千夜一夜物語

センヤイチヤモノガタリ

上映時間:128分 / 製作:1969年(日本) / 配給:虫プロダクション

解説 “大人のための(劇場用)アニメーション“の製作を目指した手塚治虫が、“アニメラマ“と銘打ってそれを実現した第1作。バクダッドの水売り商人・アルディンがたどる数奇な運命を描いたもので、題材となった古典『千夜一夜物語』から“船乗りシンドバッドの冒険“、“アリババと40人の盗賊“などが引用され、自由奔放な物語を構成している。やなせたかしが手掛けたメイン・キャラクターのデザイン、アニメならではの官能シーンの描写、さらに声の主演に青島幸男を据えての、プレスコ方式による絵作りなど、意欲的な試みが多くなされた。なかでも遠藤周作、筒井康隆、大橋巨泉ら著名人に依頼しての“ひと声だけ“の出演がユニーク。アニメ映画作りに懸けた、手塚治虫の意気込みが伝わってくるような冒険ファンタジー。ただ多くの要素を詰めこみすぎて、全体に散漫な印象が残る。

情報提供:ぴあ

スタッフ

監督:山本暎一
音楽:冨田勲

キャスト

アルディン:青島幸男
バドリー:芥川比呂志
ミリアム:岸田今日子
伊藤幸子
カマーキム:小池朝雄