地球防衛軍
チキュウボウエイグン
製作:1957年(日本) / 配給:東宝
解説 本多猪四郎監督と円谷英二特技監督の名コンビによる東宝初の本格的SF映画。地球征服をもくろむ宇宙人ミステリアンは、前線基地として富士山麓に巨大な半球形の白色ドームを建設するが、地球側も地球防衛軍を組織して対抗する。ミステリアンのドームの円盤、地球防衛軍の数々の科学兵器の大攻防戦が繰り広げられる。東宝はすでに「ゴジラ」の成功で特撮映画の王道を走っていたが、「禁断の惑星」や「宇宙水爆戦」といったアメリカ製の本格的SF映画に刺激され、総天然色シネマスコープによる空想科学映画として製作された。この映画が公開された年、国産ロケット第1号の打ち上げが成功し、ソ連のスプートニク1号が地球の周回軌道に乗り、夢物語であった宇宙時代が幕を開けた。小松崎茂デザインによる超科学兵器が次々と惜しげもなく登場し、円谷英二の乗りに乗った特撮シーンのみだれ打ちは圧倒的な迫力で、平凡なドラマ部分の不備を補って余りあった。「ゴジラ」とともに日本SF映画史上のターニング・ポイントとなった秀作である。伊福部昭が音楽を担当している。
スタッフ |
監督:本多猪四郎 |
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キャスト |
渥美譲治:佐原健二
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