俺らちゃんと武道館で戦えたんだな

──まず武道館公演の感想を聞かせてください。

「自分で立てたなあ」と思って。名古屋のDIAMOND HALLを埋めるまでは目標として叶えられそうな夢だったんですけど、そっから先……Zeppに立てるとも思ってなかったし、フェスに出れるとも思ってなかったので。それがまさか武道館でワンマンなんて。すごい夢みたいな気分でした。ただ、実際に立ってみて「武道館って別に大きくないな」という気持ちもしましたね。それはもちろんいろんなフェスに出させてもらってるからだと思います。「あ、でも俺は武道館やったのか」みたいな感じの変な感覚です。

──周りの人の反応はどうでした？

みんな「おめでとう」「めちゃめちゃよかった」って言ってくれて。あと「いい意味で武道館に見えない」「ライブハウスだったわ」って言ってくれる人もいたし、「武道館じゃ小さいな」って思ってくれた人もいて、絶賛してくれる人ばっかりでしたね。やってる最中は「やったった感」なかったんですけど、次の日起きたら全身が筋肉痛だったので、なんだかんだ気を張ってたんだと思います。

──そうだったんですね。

だからライブ中の記憶がそんなになくて、今作の確認作業のために映像を観てだんだん実感してきた感じです。「ちゃんとやってるな、こいつら」って。まあ「こいつら」って俺らなんですけど（笑）。2、3カ月経ってようやく「あ、俺らちゃんと武道館で戦えたんだな」って実感してます。

──ライブの構想はあったんですか？

“ライブハウス感”は一番優先して考えてましたね。レーザーとかファイヤーボール、後ろに映し出す映像とかはイベンターさんから「これ入れたら面白いんじゃない？」っていう話をもらって、入れたんですけど。“ショー”じゃなくて、あくまでもライブハウスとしてやってるというところを見せたかったので、そこにはこだわりましたね。

──ライブハウスっぽさっていうのは、どうやったら出せるんですか？

そこは難しいんですけど……僕らがずっとやってきたことを見せるっていうことなんじゃないかなと。曲のつなぎ……MC終わりで急にリズムが入ったり、煽りから入ったりとか。そういうのってCDを聴いてるだけじゃ感じられないと思うので。例えばクリックを使うと曲間に空白ができちゃうんですけど、俺らはそれが嫌なので、後ろの映像もクリックを使わないで出してもらいました。そういう生感、作られすぎてない感、その瞬間にしか作り上げられない部分がライブハウス感だと思います。

──ショーでなく、あくまでもライブハウスにしたかったのはどうして？

それが一番カッコいいと思って育ったから。自ら選んで、ライブハウスでやってきましたからね。

注目はドラムソロ

──その武道館公演がパッケージされるわけですが、パッケージされるにあたってこだわった部分はありますか？

「このカットじゃなくてこっちのカット使ったらどう？」みたいな話はみんなで何度もしましたね。ライブをしながら、「ここのこの映像が頭に残ってる」っていう場面があって。そこを入れてもらったり、逆に外から観てた人にとって印象的な場面を入れたりして。うまくすり合わせられたと思います。

──特に好きなシーンや見どころを教えてください。

うわー、難しいな……ドラムソロですかね（笑）。

──武道館でのドラムソロ、どうでした？

めっちゃ緊張しました。ただ、ちょっと悔やんでるのは、ドラムソロはわりとうまくいったんですけど、そのあとの「Night on」でミスったんですよね。たぶんドラムソロがうまくできたから一瞬気が抜けたんだと思いますが。

──いつかリベンジの可能性も？

そうですね。リベンジができる可能性はありますね。あと見どころとしては「escape」で。俺がちょっとアレンジを変えちゃったんですよ。まあ間違えたんですけど（笑）。そしたら珍しくRYU-TAとHIROKAZが俺のところに来て「間違えたよね？」みたいな表情をするんですけど、3人で顔を見合わせて「いや、こっからっしょ！」みたいなテンションに変わるんですよ。そこが俺らの中ではけっこう上がったポイントなので、そこは観てほしいです。あとはファイヤーボールですかね。人生で初めてのファイヤーボールだったので、リハからみんなでキャッキャしました。