素晴らしき放浪者
スバラシキホウロウシャ
BOUDU SAUVE DES EAUX
製作:1932年(仏)
解説 ルノワールのトーキー第2作。古本屋を営む中年男が、セーヌ河に身投げしたホームレスの老人を救い自宅に連れ帰る。ところが老人は、命を救ってもらったことをまるで感謝しないばかりか、常識では計り知れない奔放な行動を連発し、中年男にトラブルをお見舞いしていく……。“自由”というテーマをそのまま体現したかのようにイキイキとした映像世界に魅了される名作。寓話的な物語でありながら説教臭さは皆無で、クライマックスに広がる水辺の官能的な情景描写はいかにもルノワールらしい。製作も務めた名優M・シモンのひょうひょうとした存在感にも何ともいえない味がある。
キャスト |
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