武道館でライブハウス感を作れた

──まず武道館公演の感想を聞かせてください。

バンドマンとして、アーティストとして、まず武道館に立てたことがうれしかったです。先輩として後輩バンドに「ここまで来れたよ」って見せられたっていうのあるし、親孝行じゃないですけど、家族とか親戚にもきちんとした姿を見せられてよかったです。

──武道館に立ちたいと思って活動をしてきたバンドではないと思うんですけど、やっぱりうれしかった？

はい。もともとライブハウスでやってたバンドだし、“ライブバンド”という意識でいるので、武道館に限らず「デカいところでワンマンをやっていいのかな？」という気持ちもあったんですけどね、うれしかったです。その分、そういう俺らが、俺らなりに武道館をライブハウスな感じにできてよかったなと思います。

──武道館公演では、ライブハウスでのリハーサルの様子を収めたオープニング映像からライブが始まるなど、「ライブハウス感」を大切にしていましたね。RYU-TAさんは普段からよくライブハウスに行っている印象もありますが、RYU-TAさんにとってライブハウスってどういう場所なんでしょうか？

バンドとお客さんがつながる場所ですね。お客さんとしてライブを観に行くと、知らないバンドに触れることもできる。それに距離的にもバンドマンとお客さんが近いので、友達……じゃないけど仲間みたいな感覚になれて。アーティストには伝えたいことがあって、それを受け取ったお客さんが衝撃を受けたり「応援したい」って思ったりする。そういう空気感がライブハウスだと作れると思ってます。

──今回の武道館ではそれができた？

そうですね。武道館に来てくれたお客さんとは、これからも長く一緒にいられるような関係性だなと思えました。ずっと付いて来てくれるなと。

険しい顔や面白い動きに注目

──そんな武道館公演がパッケージされるわけですが、見どころはどこですか？

いっぱいあるんですけど、照明がすごいので「fiction」ですかね。レーザーがファーって。なんて言うんですかね（笑）、ファーって。とにかく照明込みのライブを観てほしいです。あと「labyrinth」のときとかに後ろに投影されてる映像もこだわっているので、観てほしいですね。

──当日、スタンディングエリアにいた人は全体像が見えてなかったでしょうから、そういう方も楽しめそうですね。

「knife」とか「cubic」のファイヤーもね！ 俺、熱かったので、なんか険しい顔してましたけど（笑）。あと「warp」の転調前のサビで剣道の動きを真似してるところがあるので、そこも観てほしいです。

──武道館ならではの動きを入れたんですね。それこそレーザーや炎といった演出は、大きなライブハウスでしかできないですよね。そういう演出の加わったライブはどうですか？

自分たちをもっとカッコよく見せてくれるので、俺らも安心してライブができるって言うか。小さいライブハウスだったら、俺らが表情や声で盛り上げられると思うんですけど、デカいところでは演出で見せるのも1つの手かなと。

──ご自身の中で、大きい会場と小さいライブハウスで変えていることって何かありますか？

フェスとかも同じ感覚なんですけど、俺はめちゃくちゃステージを走り回るんで、やっぱりデカい会場でもそういうところでお客さんを楽しませることができてるかなって思ってます。

──RYU-TAさんは4人の中で一番運動量がありますよね。

そうですね（笑）。カメラに向かって顔芸をしたり、いろんなところで楽しませられているかなと。