ナタリー PowerPush - aiko

デビュー15周年記念 CDとツアーに込めた”初心”

aikoがメジャーデビュー15周年の記念日にあたる7月17日に新作「Loveletter / 4月の雨」をリリースする。これは彼女にとって通算30枚目となるファン待望のニューシングル。さらに現在開催中のライブツアー「aiko 15th Anniversary Tour」は、ライブハウス、ホール、アリーナなどの会場でそれぞれ内容の異なる4種類のツアーを同時進行で行うという前代未聞の内容で話題を集めている。これらの濃厚な活動の源泉はどこにあるのか。デビュー15周年を迎えるaikoに話を聞いた。

取材・文 / 富樫奈緒子

 
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手紙を書いてるときの濃厚な時間を曲にしたくて

──新曲「Loveletter」は勢いのあるギターリフから始まるアップテンポのロックチューンですね。

はい。次はこういうアップテンポの曲をシングルにしたいなと思ってたんです。音に関しても詞に関しても、全体的にこう……無理やりでも、みんなの心に入っていくような、そんな曲にしたかったんです。

──歌詞を読んでみて、これはラブレターの返事なのかなと思ったんですが。

そうですね。もらった手紙を読んでいる瞬間、手紙を書いている瞬間の濃厚なあの時間を曲にしたくて書きました。

──メールじゃなくて手紙なんですね。

はい。最近は手紙を書くことが少なくなっていると思うんですけど、私は今でも手紙を書くのももらうのも大好きなんですよね。

──歌詞の中に「aikoさんらしいなあ」と感じるところがあったんですが、前回のインタビュー(参照:aiko「時のシルエット」特集)でaikoさんは「周りの人が自分のことを嫌いになってるかも」と妄想してしまうと話していましたよね。

そうですね。

──それで、この曲の歌詞に「あなたがこの手紙を書いたのはもう過去」というフレーズが出てきて。手紙をもらってすごくうれしいはずなのに、それを読んでる今はもう相手の気持ちが変わってしまってるかもって不安になってるという(笑)。

あはは!(笑) いや、ほんまにそうです!

──ラブレターをもらってもまだ信じないのかと(笑)。

それはね、本当にいろんな場面で常日頃言われます。手紙はすごい大切な人からもらえばもらうほど、より切なくなりながらエンドを迎えるんですよ(笑)。

──そして最後に「一日一日時間が過ぎていってもこの文章彩る 愛しい言葉をどうかあなたが今も想ってくれていますように」という想いが綴られていて。今回のシングルについてaikoさんは「初心忘れた事はないぜシングル」という表現をしていましたが、不安だけど、でも想っていてほしいという歌詞にaikoさんの“初心”が詰まっているように感じました。

この歌詞が書けたときに、これが言いたかったってすごい思ったんです。こういう恋愛の曲を書くというのは私の初心だし、自分の心の中と、今見えてる範囲の中で起こってることをずっと書いてきているつもりなので、それはすごい詰まった曲になったなって思います。

今までやってきたことはみんなにちゃんと届いていた

──今回の両A面シングルには今年の4月に先行配信された「4月の雨」も収録されます。これはいつ頃書いた曲ですか?

これは去年の春ぐらいに書きました。私、クリスマスとか誕生日みたいな記念日の曲を書いたことがないんです。ずっと季節を象徴できるような曲を作りたいと思っていて。ありがたいことにCMのタイアップが決まったので、そのタイミングで、せっかくなら早くフルで聴いてほしくて先行配信でリリースすることにしました。

──aikoさんがCDリリースより先に新曲を配信したのはこれが初めてだったので驚きました。

配信とかYouTubeでMVを流すことについては以前からいろいろ考えてたんです。少しずつでも皆さんとaikoが出会えるきっかけを作りたいなって。なので「そのスタートとしてこの曲を配信してみるの、どうですか?」って提案して、こういう形を取りました。

──もともとaikoさんは配信よりもCD派ですよね。

はい。やっぱりCDのカラートレイやブックレットも含めてCDを本当に大事に作ってきたので、曲だけダウンロードできちゃうっていうのは抵抗があったんですよね。

──それでも今回はこの曲を先に出したいという気持ちが強かった?

そうですね。せっかくCMで「4月の雨」を流してもらえるのに全部聴いてもらえへんっていうのは悲しいなと思って。

──ファンの人からの反応はどうでしたか?

「CDでも聴きたいのでCD出してください」っていう人が本当に多かったんです。「ダウンロードしたけどCDも待ってるから」って。そういう声を聞いて、今までやってきたことはみんなにちゃんと届いていたんだって、本当によかったって思いました。カラートレイの色1つ選ぶのも、何回も何回も打ち合わせして悩んで決めてきたから。CDを待っている方がいてくださって本当にうれしく思います。

ニューシングル「Loveletter / 4月の雨」/ 2013年7月17日発売 / 1260円 / ポニーキャニオン / PCCA-15015
「Loveletter / 4月の雨」初回限定仕様ジャケット
「Loveletter / 4月の雨」通常仕様ジャケット
収録曲
  1. Loveletter
  2. 4月の雨
  3. そんな話
  4. 何処へでも行く
  5. Loveletter(instrumental)
  6. 4月の雨(instrumental)
初回限定仕様盤
  • 特典ディスク「aiko's Radio」CD
  • カラートレイ&初回限定ブックレット

生産限定仕様盤「4月の雨 / Loveletter 」
※「aiko 15th Anniversary Tour」会場限定販売

aiko(あいこ)

1975年大阪出身の女性シンガーソングライター。1998年にシングル「あした」でメジャーデビュー。その後「花火」「桜の時」「ボーイフレンド」などのシングルがヒットを記録し、2000年に「NHK紅白歌合戦」初出場を果たすなど、トップアーティストとしての人気を不動のものとする。2011年には初のベストアルバム「まとめI」「まとめII」を2枚同時リリースし、2012年6月に10thオリジナルアルバム「時のシルエット」を発表。2013年春にはライブ映像作品集「15」、同年7月にシングル「Loveletter / 4月の雨」をリリース。女性の恋心を綴った歌詞とユニークかつポップなメロディで幅広いファンを獲得し続けている。