BUDDiiS「HONEY」インタビュー|最上級に妖艶なHONEY 情熱のサウンドで熱い夏をともに (2/4)

「HONEY」に宿した“情熱的な男”KEVINのルーツ

──ツアーの中で披露された新曲「HONEY」は前作「JUBiiLEE」に続きKEVINさんが作詞作曲を手がけた楽曲ですが、この曲はどういった経緯で完成したのでしょうか?

KEVIN 「JUBiiLEE」とは真逆な雰囲気の曲をツアーの最後に出せたらカッコいいなと思って。2、3年前に作ってあったデモをもとに、今回制作を進めました。当初はラップメインの楽曲にしようと思っていたんです。でもラップの経験がないから引き出しが全然足りないなと思って、「Brightness」の作曲者でもあるpw.aさんに「パワーアップお願いします!」と協力を仰いで。結果的に歌メインの楽曲に着地しましたけど、ライブ終盤に大きい盛り上がりを作れるような曲に仕上がったかなと思ってます。

KEVIN

KEVIN

──「HONEY」は情熱的でパワフルなサウンドと艶っぽい歌詞が特徴で、ポップでメルヘンな「JUBiiLEE」とのギャップが激しいですね。

KEVIN もともと、ダンストラックを作っていたときに「このサウンドを使って楽曲を作ったら楽しいかも」と考えたのが「HONEY」の出発点なんです。作っていく中で「いろんな音があったほうが面白いな」と思って、僕のルーツであるスペインの、ラテンのリズムだったりガットギターだったり、ちょっと特徴的な要素を掛け合わせてみて……結果、ちょっと変わったダンスミュージックになったかなと。

──今おっしゃったイントロのスパニッシュギターがかなり印象的で、フックになっているなと思いました。

FUMINORI わかるー。

KEVIN 印象に残りますよね。

──これまでのBUDDiiSの曲にない要素だなと感じていたのですが、KEVINさん自身のルーツを意識して取り入れたものだったんですね。

KEVIN まあ、情熱的な男ですからねえ。

一同 あはははは!

KEVIN 自然と根付いているものなのかもしれないです。それでなくても、R&B好きの母が家で音楽をよく聴いていたこともあって、小さい頃からこういった生楽器の音は常に身近にありました。だからなのか、自分で曲を作るときはピアノやストリングスの音を入れることも多いですね。

──メンバーの皆さんはこの曲を最初に聴いたとき、どんな印象を持ちましたか?

FUMINORI 今も話に挙がったイントロの引力がありすぎるというか。ホントにカッコいいなと思いました。BUDDiiSでこういう強いテイストの楽曲は珍しいからライブの幅も広がるし。個人的にも好きなタイプの曲なので、テンションが上がります。

TAKUYA 本当に、強さがありますよね。ダン!と大きい音で始まり、歌い始めで加速して、サビ前の展開で落ち着くかと思ったら、サビで一気に爆発する。すごく疾走感があるし、ライブの雰囲気をガラッと変える力がある、重要な曲になっていきそうだなって。

BUDDiiS

BUDDiiS

燃えたぎるような熱量と美しさのバランス

──ボーカルに関してはいかがですか? 歌を割り振っていくうえで、こだわったことなどがあれば。

KEVIN 歌割りは何回も練り直しました。メンバーにも相談して「ここはボーカルに任せたほうがいいよね」とか「ダンサーに歌ってもらうほうがカッコいいよね」とか……詳しくは覚えていないけど、とにかく何度も考え直した記憶があります。ライブを想定して、1人だと歌い切れないであろう部分を掛け合いに変更したり。

──皆さんそれぞれのパートについて、レコーディングではどんなことを意識しましたか?

