映画ナタリー Power Push - 乃木坂46が語る「心が叫びたがってるんだ。」
すぐ隣にいるみんなが主人公
みんなで作る曲であることに変わりはない(深川)
──深川さんは3月23日に発売された14枚目のシングル「ハルジオンが咲く頃」で初センターを務めています。卒業を控え最初で最後のセンターになるかと思うのですが(参照:乃木坂46が大正時代の歌劇団員に、卒業描く「ハルジオンが咲く頃」MV)、心境は?
深川 残された時間の中で、初めてセンターに選んでいただいて、喜ぶべきだと思うんですが、最初は本当に怖かったです。そんな中メンバーのみんなが「そんなに考えすぎないで楽しもう!」って声をかけてくれて。その言葉にすごく救われました。
──素敵ですね。
深川 立たせていただくのはセンターという場所ですけど、みんなで作る曲であることに変わりはないし、そんなに気負いすぎなくてもいいのかなって。卒業まではみんなと一緒にいい思い出を作りたいなと考えるようになりました。
──センターを務められて、ミュージカルで主人公を演じる順への印象は変わりましたか?
深川 順ちゃんは堂々としててすごいなと思いました! 私はまだまだ緊張しちゃう。もし学生のときにこういうイベントがあったら私は衣装とか裏方をやっていたと思う。
──なるほど。ちなみに高山さんはどんな役割をやりたいですか。
高山 私は実際、小学生の頃ミュージカルのような出し物をやったんです。1年から5年まで5回やってて、その中で一番力作だったのが「白雪姫」です!
──それはどういう内容だったんですか?
高山 お笑い芸人さんとかを登場させたパロディだったんですけど。そのとき私はメイク係とヒロシ2をやりました。ヒロシさんが3人いたんです(笑)。
松村 私は一番人数が多い裏方系で。今回の作品で言うと大道具ですかね。
──松村さんも裏方希望なんですね(笑)。
松村 こういうイベントの準備がすごい好きで。「どうする今日、泊まっちゃうー?」みたいな雰囲気がめっちゃいいじゃないですか(笑)。でも、いざ本番に出てくださいってなったら「あっ……無理です」ってなるので。だからいい感じで人数多くて盛り上がるけど、表に出なくていい大道具をやりたいです。
高山 大道具やったら楽しそう。力仕事は男の子に任せる(笑)。まっつんは(松村のモノマネをしながら)「がんばれー」って応援して。
松村 めっちゃ楽しそう。「買い出し行ってくるけど、何か欲しいものある人ー」って(笑)。
登場人物みんなが主人公と言える作品(深川)
──Blu-ray / DVDの限定版には店舗別の購入者特典があるんですが(参照:「心が叫びたがってるんだ。」秩父でイベント開催、水瀬いのりや内山昂輝ら登壇)、皆さんはどれが好きですか?
高山 私は(資料を見ながら)拓実と菜月ちゃんが2人で並んでいるこれ(クリアファイル)ですね。背景の桜も素敵ですし。
深川 私は順ちゃんと大樹くんが描かれたクリアファイルかな。あっ、でも順ちゃんと菜月ちゃんヒロインの2人がプリントされたグラスもかわいいな。こっち(グラス)にします。
松村 順ちゃんが夕焼けの中に佇んでるクリアファイルと悩むんですけど……メインキャラクター4人がそろっていてお得感があるので(笑)、こっちのクリアファイルがいいです。
──ありがとうございます。では最後にこれから本作を観る方々に、見どころをお願いします。
松村 リアリティがある作品なのでアニメが苦手な方でも引き込まれると思いますし、誰もが抱くような感情、感じるようなことが描かれていてすごく共感できると思います。それと観たあとに側にいる人を大事にしたいと思える作品なので、ぜひ大切な人と一緒に観てほしいです。
高山 言葉の力ってすごいというのは、皆さん日々の積み重ねの中でも感じることだと思うんですけど、それを言葉で伝えられるより、この映画を観たほうが心にすっと入ってくるし、学ぶことも多いのかなと感じました。観終わったあとに自分が何を思うのか楽しみにしてほしいです。あと風景もすごくきれいで、アニメだからこそ描ける温かみがあるので、楽しんでいただけたら。
深川 順ちゃんだけじゃなくて、登場人物みんなが主人公と言えるような作品です。恋愛や友情、家族との関係などさまざまなことを考えさせてくれます。自分の経験や感じ方によって、どのキャラクターに感情移入するかというのも変わってくるので、友人や家族と一緒に観ていただき、感想を言い合ってもらいたいです。
キャラクター紹介
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- 成瀬順(CV:水瀬いのり)
- 玉子の妖精によっておしゃべりを封印された少女。高校に進学したあとも無口なまま周囲に心を閉ざしていたが、ミュージカルでは主役を務めることに。
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- 坂上拓実(CV:内山昂輝)
