Awesome City Club「アンビバレンス」 PR

Awesome City Club|慎重かつ大胆に、新体制で迎える5周年

今年メジャーデビュー5周年を迎えるAwesome City Clubが1月15日に配信シングル「アンビバレンス」をリリースした。

3カ月連続配信リリース企画の第1弾となるこの曲は、すでにライブでも披露されているソウルやR&B色の強い官能的なナンバー。アレンジャーにはiriやchelmicoのプロデュースなども手がけてきたトラックメイカー / シンガーソングライターのエズミ・モリを起用し、リズムトラックをすべて打ち込みにするなどバンドにとってチャレンジングな内容となっている。また今回初タッグとなる木村豊(Central67)が手がけるアートワークも、相反する感情をつづった歌詞の世界を象徴するような刺激的なデザインだ。

昨年はレーベルをavex / cutting edgeに移籍し、メンバーも4人編成になるなど大きな環境の変化を迎えたオーサム。新たなスタートを切った彼らは今、どのような景色を見ているのだろうか。新曲の制作エピソードやアニバーサリーに向けての抱負はもちろん、バンドの創設メンバーであり主宰者だったマツザカタクミの脱退についてなど(参照:Awesome City Clubからマツザカタクミが脱退)、避けては通れないトピックについても詳しく聞いた。

取材・文 / 黒田隆憲 撮影 / 草場雄介

マツザカタクミ脱退の真相

──新曲「アンビバレンス」はレーベルを移籍し、4人体制になったAwesome City Clubにとって初の音源リリースとなります。この曲の話の前に、まずはバンドの創設メンバーであり、主宰者でもあったマツザカタクミさん脱退の経緯について聞かせてもらえますか?

atagi(Vo, G) 経緯か……どこから話したらいいんだろう。

PORIN(Vo, Syn)

PORIN(Vo, Syn) すごく時間をかけて決めたことなんですよね。少し前からちょっとしたズレがバンドの中に生じ始めていて。それでも「がんばっていこう」という感じで活動を進めていたんですけど、やっぱり脱退の大きなきっかけとなったのはレーベル移籍だったのかなと。私たちの環境が変わるタイミングで、もう一度ちゃんとそのズレに向き合って、「これからどうしていく?」という話し合いを何度もしていく中で、マッツンは違う道を進むことを選んだ、というのが大まかな経緯ですかね。

atagi マツザカと僕はバンドの中で年長者組だったんです。立場上、バンドの中に長男が2人いるみたいな感じになっちゃったこともあり、それぞれが見ているビジョンや価値観にズレを感じたときに、都度話し合いをしてきたんですけど、それでお互い疲労を感じる瞬間もあったんですよね。2019年の上半期はほとんどそういう話しかしていなかった気がするし、避けては通れないことだったのかもしれないです。ただ、これについては本人がいないところで話すべきではないこともたくさんあるし、マツザカにはマツザカの考えがある。なので今、僕らがここで言えることは限られているんですけど。

素晴らしいチームに巡り会えた

──ではバンドの今後についてはどのような話し合いがなされましたか?

atagi(Vo, G)

atagi 新体制になってからの数カ月は、今まで言葉で端折ってきた部分を埋め合わせる時間だったかなと。バンドを結成してからお互いの関係性が深まることで、たくさんの言葉をやり取りの中で必要としなくなったが故に、細かいニュアンスやディテール、温度感、求めているものの本当の質感について、これまで言わずに済ませてきたことを「ちゃんと言葉にしようぜ」って。例えば「カッコいいモノを作ろう」となったとき、その“カッコいい”の定義や裏側、背景はなんなのかというところまで、ちゃんと話し合おうと。

──なるほど。レーベルをビクターエンタテインメントのCONNECTONEからエイベックスのcutting edgeに移籍したことで、今後のバンド活動にどんなことを期待していますか?

atagi これもやっぱり、「お互いに遠慮しないこと」ですかね。プロでやっている以上、音楽活動に仕事の面があって、いろんな締め切りやタスクがきっちり守られたうえで作品ができあがっていくわけじゃないですか。もちろん、今までの音源作りでも遠慮していたつもりはないんですけど、それでも「もっとこうすればよかったのかな」みたいな考えが巡ることもある。今後はそれがもっと少なくなるといいなと思います。

PORIN 今回レーベルを移籍して素晴らしいチームに巡り会えたと思っていて。レーベルの皆さんの愛情もすごく感じるし、環境が変わるとこちらもすごくフレッシュな気持ちで活動できるというか、新陳代謝があった感じ。デビュー当時のワクワクドキドキする気持ちをまた感じているので、それをそのまま活動にも反映できたらいいなと。

モリシー(G, Syn)

モリシー(G, Syn) 環境が変わったことで、バンドに対してのモチベーションも上がりましたね。ギターを弾いていても前より楽しいし。やっぱりずっと同じ環境だと飽きてしまうのは、恋人や夫婦とかと一緒だと思うんです(笑)。何かのタイミングで転職したり、引っ越ししたりしたことで、その関係性にもいい影響を及ぼすことってあるじゃないですか。そういう状況に今、僕らはいるんだなと日々感じています。

ユキエ(Dr) 逆に言うと、もう他者に過度な期待をしないことも大切なのかなとも思っていて。今まではどこか“守られている”ような感覚がありながら活動していたのかなと。新体制になったことで、1人ひとりが「自分がこのバンドを守る立場の人間なんだ」という意識を持ち、チームとして自分の役割はどこなのか、この中で自分がやるべきことは何かを考えるべきだなと思えたんですよね。今のチームだったらそれができるとなんの疑いもなく思えるので、一緒に仕事をしていてすごく気持ちがいいです。