Devil ANTHEM.|新メンバー加入で新展開 6人それぞれの葛藤と決意

Devil ANTHEM.に新メンバーの藤澤ひよりが加入。5月16日に行われたライブツアー「Devil ANTHEM. SPRING TOUR 2021『Our Time Is Coming』」の大阪・OSAKA MUSE公演にて新体制がお披露目され、6人組としての活動がスタートした(参照:Devil ANTHEM.、新メンバー藤澤ひよりをお披露目「6人合わせてデビアンよ」)。

デビアンは2018年秋以降、人数の増減なく、竹越くるみ、安藤楓、橋本侑芽、竹本あいり、水野瞳の5人組として活動を持続。チームとしての結束力とパフォーマンスのクオリティを高め、ライブ動員数を好調に増やし続けてきた。そんな中、新メンバーの加入が突如発表され、グループは急展開を迎えることに。音楽ナタリーでは6人にインタビューし、怒涛の日々だったというここ数カ月の活動の感想、それぞれの率直な思いなどを聞いた。また特集の後半にはマネージャー兼プロデューサーの佐藤海人によるコメントを掲載。今このタイミングで新メンバーを迎えた理由を語ってもらった。

取材・文 / 近藤隼人 撮影 / 塚原孝顕

立ち位置が変わるのはヤバい

──まずはひよりさん以外の5人から、新メンバーが入ると知ったときにどう思ったのかを聞かせてください。

竹本あいり 佐藤さんにあっさり告げられたんだよね。「新メンバー入れます」って。でも、みんな「はーい」って感じの反応で、動じなかったです。

Devil ANTHEM.

竹越くるみ ライブ会場の楽屋で準備しているときに突然言われて。どんな子が入るんだろうというドキドキもありましたが、卒業する子との入れ替わりじゃなく新メンバーが入るのは初めてだったので、ステージ上の立ち位置が変わるのはヤバいかもということだけ考えてました。2018年秋に加入した瞳ちゃん以外は6人体制を以前に経験していたんですけど、5人体制に慣れていたので改めて立ち位置を覚え直さなきゃいけなくて。

あいり 佐藤さんから決定事項だけ伝えられて、それにどう対処していくかが私たちにとってのいつもの試練なので、最初は不安は特に感じなかったんですけど、冷静に考えたら立ち位置も全部変わるし、自分たちがやらなきゃいけないことが多いなと焦りました。

橋本侑芽 私は前向きな気持ちで、どんな子が入るのかすごく楽しみでした。で、ひよりちゃんに会ったら身長が高いところとか、私と似ているところがあったので、今まで以上に自分の個性を伸ばしていかなきゃいけないし、頼られるような存在になりたいなと思いました。

安藤楓 私はほかのメンバーに頼りがちだったので、ひよりちゃんにいろいろとちゃんと教えられるようにならなきゃと気が引き締まりました。

水野瞳

──瞳さんは6人体制を経験するのも、新メンバーを迎えるのも初めてですよね。

水野瞳 私は振り覚えよりも立ち位置を覚えるほうが苦手なんですよ。「こんなに変わるんだ……」と戸惑いながらレッスンしていて。ひよりちゃんもブログで「立ち位置が心配」と書いているのを見て「同じだわ」と思ってたんですけど、いざレッスンをやってみるとちゃんと覚えてるから「ヤバい、負ける」みたいに変なプレッシャーを勝手に感じてました。5人体制のときと比べてレベルを下げたらいけないし、よりいいパフォーマンスを見せなきゃいけないとも思っていて。立ち位置を少し間違えただけでお客さんは「あれ、なんだ?」と違和感を覚えるはずなので、私がその空気を作ってしまうんじゃないかという怖さがありました。

新メンバーが入ることが怖くなってきた

──ひよりさんは加入前、デビアンにどんなイメージを持っていました?

藤澤ひより

藤澤ひより 加入前に何回もライブを観に行かせてもらっていたんですが、ダンスも本格的だし、みんなかわいいし、もう「神!」みたいな感じでした。そんなすごいグループに入ると決まったときは素直にうれしかったんですけど、ダンスをやったことがなかったので、足を引っ張っちゃわないかなという不安が大きかったです。

──メンバーとの初対面はいつだったんですか?

あいり 2月ですね。お披露目の3カ月くらい前にはもう合流しました。

くるみ みんな楽しみにしていたんですけど、私は1人不安になっていて。第一印象で自分と合うかどうかわかるじゃないですか。もし第一印象がよくなかったらこれからどう活動していけばいいかわからないし、正直今までの5人で落ち着いていたところもあったので、新メンバーが入ることを聞いてから時間が経つにつれて怖くなってきちゃったんです。初対面の日は家を出るときから手の震えが止まらなくて、心臓がバクバクで。新木場(東京・USEN STUDIO COAST)ワンマンのときよりも緊張してました。一番怖かったのはくるみみたいな子が入ってくることで、くるみはくるみみたいな子と仲よくできないんですよ(笑)。

──それはどうして?(笑)

くるみ 自我が強くて、いろいろ言いすぎるから(笑)。でも、ひよりちゃんを初めて見た瞬間に品がいい子だなだとわかったんです。ひよりちゃんも緊張している中、みんなで質問攻めにしたんですけど、その様子から優しい子だとわかりました。あと、私にとって初めての同い年のメンバーなのも安心するポイントでした。

 私もその日は緊張していて、行きの電車の中でソワソワしてました。スマホ開いてるのに、見てる方向が違うみたいな(笑)。いざ対面したら、私もひよりちゃんから品のよさを感じて安心しました。

竹本あいり

あいり 私はくるみちゃんと同じように、5人で活動してきた期間が長かったからいろいろ思うことはあったんですが、信頼してる佐藤さんが決めたことだから絶対にいい方向に進むだろうなと信じてたし、私もそうなるようにがんばんなきゃという気持ちでした。初対面の日は消していた不安や緊張が少し出てきたんですけど、実際にひよりちゃんに会ったら、新しい風が吹いてデビアンが生まれ変わるんだというワクワクした思いに変わりました。

──ひよりさん自身もその日は緊張していました?

ひより めちゃ緊張してました。みんなと会う2時間くらい前から個人レッスンをしていたんですけど、ずっとメンバーのことしか頭になかったです(笑)。みんなの立場で考えてみたら、新メンバーが入ってくるのは嫌かもしれないと思ってたから、どんなふうに受け入れてくれるのかなと不安でした。でも、思っていたよりみんなフレンドリーでよかったです(笑)。

 どんなふうに思ってたの(笑)。