イタリア旅行
イタリアリョコウ
VIAGGIO IN ITALIA
上映時間:85分 / 製作:1954年(伊=仏)
解説 ネオ・レアリスモの巨匠として不滅の名を残すロッセリーニの代表作。ヌーヴェル・ヴァーグの父としてゴダール、トリュフォーらが絶大な敬意を表していたのがロッセリーニだが、本作は彼らの牙城だった『カイエ・デュ・シネマ』誌が選ぶ映画史上の10本の常連といえる存在。ゴダールも「勝手にしやがれ」が「イタリア旅行」の影響下に生まれたことを認めている。ロンドンに住む危機に頻した夫婦がイタリアを旅行中に決定的な破局を迎える。しかし、イタリアの古代美術や遺跡が個人の営みの卑小さを彼らに教え、敬虔な祭りの行列の中で二人は再び結ばれる。観光映画さながらにベスビオス火山、ポンペイの遺跡と名所めぐりを行いながらも、生々しい感情の揺らぎを巧みにすくいとるロッセリーニの演出が傑出しており、レアリスモの言葉に真に値する名作といえる。不幸な結末に終わったバーグマンとロッセリーニの愛が残した幸福感漂う作品。
スタッフ |
監督:ロベルト・ロッセリーニ
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キャスト |