- チャレンジする気持ちを失った少年。心を閉ざした順に自分と似た境遇を感じ、作曲担当としてミュージカルを支えていく。
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- 仁藤菜月(CV:雨宮天)
- チアリーダー部の部長を務める優等生。中学時代に拓実と付き合っていたが、周囲のからかいや、すれ違いがきっかけで疎遠になる。
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- 田崎大樹(CV:細谷佳正)
- 大会直前に肘を負傷した野球部の元エース。挫折と不満から攻撃的な態度をとるようになり、拓実と衝突していく。
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- 相沢基紀(CV:大山鎬則)
- DTM研究会のメンバー。ミュージカルでは邪悪な妖精を担当する。
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- 岩木寿則(CV:古川慎)
- DTM研究会のメンバー。ベートーヴェンを尊敬し先生と呼ぶ。
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- 三嶋樹(CV:村田太志)
- 野球部のキャプテン。腕を負傷し自暴自棄になっている大樹を心配する。
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- 城嶋一基(CV:藤原啓治)
- 順らの担任教師。地域の人々に喜んでもらう催し“地域ふれあい交流会”の実行委員に、関わりのない4人を強引に選出する。
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- 成瀬泉(CV:吉田羊)
- 順の母。幼い頃の順の一言をきっかけに夫と離婚。その後、女手ひとつで娘を育ててきた。言葉を発しない順を恥ずかしく思っている。
Blu-ray Disc / DVD「心が叫びたがってるんだ。」2016年3月30日発売 / アニプレックス
- 完全生産限定版
- 完全生産限定版
- [Blu-ray Disc2枚組+CD] 9180円 / ANZX-11701~3
- [DVD2枚組+CD] 8100円 / ANZB-11701~3
- 通常版
- 通常版
- [Blu-ray Disc] 5940円 / ANSX-11701
- [DVD] 4860円 / ANSB-11701
ストーリー
幼い頃、何気なく発した言葉によって家族をバラバラにしてしまった少女・成瀬順は、突如現れた“玉子の妖精”に二度と人を傷付けないようおしゃべりを封印されてしまう。高校2年生になってもトラウマを抱えたまま、周囲に心を閉ざしていた順だったが、ある日担任の城嶋から、「地域ふれあい交流会」の実行委員に任命される。同じく城嶋によって選ばれたのは、やる気のない少年・坂上拓実、チアリーダー部の優等生・仁藤菜月、野球部の元エース・田崎大樹といったクラスメイトたち。最初は実行委員を辞退しようとした順だったが、彼らとの交流を通し少しずつ変化していく。そんな中、城嶋の思惑により交流会の出し物がミュージカルに決定。歌なら声を発せられる順は主役に抜擢され、楽曲の作詞も務めることに。周囲の協力を得て、順調に準備を進めて迎えた発表前日、順はある光景を目撃してしまい……。
スタッフ
- 原作:超平和バスターズ
- 監督:長井龍雪
- 脚本:岡田麿里
- キャラクターデザイン・総作画監督:田中将賀
- 音楽:ミト(クラムボン)、横山克
- 主題歌:乃木坂46「今、話したい誰かがいる」(Sony Music Records)
- 制作:A-1 Pictures
キャスト
- 成瀬順:水瀬いのり
- 坂上拓実:内山昂輝
- 仁藤菜月:雨宮天
- 田崎大樹:細谷佳正
- 三嶋樹:村田太志
- 相沢基紀:大山鎬則
- 岩木寿則:古川慎
- 城嶋一基:藤原啓治
- 成瀬泉:吉田羊
©KOKOSAKE PROJECT
乃木坂46(ノギザカフォーティシックス)
2011年8月に「AKB48の公式ライバル」として誕生したアイドルグループ。総合プロデュースはAKB48同様、秋元康が担当する。全国規模のオーディションにより、3万8934人の応募の中からスターティングメンバーとして33名が選出された。2012年2月にシングル「ぐるぐるカーテン」でメジャーデビュー。オリコン週間ランキングで初登場2位を記録し、20万枚を超えるセールスを記録した。以降、2ndシングル「おいでシャンプー」から13thシングル「今、話したい誰かがいる」まですべてのシングルがオリコン週間ランキングで初登場1位を獲得している。3月23日に通算14枚目のシングル「ハルジオンが咲く頃」をリリース。
- 乃木坂46「ハルジオンが咲く頃」
2016年3月23日発売 / Sony Music Records