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「ブロードウェイと銃弾」浦井健治と城田優が互いへの信頼を語る「絆を感じてる」

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左から浦井健治、城田優。

左から浦井健治、城田優。

ミュージカル「ブロードウェイと銃弾」にW主演する浦井健治城田優が、昨日10月12日に都内にて行われた取材会にて意気込みを語った。

ブロードウェイと銃弾」は、アカデミー賞7部門にノミネートされたウディ・アレンの同名映画が原作。2014年にはウディ・アレンが自らミュージカル化し、ブロードウェイで上演された。禁酒法時代の曲をアレンジしたアップテンポの楽曲が多数使用され、華やかなダンスがふんだんに盛り込まれたエンタテインメント作品になっている。日本初演となる今回は、福田雄一が演出を担当。出演者には浦井と城田のほか、平野綾保坂知寿愛加あゆブラザートム鈴木壮麻前田美波里らが名を連ねた。

舞台は1920年代、禁酒法時代のニューヨーク。劇作家のデビッド(浦井健治)は、念願叶い、自分の戯曲がブロードウェイの舞台で上演できることに。しかしプロデューサーが見つけてきた出資者はマフィアの親玉のニック(ブラザートム)。しかも演技の下手な自分の愛人のオリーブ(平野綾)を主演に据えろと要求し、部下のチーチ(城田優)を監視役として送り込む。さらにプライドの高い主演女優のエレン(愛加あゆ)は、脚本を書き換えろと色仕掛けで要求し、過食症で女癖の悪い名優のワーナー(鈴木壮麻)は、オリーブと怪しい関係を持っていて……。

取材会場に現れた浦井と城田は「元気ー?」「元気だよー」と親しげに挨拶。2010年には「エリザベート」のルドルフ役とトート役、2011年には「ロミオ&ジュリエット」のヴェンヴォーリオ役とロミオ役で共演した2人。奔放に語る城田に浦井が笑顔でツッコミを入れる続ける取材会は、終始笑いが絶えなかった。久々の共演に、浦井は「7年ぶり?」と驚きの表情を見せ、「しかもコメディ。この作品をこの座組でやれるのがすごく楽しみ」と喜びを語る。さらに「優は後輩だけど、(ミュージカル「美少女戦士セーラームーン」の)タキシード仮面つながりで僕は勝手に絆を感じてるんで(笑)」と、かつて2人が同役を務めていたことについて触れると、城田も「Wタキシード仮面が主演するんです。セラミュ界からしたらもう……」と応戦。記者たちの笑いを誘った。

今回W主演を務めるにあたり、お互いの印象を改めて語り合う2人。浦井は城田に「演出にも挑戦して、役者としてもどんどん広がりを見せている」と賛辞を送る。さらに「あのときのチームワークって、最高だったと思うんです」と「ロミオ&ジュリエット」を振り返り、「育(山崎育三郎)と優が座長としてどんどん成長していくのを見てました。あの作品で、お互い目で芝居ができるところまで持っていけた手応えがある。この絆がときを経て今回どう生きるか」と期待を口にする。

一方の城田は、浦井を安心できる存在と評する。「歳上なのにすごいなれなれしい感じで言いますけど、健ちゃんが持ってる人となりがそうしてくれる」と語り、「今本人が言ってくれてたように、目で芝居できるところまで関係性が築けたロミジュリという作品の存在は、本当に大きかった。そのあと健ちゃんもいろいろやってきてるので、今回、どんな化学反応が起きるか楽しみです」と意気込みを述べた。

ここで浦井は、城田が「生涯忘れない」と言ったという「エリザベート」でのエピソードを明かす。「『闇が広がる』を2人で歌ったら、拍手が鳴り止まなかったことがあったんです。いわゆるショーストップ」と切り出す。城田が「あとで音源で聞いても、20秒くらい続いてました。城田優の拍手の最長記録の相手は浦井健治(笑)」と頷くと、浦井は「……今の発言でもわかるように、優は毎回録音してるんです。自分に厳しくて、自分で押しつぶされそうになって『やだよやだよ』って言いながらも、現場ではいつもハハハって笑ってる。だから現場に優がいると華やかになるし、盛り上がる」とまた城田を褒め称え、隣の城田が「こういう持ち上げ合い、気持ち悪いんだけどな(笑)」と苦笑した。

