WOWOW「生中継!第93回アカデミー賞授賞式」特集|行定勲や町山智浩が受賞作を予想! ジョン・カビラ、宇垣美里、中島健人、河北麻友子も映画愛語る

第93回アカデミー賞ノミネート一覧

作品賞

「ファーザー」(5月14日全国公開)©NEW ZEALAND TRUST CORPORATION AS TRUSTEE FOR ELAROF CHANNEL FOUR TELEVISION CORPORATION TRADEMARK FATHER LIMITED F COMME FILM CINE-@ ORANGE STUDIO 2020
「ファーザー」
最高齢83歳、アンソニー・ホプキンスが認知症の父演じた感動作

「羊たちの沈黙」のアンソニー・ホプキンスと、「女王陛下のお気に入り」のオリヴィア・コールマンというオスカー俳優2人が豪華共演を果たした感動作。フランス人劇作家フロリアン・ゼレールが、自身作の舞台を映画化した。認知症の父親アンソニーの目線で親子愛をつづる物語は、観客を現実と幻想の迷宮にいざなっていく。ホプキンスは史上最高齢となる83歳で主演男優賞にノミネートされている。

「Judas and the Black Messiah(原題)」(2021年夏レンタルリリース予定)©2020 Warner Bros. Entertainment Inc., MACRO JWMH, LLC, Participant Media, LLC and BRON Creative USA, Corp. All rights reserved.
「Judas and the Black Messiah(原題)」
ブラックパンサー党の支部長と、同党に潜入した青年の実録映画

ブラックパンサー党イリノイ州支部長フレッド・ハンプトンと、同党に潜入した青年ウィリアム・オニールの実録映画。劇中では、FBIの取引に応じ潜入捜査に協力することになったオニールが、命令と正義のはざまで揺れ動くこととなる。ハンプトン役のダニエル・カルーヤはゴールデングローブ賞で助演男優賞を受賞した。オニール役は「ショート・ターム」のラキース・スタンフィールドが担当している。監督を務めたのは、これが長編デビュー作となったシャカ・キング。

「Mank/マンク」(Netflixで独占配信中)
「Mank/マンク」
「市民ケーン」の裏側を映画化、最多10部門ノミネート

「市民ケーン」を手がけた脚本家、ハーマン・J・マンキーウィッツに焦点を当てたNetflixオリジナル作品。アルコール依存症に苦しみながらも社会風刺にこだわったマンクの半生と、「市民ケーン」誕生の裏側を描く。「ゴーン・ガール」のデヴィッド・フィンチャーが監督、「ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男」のゲイリー・オールドマンが主演を務めた。今回最多となる10部門でノミネート。「ROMA / ローマ」「アイリッシュマン」が果たせなかった、Netflix作品初の作品賞受賞なるか?

「ミナリ」(全国で上映中)©2020 A24 DISTRIBUTION, LLC All Rights Reserved.
「ミナリ」
アジア系の勢いは止まらない!韓国系移民の“アメリカンドリーム”描く

「ムーンライト」のA24と、ブラッド・ピット率いるプランBエンタテインメントのタッグで贈る人間ドラマ。1980年代のアメリカを舞台に、農業での成功を夢見る韓国系移民の父ジェイコブと、家族の姿を活写する。世界の映画祭で60以上の受賞を達成。「ウォーキング・デッド」で知られるスティーヴン・ユァンがアジア系男性初の主演男優賞候補となり、破天荒な祖母役のユン・ヨジョンが韓国系女性として初めて助演女優賞にノミネートされた。

「ノマドランド」(全国で上映中)©2021 20th Century Studios. All rights reserved.
「ノマドランド」
前哨戦総なめ状態!?アジア系女性監督が紡ぐ至高のロードムービー

