映画ナタリー Power Push - 「劇場版 動物戦隊ジュウオウジャーVSニンニンジャー 未来からのメッセージ from スーパー戦隊」

ジュウオウジャー座談会 ヒーローとして駆け抜けた1年間と、6人のこれから

ここからがスタート、ゴールではない

──本編の撮影はもうクランクアップされたそうですが、今の率直な心境はいかがですか?

中尾 これが初めての映像作品で、1年間続いたものなので、1年生が終わったような感じですね。ジュウオウジャーの撮影が日常になっていたので、これから先それがなくなって、寂しい気持ちもあるけど、みんなそれぞれ羽ばたいていくんだなって思うと、ちょっと感慨深くもあります。

南羽 (照れながら)へへへ。

國島直希

國島 本編クランクアップの日は意外とあっさり終わったんです。でもまだジュウオウジャーの別のお仕事があったので、「オールアップでーす、はい、じゃあ次の仕事!」って感じで。一言挨拶くらいあるかなと思って考えてたんですけど、それもなく終わって……(笑)。こみ上げてくるものがあるかなと想像してたんですけど、それはすべてが終わったあとに取っておこうかな。なので今は終わったっていう気持ちはなくて、まだ気持ちはジュウオウジャーのままですね。

 1年間がんばってきたものが終わったんだなっていうのはあるんですけど、役者としての私たち6人はここからまたスタートを切るので、ゴールではないんだなって。この1年間得たものは多くて、楽しかったこともつらかったこともたくさんありました。……全部いい思い出です(笑)。

一同 (笑)

 この1年は、これから先、生きていく中で絶対に忘れないものになるだろうなって。

南羽 怒涛のスケジュールの中やっと本編が終わったけど、まだこれから先に感謝祭、Gロッソ公演もあるので。緊張感を持ちつつのアップっていうのはなかなか珍しいよね。ひとつやりきったぞっていう達成感はあるんですけど、まだまだがんばりたいです!

立石晴香

立石 私は、スーツアクターの下園(愛弓)さんと2人でクランクアップだったんです。2人1役を1年間やってきたので、こみ上げるものがあって。そのあとも2人で1時間くらいお話をして、思い出に残るクランクアップになりましたね。

渡邉 僕個人としては、「あ、終わったんだな」っていう気持ちはあった。みんなとこうやって撮影して過ごすのも最後なんだなって思うとちょっと寂しくて。でもみんな意外とあっさりしてたので、あ、そんなものかって思いましたね(笑)。まあみんなが言うようにGロッソやファイナルライブツアー(FLT)もあるので、最後まで駆け抜けていけたらいいな。みんな健康で、けがなく終えるのが今の目標かな。

キャラクターも、自分自身も成長した回

──本編では、回ごとにメインになるキャラが決められていましたね。1年間の放送を通して、お気に入りのエピソードはありますか?

 私、「カロリーとネックレス」(11月27日放送の第39話)。恋愛の話で、あれ、ほんっとうに楽しかったんですよ!

一同 ああー。

南羽 素でデートみたいな気分になってたもんね?(笑)

 相手の零役の岩永(洋昭)さんが本当にカッコよくて、デートシーンも楽しんでました。ふふふ。

中尾 撮影終わったあとに何かなかったの?(笑)

 写真撮ってもらった!

渡邉 楽しんでるねえ(笑)。

中尾 だいぶ歳上だよね? お父さんと娘みたい。

立石 ね。20歳差くらい?

 奥さんとお子さんもいらっしゃるのであきらめますけど……って冗談ですよ!(笑) あのエピソードでは自分なりにお芝居についても考えたし、本当のデートみたいに楽しめたので、大好きな回です。

南羽翔平

南羽 なるほどね。僕はなんだろうな。

中尾 ジュンくん?

南羽 そう、ジュンっていう男の子に、レオが自分の美学を教える回があって(12月4日放送の第40話「男の美学」)。一緒に修行をしたのもすごく印象に残ってる。レオの持ってるパーソナルな部分も全部出しきれたと思ってます。

國島 俺はオモテウリャーが出て来る「心は裏表」の回(10月2日放送の第32話)ですね。

立石 ああー(笑)。

渡邉 ハジけてたねえ。

國島 これまでも「笑ってもらえたらいいな」って思って演じて来たんですけど、一番「笑ったよ」っていう声をもらえたのがあの回で。

中尾 (國島を指しながら)お笑い芸人です。

國島 いや、違います!(笑)

一同 (笑)

國島 人を笑わせる快感を、自分の中で見つけたんです。

渡邉 お笑い芸人やん!(笑)

國島 ふふ。もっと笑わせられるようになれたらいいなって思ってますね。

 もうちょっと努力が必要かなー?(笑)

國島 うん、そうだね……。でも俺、だいぶ身を削ってるよ!?

