岡田将生×川口春奈が語る「聖地X」 / オール韓国ロケ!確実に裏切られる“エクストリームホラー”の誕生 (2/2)

食事はコミュニケーションを取る大切な時間(川口)

──撮影は約1カ月間のオール韓国ロケだったと聞いています。振り返ってみて印象に残っていることはありますか?

岡田 日本も韓国も基本的な撮影スタイルは一緒。でも韓国は必ず週2日の休みがあって、シューティングの時間も決まっていました。スタッフ・キャストの体調を考えてくれていて、集中して現場に臨める環境下でしたね。

川口 作品を撮ることに変わりはないんですけど、やっぱり新鮮。韓国の役者さんやスタッフさんがいて、コミュニケーションをしっかり取らないとやっていけない環境でした。でも大変で苦労したことはそんなになくて、本当に楽しかったですね。

──以前、入江監督の「シュシュシュの娘」の現場にお邪魔したことがあるんですが、監督のこだわりでケータリングによる温かいごはんが振る舞われていて。撮影中の食事はいかがでしたか?

岡田 「聖地X」でも毎回ケータリングを用意してくださっていて。みんなで同じ時間にごはんを食べていました。毎回温かいものを一緒に食べて、もう1回切り替えて撮影に挑む。あの感じはすごくよかったです。

入江悠

入江悠

川口 みんなでちゃんと朝ごはんを食べてから撮影にいく。お昼もしっかりと時間を設けて近くのお店に行ったり、温かいケータリングを用意していただいたり。食事はコミュニケーションを取る大切な時間でしたね。

岡田 韓国の料理は基本的に辛いものが多いじゃないですか。でもケータリングは韓国のスタッフ・キャスト用と日本人の僕たちの舌に合わせて作ってくれたものがあって。実は僕が辛いものが苦手だと先にお話ししていたんです(笑)。でも毎日キムチを食べてたら、どんどん食べられるようになってきました。みんなで少しずつ辛さの耐性ができてきたねとも話してました。

──原作舞台にはなかった映画オリジナルの要素として“聖地X”の何かをはらおうと韓国の祈祷師、ムーダンが出てきます。実際に目の前にした迫力はどうでしたか?

岡田川口 すごかった!

「聖地X」より、ムーダンの登場シーン。

「聖地X」より、ムーダンの登場シーン。

川口 もうお祭りみたいな雰囲気。日本のおはらいとはまったく違いますよね。世界は広いです。撮影には監修の方もいらしていて。ムーダン役の方に指導されてました。

岡田 ムーダンが空間を支配してたよね。なかなか見られないものを体験させてもらいました。

──本物のムーダンは半日、1日掛けておはらいをするそうですが、撮影は?

岡田 僕らも1日掛けて撮ってましたね。豚まるごとや生きている鶏も飾られていて、実は臭いがすごかったんです。撮影が終わってからもなかなか抜けなかった(笑)。

左から岡田将生、川口春奈。

左から岡田将生、川口春奈。

観たら確実に裏切ってくる(岡田)

──宣伝では「エクストリームホラー」とうたってますが、映画にはホラーに尽きない魅力があったと思います。

岡田 予告編を観て僕たちもビックリしたんですよ。こんなホラー作品になってるのかと(笑)。

川口 えー!ってなりましたね。

岡田 僕自身もとても意外性を感じて。観たらいい意味で確実に裏切ってくる。ホラーとはうたっているものの、いろんなジャンルの要素が含まれていて、とてもクセのある映画。“エクストリームホラー”を楽しんでほしいですね。

──川口さんはどうでしょう?

川口 まったく同じです! あんなに怖い予告からは想像もできないようなクスっと笑える瞬間だったり、輝夫と要の兄妹愛を感じる部分があったり。そして人間の成長を描いている。予告のスポットだけでは収まりきらない魅力のある作品だと思うので、こればっかりは“エクストリームホラー”としか言えないですね。

──実際に現場では皆さんホラー作品という認識だったんでしょうか?

川口 実はそんなことなかったんです(笑)。

岡田 台本を読んでる限り、その認識はなかったんです(笑)。ただ前川さんの原作を入江さんが映画化されるなら、いわゆるそういう空気が流れるだろうという思いはありました。いい意味で僕らも入江さんに巻き込まれ、知らぬ間にホラーになっていた。まさにあの土地、聖地Xに足を踏み入れてしまった感覚ですね。

左から川口春奈、岡田将生。

左から川口春奈、岡田将生。

「聖地X」

「聖地X」

映画「聖地X」

TELASAの配信ページはこちら

プロフィール

岡田将生(オカダマサキ)

1989年8月15日生まれ、東京都出身。2006年にデビューし、2009年に「重力ピエロ」「ホノカアボーイ」などでの演技を評価され第52回ブルーリボン賞新人賞に輝いた。2010年公開の「告白」「悪人」で第34回日本アカデミー賞優秀助演男優賞を受賞している。2021年は「聖地X」に加え、出演した「さんかく窓の外側は夜」「Arc アーク」「ドライブ・マイ・カー」「CUBE 一度入ったら、最後」が公開。またメインキャストを務めたドラマ「大豆田とわ子と三人の元夫」も話題を呼んだ。

川口春奈(カワグチハルナ)

1995年2月10日生まれ、長崎県出身。雑誌ニコラの専属モデルとして芸能活動を始め、2009年に「東京DOGS」でドラマデビューを果たし、2012年に「POV~呪われたフィルム~」で映画初主演を飾る。そのほか「好きっていいなよ。」「にがくてあまい」「一週間フレンズ。」「九月の恋と出会うまで」でも主演を務めた。2020年の大河ドラマ「麒麟がくる」には帰蝶(濃姫)役で出演。2021年にはドラマ「着飾る恋には理由があって」で主演を務めた。2022年度前期の連続テレビ小説「ちむどんどん」にて“朝ドラ”初出演を果たす。

TELASA(テラサ)

TELASA(テラサ)は、テレビ朝日の人気番組をはじめとする、ドラマ、バラエティ、アニメ、特撮、スポーツ番組に加え、国内外の映画、ドキュメンタリーなど、新作やオリジナルを含む、豊富なラインナップを視聴できる動画配信サービス。スマホやPCはもちろん、テレビの大画面でも視聴可能。月額料金は税込618円~。なお初回登録時、30日間無料でおためし視聴できるキャンペーンをナタリー限定で現在実施中。こちらのバナーから飛ぶと、通常2週間の無料期間が30日間となる。

TELASA関連記事まとめはこちら