「やっと俺たち、靴が買えるようになったな！」

──あとジャケットがこれまでからガラッと変わりましたね。これまではかわいらしいキャラクターのイラストでしたが、今作は皆さんの写真と、ストリートカルチャーっぽいイラストを組み合わせたデザインで。

GEN　3曲入りになるって決まったときに、ジャケットの雰囲気も変えようと。そもそも自分たちがジャケットに登場するっていうのがずっと嫌だったんです。でも新しい章に入るんだし、そういうのももう取っ払っていいかなと。今回はしょっちゅう遊んでる友達のイラストレーターに描いてもらいました。コンセプトは「靴」です。

──なぜ「靴」をコンセプトにしたんですか？

GEN　今作が「新しいところに行く」っていうイメージだったので。前までは気持ちとして「新しい方向を目がけて行くぞ」とか「あっちに届けるぞ」っていう感じだったんですけど、今は「新しい土地に着いてその1歩目を踏みしめる」に変わってきて。新しい土地を踏みしめるなら新しい靴を履きたいなと。実際に僕たち4人も最近靴を買い替えていて、「それいいね」とか靴の話をするようになったんですけど、それってたぶんここ1年くらいの話なんですよね。靴って最後のオシャレだと思ってて。お金かかるし、一番あと回しになるんです。

KOUHEI　ずっと買い替えられなかったもんな。

GEN　常に2足ぐらいしかなくて、履きつぶれるまで履いてたから……「やっと俺たち、靴が買えるようになったな！」みたいな。

──04 Limited Sazabysはストリートカルチャーを大事にしている印象があります。

HIROKAZ　「AIR JAM」とかってストリートカルチャーと密接につながってたじゃないですか。それを見てきているから、昔からストリートカルチャーが好きだし、大事にしてますね。

GEN　「YON FES」を主催するようになったし、自分たちの影響力が大きくなってきているので、前より僕らが何かの入り口になったりきっかけになったりしやすくなってると思うんですよね。それで、僕らをきっかけに洋服とか靴を好きになったり、ストリートカルチャーに興味を持ったりしたら素敵だなと思ってます。

──お茶の間に進出していく一方で、ジャケットなどでストリート感を残しているのかなと思いました。

GEN　それもあるし、ファッションの面で言うと、今ってバンドよりヒップホップのシーンのほうがオシャレだと思うんですよね。でもいわゆる「AIR JAM」世代のときはバンドシーンのほうがオシャレだった。だから取り返したいって思ってるんです。そういうところで舐められたくないなと。WANIMAとLEFLAH（WANIMAが愛用するストリートファッションブランド）の関係とかもすごくいいなと思っています。

HIROKAZ　バンドのグッズにしても中途半端なものは出したくないですしね。

GEN　そう、グッズにしても曲にしても、もう流行りにあわせる必要がないかなっていう気がしますね。