FUMINORI 強さプラス、ちょっと妖艶さというか。なんて言うんだろう……妖艶という言葉が一番ふさわしいと思うんですけど、BUDDiiSがそういう表情を出すのって初めてのことだと思うんです。セクシーさと上品さが共存している感じ。僕が担当している2番冒頭のラップは、歌詞の内容的にも特にセクシーなパートなので、かなり難しくて何度も録り直しをして。かなり時間をかけて取り組みました。

KEVIN 自分が作った曲だからだと思うんですが、僕はそこまで考え込まず歌入れに臨みました。デモで僕が歌ったものをみんながそれぞれに解釈してくれたうえでレコーディングしているので、歌のニュアンスを言葉で伝えるのはなかなか難しいんですけど……。これは毎回思うことなんですけど、SHOOTは僕が伝えたかった歌の雰囲気をすっごい汲み取ってくれるんですよ。

SHOOT あはは、ありがとうございます。今回僕はちょっとパワー系の役割というか。サビ前の裏声パートを歌いつつも、別の場所では強めなフレーズを担っていたので、繊細さを保ちつつ強さを出す、みたいな歌い方を意識していました。あとはこの曲、意外とキーが高いんですよ。

KEVIN 高いね。

SHOOT それなりに声を張らなきゃいけないけど、きれいさも欲しい。燃えたぎるような熱量と美しさのバランス感というか、そういう声のニュアンスについてはけっこう話し合いながらレコーディングした覚えがあります。パワーだけじゃない繊細さが必要な曲だなと思いますね。

──TAKUYAさんはいかがですか?

TAKUYA 僕が担当しているパートは強気で歌うところと囁く感じで「Oh yeah」と歌うところ、表現の幅がすごいなと思っています(笑)。レコーディングでもいろいろとアドバイスしてもらいながら歌ったんですが、ライブでどう見せていくか?みたいなところはいまだに考えますね。確実にカメラで抜いてもらえるようなキメのパートでもあるので、パフォーマンス含めて今後もさらに磨いていかないとなって。

TAKUYA

TAKUYA

──そして、YUMAさんパートの表現がかなり攻めているというか。

KEVIN いいですよね、“吐息担当”。

──吐息だけでインパクトを残す、かなり聴きどころなパートを担われています。

YUMA レコーディングはすぐに終わりましたよ(笑)。

SHOOT YUMA、今までそういう役割なかったもんね。歌詞割りを決めていたときに、彼が積極的に「ここやりたい」って。

──YUMAさんの挙手で決まったんですね。

YUMA そうですね。

KEVIN 最高だと思います。このイケメンな顔でカッコよく吐息を漏らしたら、そりゃあ強いですよ。

FUMINORI 目力も相まってね。

SHOOT このパートで抜かれたときのYUMAは、かなりの“沸きポイント”だと思います。

間違いなく楽曲をパワーアップさせる振付

──続いて、ダンスパフォーマンスについても聞かせてください。

FUMINORI いつもお世話になってるDr.SWAGの2人(KAITA、KAZtheFIRE)に今回お願いしました。曲を初めて聴いたときからFUMIYAと「これはもう、2人にお願いしよう」と意見が一致して。そうしたら、やっぱりとんでもない振りを作ってくれましたね。KAITAくんとKAZくんがそれぞれにパートを分けて振りを付けてくれたんですけど、KAITAくんが作ってくれたサビの「mera mera」のたぎるような表現がすごく上品かつキャッチーで。一方でKAZくんは「boom boom boom boom」という動きを蜂が飛んだり刺したりする様子に重ねて表現してくれて、そういったところにはBUDDiiSらしいポップさも感じますし。間違いなく楽曲をパワーアップさせる振付になっているので、観てくれる方はきっと楽しめると思います。

FUMIYA

FUMIYA

SHOOT あと、僕らの曲でダンスブレイクのパートが入ってるのって珍しいよね。

KEVIN 確かに。初めてじゃないかな? ライブでは予想以上にバディが盛り上がってくれてびっくりしたよね。

SHOOT すごく新鮮に受け止めてくれたんじゃないかなと思う。またそこで新しい見せ方ができますし。全体通して今までにないような新鮮な振付なので、歌もダンスも見応えがあると思います。

KEVIN 振り入れのときは、ひたすら「完璧すぎる~!」って思ってました。でもムズい!(笑) 最後のサビで息切れしそうになるくらい激しいので、個人的にそこは今後の課題ですね。

SHOOT わかるなあ。楽曲が楽曲だから、歌いながら自然と力が入っちゃう部分もあるんです。感情を乗せると余計にね。初披露のときなんか、みんなバキバキに気合い入りすぎてKAITAくんに「もうちょっと力抜いてもいいかも」とアドバイスをもらったくらい(笑)。それくらいパワーがある曲なので、うまくパワーをコントロールしながらパフォーマンスしたいと思います。