「羊とオオカミの恋と殺人」杉野遥亮×福原遥|自殺志願者×美少女殺人鬼!凸凹カップルの恋の行方は?

愛ってそんなに難しいことじゃないのかも(杉野)

──本作では少し不思議な恋愛観が描かれますね。映画の公開前ということもあって、黒須と宮市の結末が気になる人も多いと思います。お二人は、彼らが恋愛をどのようなものだと思っていると捉えましたか?

杉野 演じているときは僕自身も探り探りでしたが、完成した作品を観たあとは、愛ってそんなに難しいことじゃないのかもしれないと思いました。この作品は“究極のラブストーリー”ではあるけれど実はすごく普遍的な要素もあって、そのへんに転がっている関係性の話だったりもするのかなと。

「羊とオオカミの恋と殺人」

福原 宮市さんは愛を知らない女の子。それは“好き”っていう感情だよ!と思わずにはいられない場面でも、彼女は“好き”がどんな気持ちなのかがわからないから困惑して自分と闘っているんです。この作品は、彼女が黒須くんに愛を教えてもらう物語だと感じていました。

──なるほど。ちなみに朝倉監督は「杉野くんと福原さんは演技がすごくしっかりしていて、あとは映すだけだった」とおっしゃっていたんです。お互いの演技についてはどんな印象を抱きましたか?

福原遥
杉野遥亮

福原 現場では2人でいろいろ話し合ったり、たまにちょっとだけ悩んだりしながら撮影してたよね(笑)。

杉野 ずーっとセットの中だったからね。息が詰まって苦しくなって、外に出て、を繰り返していました。黒須と宮市が公園にいるさりげないシーンは楽しかったな。

福原 そうそう。落ち着いた時間が流れていたね。

杉野 共演はドラマ「グッドモーニング・コール」以来2度目なんです。撮影の時点では1年も経っていなかったよね? 僕、前の作品では振られたんですよ(笑)。

福原 懐かしいね!

杉野 うん、懐かしい。僕は人見知りだから撮影の序盤では初対面みたいな空気になっちゃいました。また一から関係性を作っていこうとがんばる中で、遥ちゃんの存在は癒やしでしたし支えでもありました。女優さんとしては、1つひとつの作品に丁寧に向き合って、いろんなものを吸収しながらお仕事をしてきている方という印象です。

福原 うれしいです。

杉野 瞬発力もあるし、この作品での経験もまた次に生かしていくんだろうなと感じました。その姿は刺激になりましたね。

福原 久々の共演でしたが、私は緊張しなかったです。この作品は謎も多く、演じるうえで悩むこともあったのですが、そう言ったときは杉野くんも一緒に考えてくれました。いつも自然体で現場にいてくれるし、思ったことはきちんと言ってくれるので、私にとっても支えでした。