音楽ナタリー Power Push - AL
バンドになった理由と8年間を総括した13曲
8年間を総括した13曲
──今回のアルバムの収録曲は、すべて作詞作曲のクレジットが2人の連名の名義になっているわけですが、実際はどんな感じで曲ができあがっていくんですか?
長澤 バラバラですね。一緒にゼロから作るようなものもあるし、どちらかが持ち寄ってくることもあります。
──たとえば「北極大陸」は、どんなタイミングでできた曲なんでしょう?
長澤 2人で曲を作るようになってから、そんなに経ってない頃ですね。古い曲です。
──「Mt. ABURA BLUES」はどうですか?
小山田 どうだろう。「北極大陸」よりはちょっと新しい曲かな。
──ちなみに、アルバムの全曲の中で一番新しいのは?
小山田 「シャッター」ですね。
長澤 これは1~2年前くらいかな。
──何年もかけて、アルバムの13曲を少しずつ作ってきたんですね。
小山田 そうですね。作品にしようということで整理したというのはあるんですけれど、原型ができた時期はバラバラ。だからよく覚えてないんです。
──どうでしょう、できあがってみて、どんな1枚になった実感がありますか?
小山田 それはもう、今の自分たちを詰め込めたアルバムができたと思います。
音楽との付き合い方が似てる
──では、改めて、小山田さんと長澤さんがお互いを音楽家としてどんなふうに評しているかを聞ければと思います。それぞれの作る音楽にどういう魅力を感じるか。
長澤 壮平の作る曲は、普遍的にメロディが美しくて、詞がすごくよくわかるんです。琴線にキュンと触れる。好きだなって思える。作る曲を聴くのも楽しみなんですね。それがつまらなかったら一緒にはやっていない。
小山田 知之はギターもうまいし、サウンドの全体像を描く力がすごい。ミュージシャンとして素晴らしいなって思います。
──では、この4人として共感し合える部分はどういうところでしょうか。一緒にやっていて心地よさがある理由、いい音楽を一緒に作ることのできる理由というか。
長澤 音楽に対して、みんな正直なんです。いいものを作りたいと思ってる。熱があるし、正直でいてくれるから安心できますね。
──音楽だけじゃなくて、人として通じ合える。
長澤 音楽だけあったらそれでいいわけじゃなくて。普通に会話しているときでも、曲のアンサンブルと同じようにハモるようなところがある。そういうところでも、いい関係を作れるところは大きいです。
藤原 思いっきり話しても、しらけないし。噛み合ってくれるし。足りないところを補ってくれたりする。
後藤 うん。安心して思いっきりやれる場所だと思います。
小山田 4人とも、すごく近い琴線を持っていると思うんですよね。なおかつ、もっと新しいものを作ろうという気持ちもある。音楽との付き合い方が似ていると思います。
──この先も、バンドとして活動を重ねて新しい作品を作っていこうという気持ちはありますか?
小山田 そうですね。そうなればいいなと思います。
収録曲
- 北極大陸
- HAPPY BIRTHDAY
- シャッター
- メアリージェーン
- 風のない明日
- 15の夏
- あのウミネコ
- ハートの破り方
- 心の中の色紙
- ランタナ
- Mt. ABURA BLUES
- さよならジージョ
- 花束
ツアー情報
AL 1st Tour 2016
- 2016年4月18日(月)愛知県 名古屋CLUB QUATTRO
- 2016年4月20日(水)福岡県 DRUM LOGOS
- 2016年4月25日(月)大阪府 BIGCAT
- 2016年5月6日(金)東京都 赤坂BLITZ
AL(アル)
2008年頃から楽曲制作やライブを行っていた小山田壮平(Vo, G)と長澤知之(Vo, G)によるプライベートプロジェクトに藤原寛(B, Cho)と後藤大樹(Dr, Cho)が加入し、2015年7月にバンド編成で正式に活動をスタートさせる。2016年4月13日に自主レーベル・Revival Recordsから1stアルバム「心の中の色紙」をリリースした。4月から5月にかけて全国4カ所でツアー「AL 1st Tour 2016」を開催する。