歌やダンスの深みを知ってるからこそ表現できる「松下優也の芝居」

──多岐にわたって活躍している松下さんですが、歌とダンスで魅せるアーティストとしての活動と、映画や舞台・ミュージカルに出演する俳優としての活動。自分の中で一番の軸としているのはどれですか？

歌とダンスですね、まずは。歌だけじゃなくダンスだけでもない。やっぱり歌とダンスっていうのが僕の根っこにある本質かな。で、それがあったからこそ今お芝居の仕事をやらせていただいてるんで。

──歌とダンスが本質なのに、お芝居をやるのはどうしてなんでしょう？

逆に聞きたいです。じゃあなんで音楽だけでやるんですか？ って。ミュージシャンは音楽しかやりません、ほかのことをやるとカッコ悪いみたいな、その考え方はたぶん日本ぐらいだと思うんですよね。芝居って音楽と同じくらい深みのあるもので、追求しても追及してもし足りないぐらいの奥深さがある。これは見ているだけじゃわかんなくて、自分が実際にやってみて気づいたことです。で、それは歌とダンスにも通じるものがあって、だからこそ僕は音楽だけに留まらず芝居も楽しくやっていきたいなって。

──確かに、才能あるアーティストには音楽だけでなくいろんな方面で活躍してほしいです。

やっぱり僕は1人のエンターテイナーとして何かを表現することが好きなんですよね。芝居も音楽も、ここまででOKとか、これでいいんだっていうのはないんだと思うとすごく楽しい。僕はね、すごく恵まれていると思うんです。歌の深みもダンスの深みも知っているし、最近は芝居の深みも知り始めることができて。そんな自分だからこそ表現できる「松下優也の芝居」っていうのもきっとあると思うし。

──そうですね。現在は主演ミュージカルの稽古中とのことですが、「松下優也の芝居」に手応えは感じてますか？

手応え……まだまだなんだなって気づける自分に手応えを感じていますね。芝居の深みをわかってなかったら、自分がまだまだだってことにも気づけないですからね。やってハイ終わりっていうものじゃなく、人の演技を見たり、自分に反省したり、もっとこういう演技をしたいのにって思うことが自分なりの手応えです。

──妥協してOKを下すことはないんですね。

僕は何に対しても満足するタイプじゃなくて、常に何か足りない足りないって思っているんです。ゴールのないゴールに向かってこれまで走ってきたし、これからも追い続けていく人生かもしれない。1つ越えたらまたさらにその上を見てしまうので、きっとこういうことやっている限りはずっと続いてくものだと思っています。

最終目標は……!?

──いろいろ聞いてきましたが、松下さんが最終的に何になろうとしているのか、目指す到達点とはどこなのかが気になります。

……伝説？

──おぉー！（笑）

あははは！（笑） 大きな夢としてね！ いやぁでもそこに向かいたいですね。やっぱり松下優也っていう存在を世の中の人に知ってもらいたい。僕は別に特別な人間でもなんでもなく、ただ普通に日本で生まれ育って、偶然音楽っていう道があってデビューさせていただいて、いろんなチャンスやいい機会に恵まれただけで。でもその中でやるならとことん上を目指したい。もっともっとがんばらなあかんっていう負けず嫌いなところが幼い頃からあるんです。

──お若いのにすばらしい上昇志向ですね！

下向きになりかけるときもあるんですけどね。人としてしっかりするところはしつつ、20歳を迎えても子供のときの考え方だったり、純粋に思っていたことはずっと忘れずにいたいです。

──その思いは音楽についても同じだったりしますか？

そうですね、ずっと純粋に好きな気持ちが続いていますね。もちろん中には辛くなることだってありますけど、今でもあんまり仕事としてやっている感覚はないんですよ。これは松下優也という人間の目標の達成のため、見ていただくお客さんのためにやってることなので、一番上に行くためだったら別にそんなしんどいとか思わないです。充実した楽しい時間を送らせてもらっています。

20代目前、10代最後に考える野望

──これから始まる20代やそれ以降についての目標はありますか？

まだまだ、やりたいこといっぱいあります。小さな夢から、大きすぎて言うのが恥ずかしいのもいっぱい……（笑）。

──その恥ずかしい野望、いくつか聞かせてください！

仕事の面で言うと大きなところでたくさんライブをしたいです。城ホールとかドームとかでライブをするのはすごい夢ですし、夢があるからこそ今の自分が立ってられるってところもあります。プライベートなこともいっぱいあるなぁ。いい車にも乗りたいし……。まずは誕生日、ハタチになった瞬間にお酒を飲もうと思います！