渡邉 (笑)。みんな最近の回だね? 僕は「はなのみじかいゾウ」(5月1日放送の第12話)ですかね。人見知りのタスクが初めて大和以外の人間と触れ合って、どう社会を学んでいくかっていう回だったので。

 タスクだけじゃなく、剣自身も成長した回だよね。

立石 あの撮影の日、待ったなあ!(笑) タスクが最後にちょびっと出るところがあって。

渡邉 そう! 最後すっごい苦戦して、みんなに迷惑をかけました。ゲストの堀内正美さんがすごく優しい方で、ちょっとした時間にもたくさんアドバイスをくださって。タスクとしても、渡邉剣としても大好きな回ですね。……はい、アムちゃんは?

立石 私も「はなのみじかいゾウ」に近い時期の、ドロボーズが出て来る14話(5月15日放送の「ウソつきドロボーおバカ系」)がすごく好きです。ゲストの白本彩奈ちゃんと長田成哉さんが来てくださって、メインキャスト以外の方と初めてきちんとお芝居をした回で。感情的になる演技も初めてでしたし。

左から立石晴香、渡邉剣。

渡邉 懐かしいね!

立石 そう。当時は過酷だったんですけど、全力を出し切って、仕上がりもたくさんの方に褒めていただけたので、いろんな意味で思い出に残ってます。

中尾 僕は、これから放送される、大和とお父さんの関係が描かれる回。まだ編集は終わっていないらしいんですけど、すごいものになってると思うんです!

國島 アフレコのとき、カッコよかったもんね。

中尾 そうそう。お父さん役の国広富之さんと共演させていただいたんですけど、自分のやりたい演技もできて、すごく気持ちよかったです。大和の今までの葛藤も全部詰まっています。お母さんのお墓の前で、大和とお父さんがお互いの気持ちをぶちまけ合うシーンがあって、すごく家族愛が感じられて……。そのあとジュウオウジャーのみんなのところに行く場面にも、たくさんの意味が込められていて、思い出深いです。

「劇場版 動物戦隊ジュウオウジャーVSニンニンジャー 未来からのメッセージ from スーパー戦隊」全国で公開中

「劇場版 動物戦隊ジュウオウジャーVSニンニンジャー 未来からのメッセージ from スーパー戦隊」
ストーリー

地球の自然を満喫しながらキャンプを楽しんでいたジュウオウイーグル / 風切大和たち動物戦隊ジュウオウジャーの前に、忍者装束の若者たちが出現した。彼らの正体は、39代目のスーパー戦隊である手裏剣戦隊ニンニンジャー。大和たちのことをなぜか妖怪だと勘違いしたニンニンジャーは、全力で攻撃を仕掛けてくる。そんなとき、アカニンジャー / 伊賀崎天晴の息子を名乗る少年が現れる。未来から来たという彼の話によると、ジュウオウジャーとニンニンジャーの戦いがきっかけで、地球の平和を守ってきたスーパー戦隊の歴史が終わってしまったそうで……。

スタッフ / キャスト

原作:八手三郎
脚本:香村純子
監督:竹本昇

キャスト:中尾暢樹、柳美稀、南羽翔平、渡邉剣、立石晴香、國島直希、西川俊介、松本岳、中村嘉惟人、矢野優花、山谷花純、多和田秀弥、矢柴俊博、村上幸平、石川樹、寺島進、嶋大輔(声)ほか

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中尾暢樹(ナカオマサキ)

1996年11月27日生まれ、埼玉県出身。2014年に俳優デビュー。俳優集団D-BOYSの最年少メンバーでもある。テレビドラマ初出演ながら「動物戦隊ジュウオウジャー」の主役に抜擢される。

柳美稀(ヤナギミキ)

1997年8月24日生まれ、大阪府出身。2013年に名古屋でモデルデビューし、2015年に上京。主な出演作に「セーラー服と機関銃 -卒業-」などがある。「動物戦隊ジュウオウジャー」が地上波ドラマ初出演作にあたる。

南羽翔平(ナンバショウヘイ)

1991年2月2日生まれ、岡山県出身。2010年にドラマ「仮面ライダーW」で俳優デビュー。以降、「ミュージカル 忍たま乱太郎」やドラマ「天国の恋」、映画「お江戸のキャンディー」などに出演。

渡邉剣(ワタナベツルギ)

1996年7月16日生まれ、福岡県出身。2014年度ジュノン・スーパーボーイ・コンテストのファイナリスト。主な出演作に、スペシャルドラマ「母さん、俺は大丈夫」や「みんな好いとうと♪」など。

立石晴香(タテイシハルカ)

1994年9月28日生まれ、大阪府出身。2007年度ニコラモデルオーディションでグランプリに輝く。以降ニコラ、セブンティーンの専属モデルとして活躍。Shout it Out「青春のすべて」のMVや、ドラマ「Chef~三ツ星の給食~」にも出演した。

國島直希(クニシマナオキ)

1994年8月1日生まれ、岐阜県出身。2013年度ジュノン・スーパーボーイ・コンテストでグランプリを受賞。主な出演作に映画「人狼ゲーム ビーストサイド」、舞台「AZUMI 幕末編」など。