Devil ANTHEM.|新メンバー加入で新展開 6人それぞれの葛藤と決意

大阪公演前の1週間は正直病んでた

──そのあとは新体制お披露目に向けて、ひたすらレッスンする日々?

竹越くるみ

くるみ 大阪公演でお披露目したいという目標がある中で、立ち位置を変えていく楽曲の優先順位を付けてどんどん覚えていきました。うちらも1から覚えるレッスンで、ひよりちゃんと同じスタートラインでした。何も考えずとにかく精一杯がんばるしかなくて、大阪公演直前の1週間は毎日自主練してました。

あいり 5人体制でライブに出演しながら、6人でのレッスンも同時進行でやる期間があったんですよ。そのときは頭の中がごちゃごちゃになって、切り替えが大変でした。

くるみ 6人でレッスンしつつ、5人でのライブがある日は、そこで覚えたものを全部忘れるっていう(笑)。

──やっぱり奇数が偶数になると覚えることがかなり変わってくるんでしょうか?

くるみ そうですね。5人の場合はV字とかになりやすいんですけど、6人だと真ん中の0の立ち位置を2人で分けなきゃいけないし、メンバーの身長差によって印象も変わってくるんですよ。とにかく細かく変わることが多くて、1人増減しただけで全然違いますね。

橋本侑芽

侑芽 私は大阪公演直前の1週間がすごくきつくて。正直ちょっと病んでた部分があってレッスンに行きたくなかったんです(笑)。

くるみ 自主練だから強制じゃないんですけど、結局みんな毎日やってたよね。

侑芽 ひよりちゃんが自分の立ち位置をしっかり覚えてたので、「ヤバい! もっとしっかりしなきゃ」と焦りました。

あいり でも、侑芽ちゃん一番覚えてたじゃん! 立ち位置は頭の中に入れつつも、みんなで合わせながら確認するつもりだったから、私は侑芽ちゃんを見て焦って覚えました。みんなで刺激を与え合ってたみたいです(笑)。

6人でステージに立ったときの景色は

──ひよりさんはデビアンに加入するまで、まったくダンスの経験がなかったんですか?

藤澤ひより

ひより ちょっとだけありました。とは言ってもデビアンみたいにガチなダンスではなかったので、何もやったことない状態に近いです。ダンスも歌も下手くそだから、振りや立ち位置を覚えるとか、当たり前のことはちゃんとやらなきゃ迷惑をかけるからと思って、一生懸命頭に詰め込みました。

──レッスンの日々は大変でした?

ひより 大変ではあったんですけど、そのおかげで大阪ではあまり緊張せずにステージに立つことができました。ライブ直前の1週間のレッスンによって自信も持つことができたし、つらくはなかったですね。

くるみ お披露目ライブのときはホントに緊張してなかったよね。それを見てすごいなと思ってました。

ひより リハーサルのときはめっちゃ緊張して「このままじゃヤバい!」と思ったんですけど、本番は楽しかったです。

くるみ 逆に私たちのほうが緊張してたよね。その日は5人体制のパフォーマンスのあとに、新体制を披露するという流れだったから。

安藤楓

 6人でのパフォーマンスはたくさん練習したから自信があったんですけど、逆に慣れているはずの5人のほうが緊張しちゃいました(笑)。あと、6人でステージに立ったときに、いつも見てる景色と違ってる気がして不思議でした。

あいり 踊っているときの感覚も5人と6人では全然違くて。1列に並ぶとなんだかステージが狭く感じるし、メンバーとの距離感がまだつかめてなくて、不思議な感覚なんですよ。

──フロアから観てるお客さん側もメンバーが1人増えただけで、人数が多くなったなという印象を受けますよね。

くるみ ライブの動画を見たら、ステージいっぱいいっぱいだったよね。でも、センターがいなくなった分、お客さんの視線がいろんなメンバーに向くのかなとも思います。今までは踊ってるポジションによってはお客さんの誰とも目が合わない瞬間があったんですよ(笑)。

 お披露目公演ではファンの人たちの反応がすごく温かくて。それによって私たちのメンタルも変わってくるので、みんな温かい人たちだなと改めて実感しました。

Devil ANTHEM.

デビアンについて考える時間が増えた

──お披露目のあと、ライブを重ねていくうちにステージ上での感覚は体になじんでいきました?

 いや、逆にお披露目公演のあとの東京での定期公演のほうが緊張しちゃって。お客さんと目を合わせられないくらいガチガチすぎて、ファンの人に「具合悪かったの?」と心配されました(笑)。

水野瞳

 私もめっちゃ緊張した。そのあとの初めての対バンもガチガチでした。毎回緊張してますね。

くるみ セトリに初めて6人でやる曲がどんどん入ってくるんですよ。ひよりちゃんに早く慣れてもらおうという思いもあって、ライブの本番40分くらい前からMCとか、お辞儀や水を飲みに行くタイミングとか、5人のときは確認してなかった細かいことも含めてみんなでみっちり合わせるようになって。

あいり 最近は6人体制にちょっとずつ慣れてきていて。また阿吽の呼吸でパフォーマンスできるようになったら、より一層迫力が生まれると思うので、それが楽しみです。

──ひよりさんの加入によってメンバー全員の気持ちが引き締まってるみたいですね。

くるみ 以前よりデビアンについて考える時間が多くなりました。ファンの人も5人時代の思い出がまだ強いと思うので、6人のデビアンを愛してもらえるようにどうしたらいいか、楽屋でも家でも考えてます。お披露目してからそんなに時間は経ってませんが、すごく濃い時間を過ごしてますね。新メンバーにナメられたくないというか(笑)、先輩らしくしなきゃという気持ちもあって。それによって一歩大人に成長できるんだと思います。

あいり 最近、「デビアン調子いいよね」とファンの方から言っていただくことが多くて。実際、イベントで出演順が後ろのほうになったり、私たちもそう実感していたんですけよ。でも、視野を広げて考えたら私たちなんてまだまだで、これで満足してちゃだめだよなとも思っていて。確認事項もなあなあになってしまっていたところに、今回新しい壁ができたので、1つひとつがきれいに整頓されていく感覚がありました。ひよりちゃんの加入はファンの方も含めて目を覚まさせられた出来事で、新しい気持ちでステージに立つことができてます。