「スリー・ビルボード」のフランシス・マクドーマンドが主演した、現代の“ノマド(遊牧民)”を描くロードムービー。車上生活を余儀なくされた60代の女性が、季節労働の現場を渡り歩くさまを、アメリカ西部の大自然とともに映し出す。実在のノマドたちの中にマクドーマンドが身を投じる形で撮影された。ヴェネツィア国際映画祭の金獅子賞、トロント国際映画祭の観客賞、ゴールデングローブ賞ドラマ部門作品賞、全米プロデューサー組合賞の長編部門といった数々の賞を総なめ。監督のクロエ・ジャオは、アジア系女性として初めて監督賞にノミネートされている。

「プロミシング・ヤング・ウーマン」(7月16日に全国公開)© Universal Pictures
「プロミシング・ヤング・ウーマン」
明るい未来が約束されているはずだった…型破りな女性の復讐劇

タイトルが意味するのは“明るい未来が約束された若い女性”。本作では、ある事件によって有望な前途を奪われた女性キャシーが、型破りな復讐を行っていく。主演を務めたのは「わたしを離さないで」のキャリー・マリガン。女優としてドラマ「ザ・クラウン」などに出演し、本作で長編監督デビューしたエメラルド・フェネルは、監督賞の候補にもなっている。なお監督賞にはフェネルとクロエ・ジャオがノミネートされており、同賞の候補に女性が2人並ぶのは史上初。

「サウンド・オブ・メタル 〜聞こえるということ〜」 Courtesy of Amazon Studios
「サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~」
聴力を失っていくドラマーの葛藤とは?ムスリム初の主演男優賞候補が誕生

聴力を失い始めたメタルドラマー、ルーベンを主人公とした作品。ろう者のコミュニティに迎え入れられたルーベンは、これまでの人生と新しい人生、どちらを選ぶか葛藤することとなる。「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」「ゴールデン・リバー」で知られるリズ・アーメッドは、ルーベンを演じるためにドラムや手話を習得。アジア系男性として初、そしてムスリムとしても初めて主演男優賞にノミネートされた。なお日本ではAmazon Prime Videoで配信されている。

「シカゴ7裁判」(Netflixで独占配信中)
「シカゴ7裁判」
Netflix作品悲願の受賞なるか?正義を懸けた男たちの法廷ドラマ

実話をもとに、「ソーシャル・ネットワーク」のアーロン・ソーキンが監督と脚本を担当したNetflixオリジナル作品。劇中では、ベトナム戦争抗議デモで起訴された7人の男が、正義のために裁判で戦いを繰り広げていく。エディ・レッドメイン、ジョセフ・ゴードン=レヴィット、サシャ・バロン・コーエン、マイケル・キートンらがキャストに名を連ねた。作品賞を受賞すれば、Netflix作品として初の快挙となる。

主演男優賞
リズ・アーメッド「サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~」
チャドウィック・ボーズマン「マ・レイニーのブラックボトム」
アンソニー・ホプキンス「ファーザー」
ゲイリー・オールドマン「Mank/マンク」
スティーヴン・ユァン「ミナリ」
主演女優賞
ヴィオラ・デイヴィス「マ・レイニーのブラックボトム」
アンドラ・デイ「The United States vs. Billie Holiday(原題)」
ヴァネッサ・カービー「私というパズル」
フランシス・マクドーマンド「ノマドランド」
キャリー・マリガン「プロミシング・ヤング・ウーマン」
助演男優賞
サシャ・バロン・コーエン「シカゴ7裁判」
ダニエル・カルーヤ「Judas and the Black Messiah」
レスリー・オドム・ジュニア「あの夜、マイアミで」
ポール・レイシー「サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~」
ラキース・スタンフィールド「Judas and the Black Messiah」
助演女優賞
マリア・バカロヴァ「続・ボラット 栄光ナル国家だったカザフスタンのためのアメリカ貢ぎ物計画」
グレン・クローズ「ヒルビリー・エレジー -郷愁の哀歌-」
オリヴィア・コールマン「ファーザー」
アマンダ・サイフレッド「Mank/マンク」
ユン・ヨジョン「ミナリ」