コミックナタリー PowerPush - 小説版「青の祓魔師」

人気キャラの意外な一面が垣間見えるノベライズ キャラクター解説付きで徹底解剖

劇場アニメの公開を12月28日に控え、ますますの盛り上がりを見せる加藤和恵「青の祓魔師」。本日12月4日、矢島綾によるノベライズ版「青の祓魔師 ホーム・スイート・ホーム」が発売された。人気キャラクターたちの知られざるエピソードを収録し、ファンからの好評を得ているシリーズの第2弾だ。

コミックナタリーでは、全4章からなるこの小説版「青の祓魔師 ホーム・スイート・ホーム」の内容を徹底紹介。またそれぞれの試し読みも無料でお届けする。そのままブラウザで読めるので、気軽に楽しんでほしい。

文・構成/坂本恵

ノベライズ版でもっと広がる「青エク」ワールド

マンガやアニメだけでは物足りないファンに贈る番外編
ノベライズ版には、燐と雪男の幼き頃の物語をはじめ、勝呂・志摩・子猫丸ら京都組の過去話や、柔造と蝮の学生時代、アマイモンの1日など、マンガ本編では語られてこなかったエピソード4編を収録。キャラクター設定なども掘り下げられているので、アニメや原作だけでは物足りない「青エク」ファンにはうれしい1冊だ。
加藤和恵の描き下ろしイラストを多数収録
各章の扉イラストや挿絵は加藤和恵の描き下ろし。普段はなかなか見ることのできない鉛筆画を堪能できる。またカバーイラストには、各エピソードにまつわるキャラクターが大集合。カラーピンナップも封入されている。

小説版最新作「ホーム・スイート・ホーム」の内容を徹底紹介

第1章「ホーム・スイート・ホーム」

第1章「ホーム・スイート・ホーム」

ある日、雪男が風邪で倒れてしまった。看病する燐に「何か食べたいものはあるか」と聞かれ、雪男はとっさに「おじや」と答える。眠る雪男は、初めて燐がおじやを作った日のことを思い出していた。冬の寒い日、まだ幼い頃の雪男と燐の心温まるエピソード。

〈登場キャラクター〉

奥村燐(おくむらりん)
奥村燐(おくむらりん)
この物語の主人公。双子の弟・雪男や養父の藤本獅郎たちと修道院で育つ。料理が得意。物語では獅郎の留守中、風邪で寝込んだ雪男や修道士たちの看病を「重大な任務」として任され、慣れない看病に奔走する。
奥村雪男(おくむらゆきお)
奥村雪男(おくむらゆきお)
燐の双子の弟。燐とは正反対の真面目で冷静な性格。幼い頃は泣き虫で、高熱に浮かされる中、獅郎が家を空けると知り、不安そうに引き留める場面も見られる。
藤本獅郎(ふじもとしろう)
藤本獅郎(ふじもとしろう)
燐と雪男の後見人。神父でありながら、最強の称号「聖騎士」を持つ祓魔師でもある。風邪で倒れた雪男や修道士たちの看病をしていたが、正十字騎士團の名誉騎士メフィスト・フェレスに臨時任務で呼び出され、家を空けることに。留守中の看病を燐に任せようとする。
第11話「愉しいキャンプ」

PICK UP!このキャラが活躍する原作のシーン

第11話「愉しいキャンプ」(単行本3巻収録)

力を持て余し幼稚園で暴れていた燐を、「もっとやさしいことのために力を使え」と優しくなだめる獅郎。燐はその言葉を心の中に留めつつも、なかなかうまく周りとなじめないままでいた。だが祓魔塾生たちとは徐々に打ち解けることができた燐は、林間学校で仲間に囲まれ楽しく笑えるようになる。

第2章「蛇と毒」

第2章「蛇と毒」

明陀宗の門徒である志摩柔造と宝生蝮が、正十字学園に通っていたときのエピソード。京都から出てきてしばらく経つが、学園の暮らしに馴染めず友達もなかなか出来ない蝮。 彼女は自分とは対照的に、いつも賑やかな幼なじみの柔造を見ては苦々しい思いを抱いていた。ある日、祓魔塾の教官・藤堂から2人に課題が与えられる。 それが後に2人の運命、そして明陀宗の命運を決めるものになるのだが……。

〈登場キャラクター〉

宝生蝮(ほうじょうまむし)
宝生蝮(ほうじょうまむし)
志摩家とともに明陀宗の門徒をまとめる僧正血統・宝生家の長女。宝生家と志摩家は犬猿の仲だが、その中でも蝮は、特に柔造といがみ合っている。蛇(ナーガ)を飼っているが、そのせいで友達がなかなか出来ないのが悩み。
志摩柔造(しまじゅうぞう)
志摩柔造(しまじゅうぞう)
宝生家とともに明陀宗の門徒をまとめる僧正血統・志摩家の次男。友人も多く気がきく性格。幼なじみの蝮と仲が悪いが、人一倍明陀のことを考えている彼女のことを気にかけている。
藤堂三郎太(とうどうさぶろうた)
藤堂三郎太(とうどうさぶろうた)
代々祓魔師を輩出する名家の出身である祓魔塾講師。控えめな性格だが、実は悪魔落ちした人物。後に、蝮を利用し上級悪魔である不浄王を復活させる。
第21話「転変」

PICK UP!このキャラが活躍する原作のシーン

第21話「転変」(単行本6巻収録)

不浄王の目を盗もうとする藤堂の協力者が、明陀の中にいるとの疑惑が浮上する。その協力者こそ、学生時代に藤堂から嘘を吹きこまれていた蝮だった。柔造は目玉を盗もうとする蝮と邂逅し、彼女と戦うことになる。

原作:加藤和恵 小説:矢島綾 / 「青の祓魔師 ホーム・スイート・ホーム」 / [小説] 2012年12月4日発売 / 680円 / 集英社
「青の祓魔師 ホーム・スイート・ホーム」
作品解説

燐と雪男がまだ幼い頃の物語をはじめ、勝呂たちがクリスマスに起こした騒動や、柔造と蝮が正十字学園に通っていた頃など、本編では語られなかったエピソードを収録した小説第2弾。

「青の祓魔師」劇場版 / 2012年12月28日(金)全国東宝系にて公開
「青の祓魔師」劇場版
あらすじ

11年に一度の祝祭を前に、高揚感と喧騒で溢れかえる正十字学園町。悪魔の侵入を防ぐため、祓魔師たちは結界張り替えに勤しんでいた。一方、暴走する幽霊列車(ファントムトレイン)の退治にあたった奥村燐は、任務の途中、少年の姿をした幼き悪魔に出会う。

加藤和恵(かとうかずえ)

プロフィール画像

1980年7月20日生まれ。東京都在住。赤マルジャンプ2000年SUMMER(集英社)に掲載された「僕と兎」でデビュー。2005年、月刊シリウス創刊号(講談社)より「ロボとうさ吉」を連載。その後、ジャンプスクエア(集英社)に活動の場を移し、同誌2009年5月号より「青の祓魔師」を連載開始。2011年4月にはTVアニメ化を果たす。