アジアのコンテンツビジネスの祭典「2024 TCCF クリエイティブコンテンツフェスタ(Taiwan Creative Content Fest)」の開幕式が11月5日に台湾・台北で開催された。
国際的な参加者数、賞金額、企画案の応募数で最高記録
台湾・文化部(日本の文科省に類似)によって創設された台湾クリエイティブ・コンテンツ・エイジェンシー(TAICCA)が主催する同企画。映画、出版物、アニメーション、マンガ、ゲームなどさまざまなカテゴリーの作品や企画を世界中から集まったコンテンツ業界のプロフェッショナルに紹介し、商談や交流の場を設けている。
開幕式には多くの参加者が集まり、華やかなライティングパフォーマンスとともに開幕宣言が行われた。TAICCAの会長ツァイ・ジャジュン(蔡嘉駿)は「今年の会場が(松山文創園区から)南港展覧館に移転したことは、TCCFの歴史における新たな章を意味します。業界に焦点を当て、商業的な実現可能性にシフトしたことを示しています」と述懐。そしてTCCFで台湾の文化コンテンツの質と多様性を紹介し、国際的なパートナーシップとビジネスチャンスを促進していくと力強く語る。
TCCFの主要なセクションは、企画をプレゼンし出資を募るPITCHING、展示を行うMARKET、コンテンツ業界のキーパーソンがトークを繰り広げるFORUMの3つだ。今回は50カ国から600件の企画応募があり、また101の展示ブースが設置された。期間中には15のディスカッションを実施。専門家・メディア・バイヤーが30カ国から300人以上参加するなど、2024年は国際的な参加者数、賞金額、企画案の応募数で過去最高記録となった。
「ナミビアの砂漠」監督・山中瑶子が参加する企画がPITCHINGに登場
PITCHINGにおける受賞企画は11月8日の閉幕式で発表。賞金総額は765万台湾ドルで、日本円でおよそ3600万円となる。PITCHINGの主要部門は映画やテレビ番組の企画に重点を置いた「Project to Screen」と、本・マンガといった台湾発IPに焦点を当てた「Story to Screen」だ。今回はフランスのSCELFとのコラボ企画として、映画化の可能性と国際的な魅力を備えた書籍を紹介する「Shoot the Book!」がTCCFに初登場。マンガも含めたフランスの本5冊と台湾の本3冊がラインナップに入った。またドラマ「SHOGUN 将軍」のプロデューサーである宮川絵里子が「Project to Screen」のメンバーを指導するメンターを務めたこともポイントの1つだ。
開会日当日には「Shoot the Book!」と、「Project to Screen」長編映画部門のプログラムを実施。「ナミビアの砂漠」などで知られる
ドラマ「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」監督らのトークイベント実施
“Together for Impact”をテーマにした今年のFORUMではドラマ「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」の監督・
「2024 TCCF クリエイティブコンテンツフェスタ(Taiwan Creative Content Fest)」は11月8日まで開催。映画ナタリーでは台湾現地にてTCCFを取材し、イベントの模様などを掲載する。YouTubeでは同イベントのトレイラーが公開中。
「2024 TCCF」Official Trailer
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山中瑶子の映画作品
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