矢吹奈子がジュノ(2PM)主演の王宮ロマンス「赤い袖先」で時代劇ドラマに目覚める

ジュノ(2PM)が主演を務めた韓国ドラマ「赤い袖先」のBlu-ray / DVD SETが10月5日より順次リリースされる。

ジュノが除隊後の復帰作として挑んだのは、波瀾万丈な運命に翻弄される実在の朝鮮王朝第22代王イ・サンと、宮女からのちに後宮となるソン・ドギムの切ない恋を描く王宮ロマンス。ジュノはサン役で数々の演技賞を総なめにし、MBC演技大賞ミニシリーズ部門ではドギム役のイ・セヨンとそれぞれ最優秀演技賞を受賞したほか、ベストカップル賞にも選ばれた。

映画ナタリーでは、IZ*ONEのメンバーとして韓国でも活動経験のある矢吹奈子にインタビュー。韓国ドラマ好きの彼女だが、時代劇ドラマは本作が初観賞だったという。本作の“きゅんポイント”はもちろん、役者の魅力、宮女たちの友情など、見どころをたっぷり聞いた。

取材・文 / かわむらあみり撮影 / 曽我美芽

いいですね、時代劇

──歴史上もっとも切ないラブロマンスと話題を呼んでいる、韓国ドラマ「赤い袖先」をどうご覧になりましか?

私、韓国の時代劇を観るのは初めてだったんですが、「赤い袖先」は観やすかったです。今まで韓国ドラマは韓国語を勉強するという目的があったので、韓国語の字幕にして観ることが多かったんです。まずは日常会話を先に覚えたいから、普段は現代劇の学園ものやラブコメを観ていましたが……いいですね、時代劇(笑)。日本のドラマもそうだと思いますが、現代では使わないような昔の言葉や職業が出てくるので聞き慣れないセリフもある中、「赤い袖先」は時代劇を観たことがない方もハマれそうだと感じました。なぜなら、時代劇の重厚な雰囲気がありながらも、ずっとシリアスな展開が続くわけではなく、ところどころに“きゅんポイント”があるから。

矢吹奈子

矢吹奈子

──その“きゅんポイント”になったシーンをいくつか挙げるとしたら、どのあたりでしょうか?

2PMのジュノさんが演じる主人公イ・サンと、イ・セヨンさんが演じるヒロインのソン・ドギムが急接近する湯浴(入浴)のシーンとか、外で2人がずっと見つめ合っていい感じの雰囲気になりかけたところで話をそらすシーンでは「うわー!」っとなりました。もうじれったくて(笑)。でもすぐ両思いになるより、「このあとどうなるの?」とドキドキするので、観ていて飽きないです。あとは嫉妬するシーンにもきゅんきゅんしました! サンが王宮では威厳を見せて振る舞う一方、ドギムに対してちょっと嫉妬するところがかわいいなあって(笑)。「嫉妬してるやーん!」とうれしくなりましたし、そのあたりのギャップに惹き付けられました。「イ・サン」という1人の人物のいろいろな表情を見ることができて、よかったです。

「赤い袖先」

「赤い袖先」

「赤い袖先」

「赤い袖先」

──素敵なシーンがたくさんあります。

いろいろと場面によって音楽も変わりますし、ワクワクするような場面もコミカルな場面もあって、すごく観やすいです。王宮の建築も衣装もとてもきれいですよね。サンがかぶっている翼善冠(イクソングァン / 王や王世子がかぶる帽子)や、網巾(マンゴン / まげがずり落ちないよう額に巻くヘアバンド)をする姿が似合っているのは、ジュノさんが演じているからこそだと思います!

「かっこいい!」という言葉が似合う

──イ・サンというキャラクターについてはどのように感じましたか。

いやもう、「かっこいい!」という言葉が似合う人だなと。人柄もよくて、凶暴な虎を退治するシーンでは、みんなのことを考えて動いているところがいいなと思いました。ジュノさんは演技力が高く、役が似合っていて、本当にイ・サンそのものに見えました。

「赤い袖先」より、イ・サン(ジュノ)。

「赤い袖先」より、イ・サン(ジュノ)。

──確かに、ジュノは韓国プロデューサー大賞や百想芸術大賞で演技賞を軒並み受賞し、MBC演技大賞ミニシリーズ部門ではイ・セヨンと最優秀演技賞やベストカップル賞に輝くなど高評価でしたね。では、宮女のドギムはどのようにご覧になりましたか?

本当にかわいいですし、美しいですし、守りたくなる要素もありつつ強い部分もあって、本当に憧れる存在です。ドギムは小さい頃に「達筆になりたい」と言って、自分で本を書き写し、それを宮女のみんなに読み聞かせていたりして、すごくかっこいいですよね。

「赤い袖先」より、ソン・ドギム(イ・セヨン)。

「赤い袖先」より、ソン・ドギム(イ・セヨン)。

──劇中では、サンからグイグイと迫られるドギムですが、もしも実際、矢吹さんがあんなふうにグイグイ来られたらどう思われますか?

どうなんでしょうか……。「イ・サンだったらいい」ということはあるかもしれないです(笑)。最初はなんとも思っていなかったけれど、相手のことを知っていくうちに、自分も好きになるということで……でも、いいかもしれない、グイグイ来られても(笑)。

矢吹奈子

矢吹奈子

──イ・サンは別格ですね(笑)。本作では、身分違いのラブロマンスや宮女の人生が描かれますが、ストーリーや展開においてどこに一番惹き付けられましたか?

最初に、実は子供の頃、サンとドギムが出会っていたところからストーリーが始まっていて。こんなことがあるのかという奇跡と、もともと2人は出会う運命だったという展開に惹き付けられました。成長してから、2人は子供の頃に出会っていた相手だとは知らずに過ごしていたのに、あとから「あのときの、あの子だったんだ」と気付いていくところがとてもドラマチック。子供時代の2人が夜道を歩くシーンで道沿いに灯された行灯も、ロマンチックでした。