北野武が初めて手がけた映画シリーズ「アウトレイジ」。第1作「アウトレイジ」が2010年、第2作「アウトレイジ ビヨンド」が2012年に公開され、“全員悪人”の最後を飾る「アウトレイジ 最終章」が第74回ヴェネツィア国際映画祭で上映された後、10月7日、ついに日本公開される。前2作と同様に北野武が監督、脚本、編集を担当し、ビートたけしとして昔気質のヤクザ大友を熱演。西田敏行、松重豊、塩見三省、白竜といった前作で強烈な印象を残した俳優陣のほかに、大森南朋、ピエール瀧、大杉漣、岸部一徳といった一癖も二癖もあるキャストが新たに顔を並べた。
本作の公開を記念し、ナタリーでは音楽、コミック、お笑い、映画、ステージとジャンルを横断し全5回にわたる特集を実施。さまざまな業界で活躍中の著名人たちが「アウトレイジ 最終章」の魅力を紐解く。
張グループ
花菱会
山王会
警視庁組織犯罪対策部
©2017『アウトレイジ 最終章』製作委員会
「アウトレイジ 最終章」2017年10月7日(土)全国ロードショー
- ストーリー
- 元はヤクザの組長だった大友は、日本東西の二大勢力であった山王会と花菱会の巨大抗争のあと韓国に渡り、歓楽街を裏で仕切っていた。日本と韓国を股にかけるフィクサー張のもとで働き、部下の市川らとともに海辺で釣りをするなど、のんびりとした時を過ごしている大友。そんなある日、取引のため韓国に滞在していた花菱会の幹部・花田から、買った女が気に入らないとクレームが舞い込む。女を殴ったことで逆に大友から脅され大金を請求された花田は、事態を軽く見て側近たちに後始末を任せて帰国する。しかし花田の部下は金を払わず、大友が身を寄せる張会長のところの若い衆を殺害。激怒した大友は日本に戻ろうとするが、張の制止もあり、どうするか悩んでいた。一方、日本では過去の抗争で山王会を実質配下に収めた花菱会の中で権力闘争が密かに進行。前会長の娘婿で元証券マンの新会長・野村と、古参の幹部で若頭の西野が敵意を向け合い、それぞれに策略を巡らせていた。西野は張グループを敵に回した花田を利用し、覇権争いは張の襲撃にまで発展していく。危険が及ぶ張の身を案じた大友は、張への恩義に報いるため、そして山王会と花菱会の抗争の余波で殺された弟分・木村の仇を取るため日本に戻ることを決めるが……。
- スタッフ
- 監督・脚本・編集:北野武
音楽:鈴木慶一 - キャスト
-
大友:ビートたけし
西野:西田敏行
市川:大森南朋
花田:ピエール瀧
繁田:松重豊
野村:大杉漣
中田:塩見三省
李:白竜 -
白山:名高達男
五味:光石研
丸山:原田泰造
吉岡:池内博之
崔:津田寛治
張:金田時男
平山:中村育二
森島:岸部一徳 ※「アウトレイジ 最終章」はR15+作品
「アウトレイジ」2010年6月12日公開
- ストーリー
- 関東一円を取り仕切る巨大暴力団・山王会。その下部組織の大友組で組長を務める大友(ビートたけし)は、親子の盃を交わしている池元(國村隼)から麻薬の売買で稼ぐ村瀬(石橋蓮司)の組を締め付けるよう命令される。村瀬組が仕切るぼったくりバーで組員に騒動を起こさせ、その詫びに来た村瀬組若頭・木村(中野英雄)の顔をカッターで斬り付けるなど、押し付けられた役割を嫌々ながらも実行していく大友だったが、顔の傷を恨んだ木村に部下を殺されてしまう。そのことが山王会の会長・関内(北村総一朗)の逆鱗に触れ、村瀬組は解体に追い込まれる。大友組の水野(椎名桔平)や石原(加瀬亮)たちは、闇カジノを開店するなど村瀬組が管理していたシマで商売を始める。その中で村瀬組が麻薬の売買を密かに続けていることを知った池元は、大友に村瀬の殺害を命令。その抗争の裏では、山王会の若頭・加藤(三浦友和)とマル暴の刑事・片岡(小日向文世)が策略を巡らせており……。
- 「口開けえ! 直してやるからよ」
- 大友が歯の治療中だった村瀬を歯科ドリルで襲うときに言うセリフ。
- 「破門したり取り消したりテメエの舌は何枚あんだコノヤロー。何枚あるかって聞いてんだよ! 1枚だ? 2枚も3枚も持ってんだろコノヤロー!」
- 大友が舌を出した池元にアッパーを入れる前に言うセリフ。
- 「水野、お前隠れろ。1人ぐらい生きてねえとよ結果わかんねえじゃねえか」
- 部下を殺された大友が水野を逃がすため言うセリフ。
- 1位大友 計21回
- 2位水野 計10回
- 3位石原 計5回
- 3位木村 計5回
- 作品全体計68回
※当社調べ
「アウトレイジ ビヨンド」2012年10月6日公開
- ストーリー
- 山王会の内部抗争から5年、会長の座に就いた加藤(三浦友和)は、大友(ビートたけし)を裏切った石原(加瀬亮)を若頭に置き政財界にも手を伸ばしていた。かつて大友に出頭を持ちかけたマル暴の刑事・片岡(小日向文世)は、勢力を拡大していく山王会を内部崩壊させるべく画策する。山王会の古参幹部を巧みに操り関西の雄・花菱会の幹部との密談の場を設け、山王会を弱体化させるため行動する片岡だったが、もろくも失敗。その後、片岡は抗争の火種をまくために大友を出所させる。ヤクザに戻るつもりはないと言う大友は、日本と韓国を股にかけるフィクサー・張(金田時男)のもとに身を寄せる。片岡は大友とかつて大友が顔を切りつけた木村(中野英雄)を引き合わせ、自分の目的のために利用しようと試みる。これを知った花菱会の幹部・西野(西田敏行)たちは、山王会を乗っ取るため大友と木村に協力。兄弟の盃を交わした大友と木村は山王会への復讐を開始し……。
- 「俺のことなんて誰ももう覚えてねえよ」
- 大友が面会に来た片岡に言うセリフ。
- 「どないするんや? 詰めるんか? 詰めるんやったら道具いるやろ? 何が欲しいんや? 何が欲しい?言うとるやろ! おっ! ドスか包丁か? 出してやろか」
- 西野が大友に指を詰めることを迫るセリフ。
- 「なんでもすんのか? 野球やろうか?」
- 大友が石原をバッティングマシンで拷問する前に言うセリフ。
- 1位大友 計17回
- 2位石原 計8回
- 3位加藤 計4回
- 3位片岡 計4回
- 作品全体計44回
※当社調べ
2018年4月24日更新