angela|エンタテイナーが本気で作る一夜限りの「大サーカス」

angelaのライブBlu-ray「angelaのミュージック・ワンダー★大サーカス 2019 LIVE Blu-ray」が6月17日にリリースされた。

「ミュージック・ワンダー★大サーカス」は、angelaがこれまで過去10回以上にわたって開催している恒例のライブイベント。ライブBlu-rayには、昨年12月30、31日に東京・LINE CUBE SHIBUYAで行われた2DAYS公演より、“記録に残せる日”として初日とは異なる演出で行われた2日目の模様が収録されている。音楽ナタリーではangelaのデビュー記念日である5月21日の翌日にインタビューを実施。新型コロナウイルスの感染拡大の影響により日常が大きく変わった2人の近況や、毎回趣向を凝らした演出でファンを楽しませている「ミュージック・ワンダー★大サーカス」の制作裏話を聞いた。

取材・文 / 須藤輝 インタビュー撮影 / 須田卓馬

デビューして17年、精神的に穏やかだったことがない

──デビュー17周年おめでとうございます。

atsuko(Vo)KATSU(G, Key) ありがとうございます。

──昨日デビュー記念日のオンライン飲み会を拝見しまして(参照:angela、デビュー記念日にぢぇらっ子とオンライン飲み会)、2人共お元気そうだなと思いましたが、どう過ごされていますか?

KATSU おっしゃる通り元気ですし、ぶっちゃけ自宅で楽器を弾いてるかゲームをしてるかのどちらかなんですけど(笑)、曲もちゃんと作っていて。人と会わないようにスタジオに入り、人と会わないまま帰る、みたいな。

atsuko(Vo)

atsuko これはネガティブな意味に取られたくはないんですけど、デビューして17年、私は精神的に穏やかだったことがないんですよ。

KATSU ふふ(笑)。

atsuko 要は、新曲の制作だったりライブやイベントの準備だったり、常に何かに追われている状態だったんですね。でも、私たちもファンクラブのイベントがなくなったりしていて、もちろんそれはとても残念なことなんですけど、結果として「こういう穏やかな生活もあるんだな」ということに気付かされた。だからといって、別にangelaを辞めたいとか、忙しい日々はもうたくさんだとか、そういうわけではなくて。別次元の生活が手に入ったことが自分にとってすごく新鮮でした。

KATSU 僕も家でテレビを観ながら2、3時間ギターを持ったまま適当に弾いたりするんですけど、よく考えたら練習とか曲作りとかリハーサル以外で楽器を持つ時間って、今までなかったんですよね。だから、図らずも音楽に対する向き合い方も変わったというか。

atsuko 「ギターの練習しなきゃ」じゃなくて「暇だからギターでも弾くか」みたいな。

KATSU なんか手持ち無沙汰だからギター抱えてニュース観て、そのBGMや合間に流れるCMの曲を耳コピしてみたり。カッコつけて言えば、音楽ってangelaにとっての最大の武器なんですけど、それを武器として使っていない。“ただ音楽をやっている”のを日々感じつつ、飽きたらゲームをやってます。

──そんな状況で不安などはないんですか?

atsuko ありますあります。

KATSU あるんですけど、だからと言って焦ってもしょうがない部分もあるじゃないですか。だったら今はエネルギーを溜めて、この状況が収束したら即スタートダッシュが切れる状態にしておこうという感じですね。

atsuko もしかしたら能天気に聞こえるかもしれないですけど、なるべく「明るく楽しくやってるよ」というのを発信したいなと思っていて。それこそ先日のオンライン飲み会みたいに。

KATSU それがangelaの宿命なのかなって思いましたね。ちょうど今、僕らがオープニング主題歌の「乙女のルートはひとつじゃない!」を担当しているアニメ「はめふら」(「乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…」)がオンエアされていているじゃないですか。これはシンプルに明るい気分になれて、ホッとできる、すごくいい作品だと思っていて。同じようにangelaも変に深刻になるんじゃなくて「なんかあいつら楽しそうだな」と思ってもらえたら本望かなって。これが「蒼穹のファフナー」とかだとあまりふざけた動画をアップしたりはできないんですけど(笑)。

angelaのライブは怖くないぞ

──「楽しそう」といえば、5月にYouTubeで限定公開された武道館公演のライブ映像「angelaのミュージック・ワンダー★特大サーカス in 日本武道館 ~僕等は目指したShangri-La~」は、お客さんも含めて実に楽しそうでした。

atsuko 私たちもコメントも見させてもらって、すごく興味深いものがたくさんありました。「angelaはもっと硬派で繊細な人たちだと思ってたら芸人だった」とか(笑)。2週間限定の公開ではあるんですけど、本当にいい機会だなと思っていて。例えばアニサマ(「Animelo Summer Live」)みたいな大きなフェスでangelaを知ってくださる方は多くても、そこからワンマンライブに行こうとなると二の足を踏んでしまう方もいらっしゃると思うんです。そういう方に「angelaのライブは怖くないぞ」というのがわかっていただけたかなと。

KATSU(G, Key)

KATSU ちょうど「蒼穹のファフナー」の過去シリーズもYouTubeで限定公開されているから、そこからangelaの音楽に興味を持ってくれた方も多いみたいで。

atsuko 武道館ライブでは「ファフナー」の雰囲気を醸し出した演出を組み込んでいたので、そういう方にも喜んでいただけたのではないかと思います。

──僕は配信当日の正午から拝見していたのですが、途中で「お昼ごはんどうしようかな?」と考えてしまうほどの長さでしたね。

KATSU なかなか終わらないから。

atsuko 3時間45分ありますからね。

KATSU 2時間くらいで大団円っぽい感じになるんですけど、「いや、これまだ中盤なんですよ」みたいなコメントがあったりして(笑)。

──「この人たち武道館で何やってるんだろう?」と思いながら最後まで観ちゃいました。

atsuko ねえ。たぶんデビューして2、3年であの舞台に立っていたら、ああはならないと思うんですよ。右も左もわからないから演出家さんに言われるがままになったりして。でもデビューして14年も経っていたおかげで「やりたいことやっちゃえ!」みたいに開き直ることができたので、あのタイミングでよかったなと思いました。全力でふざけ切りました。