに、こんな今どきの子が来るんだなって。うちにはすでに“今どき革命ガール!”がいますけど(笑)、(星名)美怜とはまた今どきの種類が違うというか。いい意味で年相応ではない感じが心菜の第一印象で、エビ中のカラーと違うからこそ輝く部分と、逆に損しちゃう部分があるんじゃないかなと思っていたんですけど、歌をもっとがんばりたいと涙を流したり、彼女はすごくエビ中っぽいんですよ。ダンスの経験者でもあるし、3人の中では一番お姉さんでもあるから、3人を引っ張っていける存在だなと思っています。彼女の存在がゆくゆくエビ中を強くしてくれるんじゃないかなって。

──安本さん、ものすごい勢いでうなずいてますけど(笑)。

安本 いや、本当にその通りで。エビ中は個性あふれる人が集まっているけど、本当に新しい人材という感じがあって。エビ中の中で一番時代の先端を生きる女子。美怜ちゃんも先端を行ってるけど、ちょっとズレてるところがあるから(笑)。女の子の流行りの真ん中を行ってる子はエビ中には珍しくて、MVでのアピールの仕方1つ取っても、今後のエビ中がすごく楽しみになる。エビ中に新しい風を吹かせているなあって思います。

──それは確かに感じますね。一方で小久保さんにはどこか既視感のある、エビ中特有の「なんかヤベえやつ」の匂いがするんですよね(笑)。

真山 わかります。安本彩花、中山莉子ラインですね(笑)。柚乃はなんというか、ホント赤ちゃんなんですよ。オーディションのときのほうがしっかりしてた。

──全員すごくうなずいています(笑)。

安本 うちらが子供の頃のガキ要素を全部集めた感じ。手が付けられないガキの権化みたいな感じなんですよ(笑)。

真山 King of ガキ(笑)。

安本 小さい頃、私たちもこんなふうに大人に迷惑かけてたんだなあみたいな(笑)。でも逆に、そういうやんちゃ坊主に「ダメだよ」と思えるほど自分も大人になったんだなと。

真山 柚乃のおかげで自分たちが大人になったことに気付けたよね(笑)。でも、ここぞというときにしっかり見せる姿勢はアイドルとして大事で。エビ中はトークは下手だけどパフォーマンスはいいねとよく言われるけど、そのスイッチの切り替えは彼女にもあって、すごくエビ中だなと思うんです。アイドル適性はすごく高い子だなとも思っていて。

安本彩花

安本 オーディションのときにずっと追いかけて撮影していたカメラマンさんとかディレクターさんに話を聞くと「すごく熱い気持ちを持った子だ」って言うんですよね。まだ私たちに見せていない男前な部分も隠し持ってるんじゃないかと思います。

──逆にというとアレですけど、風見さんは最年少ながら一番しっかりしていそうな印象があります。ただ、要所要所で「あれっ、意外と抜けている……?」という片鱗も覗かせていて。

真山 おっしゃる通りで、彼女は「バカ真面目」なんです。ダブルの意味で(笑)。めちゃめちゃ真面目だし、真面目が行きすぎて「あれ? おバカなのかな?」みたいな。やっぱり最年少ならではの無邪気な部分もあって。歌穂ちゃんの肩にアゴをずっと乗せてたりとか。これは3人に共通しているところかもしれませんけど、みんな甘えたがり、甘え上手ですね。特に和香は家族の中でも妹だからか、甘え方がうまい年上キラー。

安本 口説かれてる気持ちになるよね(笑)。

──なんで小林さんの肩にアゴを乗せるんですか? 小林さんが一番甘えやすい?

風見 背が高くて、なんか乗せやすいんですよ。

安本 そういうことなんだ(笑)。

──アゴ置きにちょうどいいってことですね(笑)。

風見 2人にはまだそんなに甘えてないので、これから甘えます(笑)。

真山 (笑)。でもホント、末恐ろしい13歳よね。飲み込みが早いというか、吸収力がすごくて。同い年じゃなくてよかったなと思います。もし和香が同い年でエビ中に入ってたら、私はくじけていたかもしれない(笑)。