福田の演出については、経験者の浦井が「遊びに行ってる感覚になる現場。とにかく笑いが絶えない」とコメント。「ただ気をつけなきゃいけないのが」と前置きしながら、「本番10日前くらいから、急に全部にダメ出しをし始めます。それまで泳がせるっていうのが福田さんのやり方かな(笑)」と続ける。一方、舞台では福田と初めて仕事をするという城田は、「10年くらい前にオファーをもらってた演目が実現せず、今回念願叶っての出演です」と明かし、「人間としての信頼関係はできてるんで、あとは乗っかるだけ。楽しみです」と期待を寄せた。

また本作でタップダンスを披露する城田が、「もうね、やめたいっす」と弱音を吐くと、浦井が「やって!(笑)」と励ます一幕も。励ましを受けた城田は、「僕もともとダンスって得意じゃないんです。でも今までの比じゃないくらいめちゃくちゃ難しい……」と続けながらも「今の時点でそんな私が、どんなタップを披露するか乞うご期待です」と不敵に笑い、期待を煽る。さらに城田が「今日、『浦井健治がタップやったら絶対面白いと思います』って福田さんに電話するよ」と発言すると、巻き込まれそうになった浦井は「マジ無理マジ無理」と断固拒否。しかし浦井は「福田さんは踊りのシーン好きなんですよ。だからきっと皆踊るだろうし、皆が飛び道具のこのメンバーで踊ったら、それだけで面白いと思います」と続け、自身のダンスシーンへの登場についても言及した。

最後に城田が「僕はミュージカル出演に苦手意識が強いんです。それが今回福田さんとやることで払拭されて、新しいミュージカルの楽しみ方が自分の中で芽生えたらいいなと思ってます。その相手役が信頼してる浦井健治でよかったと思ってるので、ぜひ観に来てほしいです。これが最後のミュージカルにならないようにがんばります(笑)」とコメント。「今回共演する方たちは初めての方ばかりなんですけど、コメディをやるのにふさわしい方たちばかりがそろったと思ってます。何より浦井健治を信頼してるので、ロミジュリのときは“付いてこい”って思ってましたし、『エリザベート』のときは“俺に任せろ”ぐらいの感じだったかもしれないですけど、今回、僕は浦井健治に付いて行こうと思ってます」と語る。

浦井は、「皆がいい意味で遊べるようなカンパニーになると信じてますし、福田さんもそれを望んでると思うので、その中でデビッドとチーチという男2人の友情を立ち上げられるようにやっていきたい。何よりエンタメに関わる人間として、ミュージカルに対する愛というものを皆で分かち合いながら福田ワールドをお客さまに楽しんでいただけるところまで持っていきたいですね」と意気込む。さらに「お酒を引っ掛けながらお祭り騒ぎのように楽しんでいただけたら」と観客に呼びかけると、城田も「ベロベロで来てほしいね(笑)」と同意。浦井が「登場から『ハハハ!』って笑ってもらえたら(笑)。コメディ作品ですので、純粋に楽しんでいただけたらうれしいです」と締めくくった。

公演は2018年2月7日から28日まで東京・日生劇場、3月5日から20日まで大阪・梅田芸術劇場 メインホール、3月24日から4月1日まで福岡・博多座にて。東京公演のチケットは11月25日、大阪公演は12月9日、2018年1月27日に一般販売を開始する。

ミュージカル「ブロードウェイと銃弾」

2018年2月7日(水)~28日(水)
東京都 日生劇場

2018年3月5日(月)~20日(火)
大阪府 梅田芸術劇場 メインホール

2018年3月24日(土)~4月1日(日)
福岡県 博多座

原作・脚本:ウディ・アレン
オリジナル演出・振付:スーザン・ストローマン
演出:福田雄一
出演:浦井健治城田優平野綾保坂知寿愛加あゆブラザートム鈴木壮麻前田美波里 / 加治将樹、青山航士

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