想像力を喚起できる俳優でありたい(高橋)
──劇中に出てくる「東京だったら1人消えても大丈夫」といった意味合いのセリフが印象に残りました。そう思ってしまうことに寂しさを感じつつ、共感してしまうというか。
高橋 ええ。
──その言葉を役者であるお二人に置き換えたとき、「1人消えても大丈夫」ではなく、替えの利かない存在としてこのようにありたいと考える理想はありますか?
高橋 僕は替えが利くと思っています、役者という仕事は。自然と自信を持てたらいいんでしょうけれど、今はそれどころではないですし。それに起用してくださる方との相互関係でもあると思うんです。例えば「高橋一生にガハガハ笑う男の役をやらせてみよう」と思ってもらえるような、想像力を喚起できる俳優でありたいです。もちろん観客の皆さんに対しても。
──高橋さんには「クール」「知的」のようなイメージがありますが、そういった役に当てはめるのではなく。
高橋 この先そういう役ばかりになってしまうとしたら、それは僕の刺激の仕方が悪いんでしょう。「次はこんな役をやらせてみよう」と刺激できる俳優であることが大事だと思っています。
──長澤さんはいかがですか?
長澤 私は、自分を信じてあげられる一番の存在でありたいなと思います。一生くんと同じように、「自分は替えが利かない」ということを大きな声で言えるタイプではないんですけど、でもそれだと自分がかわいそうなので。自分を信じないと自信も持てないですし。自分を高めていくという意味で、自分自身が一番の味方でいることがこの仕事をしていくうえで大切なことなのかもしれません。
──ありがとうございます。ちなみに中江監督の情熱に刺激されて、ご自身の制作意欲が目覚めるようなことはありませんでしたか? 監督を務めてみたいとか。高橋さんに2年ほど前に同じ質問をした際、「もっと知名度を上げてから考えたい」とおっしゃっていましたが……。
高橋 2年前とまったく同じ気持ちです。
長澤 え、まだ知名度を上げる気なんですか? これ以上?
高橋 全然「これ以上」じゃないですよ、まだまだです。
──それこそ来年公開の「blank13」は俳優の斎藤工さんが(齊藤工の名義で)監督されましたよね。
高橋 現場での工さんを見ていたら、やっぱり監督は大変そうだと思いました(笑)。工さんはすごいです。監督として現場の雰囲気から何からコンダクトされていて。空気感まで制御しなければいけない中で、とてもじゃないけど僕には……。以前「舞台の演出をやってみないか」というお話をいただいたときも同じ答えでした。まずは知名度を上げないとって。
長澤 さらに“イセクラ”(高橋一生ファン)を増やすわけですね。“イセクラクラ”になっちゃう(笑)。
高橋 なんだそれ(笑)。
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- 「嘘を愛する女」
- 2018年1月20日(土)公開
- あらすじ
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キャリアウーマンの川原由加利は、研究医で面倒見のいい恋人・小出桔平と同棲5年目を迎えていた。ある日、由加利は突然自宅へ訪ねてきた警察官から、桔平がくも膜下出血で倒れたこと、彼の所持していた身分証明書がすべて偽造されたものだったことを告げられる。だまされ続けていたことへのショックと、「いったいなぜ?」という疑問に突き動かされ、由加利は意を決して彼の秘密を追うことに……。
- スタッフ / キャスト
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監督:中江和仁
脚本:中江和仁、近藤希実
音楽:富貴晴美
主題歌:松たか子「つなぐもの」
出演:長澤まさみ、高橋一生、DAIGO、川栄李奈、吉田鋼太郎
- 「嘘を愛する女」公式サイト
- 映画「嘘を愛する女」公式 (@usoaimovie) | Twitter
- 映画「嘘を愛する女」公式 (@usoaimovie) | Instagram
- 「嘘を愛する女」作品情報
©2018「嘘を愛する女」製作委員会
- 長澤まさみ(ナガサワマサミ)
- 1987年6月3日生まれ、静岡県出身。2000年に第5回東宝シンデレラオーディションでグランプリを受賞。2003年公開「ロボコン」で映画初主演を飾る。翌年の「世界の中心で、愛をさけぶ」では、第28回日本アカデミー賞最優秀助演女優賞に輝いた。近年の出演作に「モテキ」「海街diary」「アイアムアヒーロー」「グッドモーニングショー」「追憶」「銀魂」「散歩する侵略者」など。2018年に山田孝之とのダブル主演作「50回目のファーストキス」、2019年には木村拓哉との初共演作「マスカレード・ホテル」が公開される。
- 高橋一生(タカハシイッセイ)
- 1980年12月9日生まれ、東京都出身。ドラマ、映画、舞台と幅広く活躍。近年の出演作に「シン・ゴジラ」「3月のライオン」「THE LIMIT OF SLEEPING BEAUTY-リミット・オブ・スリーピング ビューティ」、ドラマ「カルテット」、NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」など。現在、連続テレビ小説「わろてんか」に出演中。2018年には「blank13」、「空海-KU-KAI-美しき王妃の謎」日本語吹替版、「空飛ぶタイヤ」の封切りを控える。