ハルタWeb原画展 作家が選ぶ「この1枚!」

殺し屋の推し
大島琳太郎

「殺し屋の推し」

1巻収録

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2人のキャラクターの対比が良く出せた気がしたので、このページを選びました。エンドウは若干斜め上からの構図にして、背景もダイナミックな感じにすることで、迷いのない機械のような動きを表現しようとしています。実は背景を描くのが好きなので、人間を描く時間が無くならないよう……努力はしています。カオリンはいつも、とにかくかわいく描かなくてはというプレッシャーがすごいです。この絵はうまくいった……はず!

大島琳太郎

どんな作品?第1話を読む

煙と蜜
長蔵ヒロコ

「煙と蜜」

5巻収録

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「煙と蜜」ではこういう心境イメージだけの背景をなかなか描けないので、描いていてとても楽しかったです。

長蔵ヒロコ

どんな作品?第1話を読む

魔女のエデン
ゆめじ

「魔女のエデン」

ハルタVol.110掲載

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私が選んだのはこのページです。オークがピリーを助けに来たシーンですが、ピンチに駆けつけたヒーローというより敵に襲撃を仕掛けに来た怪物、ダークヒーローっぽく描こうとこだわりました。オークの不機嫌そうな表情も気に入っています。

ゆめじ

どんな作品?第1話を読む

極東事変
大上明久利

「極東事変」

5巻収録

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ページ全体の見栄えを考慮して21話の中から参謀のシーンを選り抜きました。
映像的な作画を好む自分にとってキャラクターは勿論、構図や光源などがかっちりとハマった時は爽快です。
布のシワ表現は作画の度に試行錯誤をしていますが、こちらの参謀の立ち絵は中でも理想通りに作画出来た為特に気に入っています。

大上明久利

どんな作品?第1話を読む

花園に幹が立つ
野澤佑季恵

「花園に幹が立つ」

ハルタVol.109掲載

漫画を描く上で人物を美しく描くことを一番の目標に掲げているのですが、このページは今までで一番端正に人物を描くことができ、気に入っています。基本は現実の人体の骨格に即したフェイスプロポーションでありつつ、自分の美意識(目元の情報量が多い、BMI18ぐらいの細長い首や指)がうまく折衷した良い形がとれたなと思っています。このぺージを一枚の絵として見た時の「冷たさ」もお気に入りです。白の面積の多さ、元々の線の硬質さが上手く噛み合って画面に緊張感が出たなと思っています。

野澤佑季恵

どんな作品?第1話を読む

瑠璃の宝石
渋谷圭一郎

「瑠璃の宝石」

4巻収録

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迷ったときに決断できてこそ主人公! この状況でのとても前向きな決断はたぶんルリにしかできなかったと思います。各登場人物にスポットを当てたエピソードも描いてきましたが改めて「やっぱり主人公はルリだよなぁ」と再認識できた印象に残っているシーンです。

渋谷圭一郎

どんな作品?第1話を読む

ジラソウル -ゴッホの遥かなる道-
沼野あおい

「ジラソウル -ゴッホの遥かなる道-」

1巻収録

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ゴッホから始まる物語なので、第1話のクライマックスでゴッホの内なるイメージがあふれ出てくる場面を選びました。ひまわりのように優しく、深い愛を持っているからこそ、全てを焼き尽くすような寂寞たる狂気も同時に持っている。ゴッホはそんな自分の心をそのまま絵として残す人でした。1話目という事でまだまだ未熟な絵ですが……うねる構図、ひまわり、糸杉、カラス、麦などゴッホを象徴するモチーフを沢山詰め込んである楽しい絵です!

沼野あおい

どんな作品?第1話を読む

クプルムの花嫁
namo

「クプルムの花嫁」

3巻収録

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鎚起銅器職人に憧れるあさひという少女が初めて銅打ちに触れるシーンで、ドクンという期待感の表情が気に入っています。3コマ目のシルエットでのディフォルメ表現は普段は使いませんが、「シリアスのあとにコミカルを入れるとテンポがいい感じに進む」という個人的な信条があるのと、一つ前の密度ある表情を引き立てられるかなという理由で情報を減らしたカットにしてみています。

namo

どんな作品?第1話を読む

開花アパートメント
飴石

「開花アパートメント」

ハルタVol.108掲載

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全体的に背景と人物のバランスが良い一枚だと感じたので選出致しました。人の気配だけが残っている雑然とした部屋、見つけてしまった秘密の一部。前のページに続き、そんな要素で少しだけひやりとさせたいページです。顔のアップを描くのが苦手なので、やたらと緊張した記憶があります。髪の毛は楽しんで描けました。

飴石

どんな作品?第1話を読む

生き残った6人によると
山本和音

「生き残った6人によると」

5巻収録

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本作はコメディーですが、その分アクションシーンは真面目に描けば描く程面白くなると思っているので力を入れています。環境と小道具を用いること、魅力的な体の動きを見せること、勝敗が互いの戦術の応酬の結果であること、気をつけることは多々ありますが1番大事にしていることはテンポの良さです。このページは比較的うまくいったような気がします。

山本和音

どんな作品?第1話を読む

スパイゲーム A.D.1600
加藤清志

「スパイゲーム A.D.1600」

ハルタVol.109掲載

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僕からは第16話2ページ目を選ばせていただきました。このページの三コマ目は自分が描いてきたこの連載の中で、初めて納得がいった一枚です。
僕は前の回と同じ絵を描くのが苦手で、少しずつ自分の絵を探して絵柄を変えてきた作家です。そんな僕が「今はここが限界だな」とはっきり思えた記念のページです。描き文字で目線誘導しているところと背景を省くために人物をかなり濃いトーンで処理しているところも自分なりの試みなので見てほしいです。

加藤清志

どんな作品?第1話を読む