桑田佳祐「MUSICMAN」 アルバムレビュー Part 2
アルバム試聴会にご来場の皆さんからさらに感想コメントが届きました!
収録曲
- 現代人諸君(イマジン オール ザ ピープル)!!
- ベガ
- いいひと ~Do you wanna be loved ?~
- SO WHAT ?
- 古の風吹く杜
- 恋の大泥棒
- 銀河の星屑
- グッバイ・ワルツ
- 君にサヨナラを
- OSAKA LADY BLUES ~大阪レディ・ブルース~
- EARLY IN THE MORNING ~旅立ちの朝~
- 傷だらけの天使
- 本当は怖い愛とロマンス
- それ行けベイビー!!
- 狂った女
- 悲しみよこんにちは
- 月光の聖者達(ミスター・ムーンライト)
初回限定盤DVD収録内容
- アルバム「MUSICMAN」の楽曲が生み出される制作現場に密着したドキュメント映像や、ミュージックビデオの撮影風景に加え、新たに撮り下ろした楽曲を含む、ミュージックビデオ6曲を収録!!
初回限定盤BOOK収録内容
- "MUSICMAN'S NOTE" 桑田佳祐本人による全曲セルフライナーノーツ、最新インタビューを収録!! さらに、参加ミュージシャンやエンジニア、スタッフによる、ここでしか知り得ないレコーディング秘話も掲載。全104ページに及ぶボリュームで、アルバム「MUSICMAN」を追求!!
桑田佳祐(くわたけいすけ)
1956年2月26日生まれ。神奈川県茅ケ崎市出身。
1978年サザンオールスターズ「勝手にシンドバッド」でデビュー。デビューして以来フロントマンとして、またソロアーティストとして常に日本のミュージックシーンのトップを走り続けている。
ソロ名義では、1987年リリースの「悲しい気持ち(JUST A MAN IN LOVE)」で活動を開始。以降ソロ活動も精力的に続けており「波乗りジョニー」「白い恋人達」「明日晴れるかな」などヒット曲も多数。2011年2月23日には約9年ぶりのオリジナルソロアルバム「MUSICMAN」をリリースする。
曲ごとに、まるでページをめくるように風景が変わる時間を過ごした。
波のように押し寄せてくる極彩色の音と言葉。
聞き終わった後、その混沌の中に、桑田佳祐の輪郭が浮かび上がってきて、気づく。
あぁ、だから、ロックでも、ポップでも、ブルースでもなく、「MUSIC」なのかと。
死と声を失う恐怖を乗り越えた男の歌は強い。
この一枚を聞いて、改めて気づいたのは音楽の持つ「伝える力」だ。
疾うの昔にわかっていたことだったが、
やはり桑田佳祐は「音楽の男」であった。
(日本テレビ アナウンス部 ズームインSUPER 森圭介)
桑田さんの中に溜め込まれていたあらゆる音楽の種があますことなく発芽したかのような、満漢全席アルバム。
内省も自戒もエロもすべては生のしずく。
(ライター 佐々木美夏)
人を許す力。それは桑田佳祐の最大の力。人を上げる力。それは桑田佳祐のロック魂とサービス精神。両方がレコードの中にたっぷり含まれていて、新しいアルバムを堪能しました。素晴らしいです。桑田さんがこれまで何を食べ、何を吐き出してきたのか。長らくの歴史さえ感じさせる、重みのあるレコードでした。ジャケットのアートワークは「枯山水」ならぬ「濡山水」の庭なのでしょうか。ジョンもポールもディランも西洋ロックはできても和風はできない。言葉遊びに過ぎないかもしれませんが、東洋&和のテイストの「濡山水」ならば、それは桑田佳祐ミュージックのトレードマークのように思えてなりません。
(音楽評論家 長谷川博一)
かの名作『KEISUKE KUWATA』を最初に聴いたような鮮烈さ、実際「路傍の家にて」「遠い街角」などを彷彿させる楽曲も覗いてニンマリしたし、それ以後の辛辣なメッセージシンガーとしての姿も健在。原 由子との共演ではサザンも感じさせるし、自身のエレキの弾き語りで大合唱するノリは音楽寅さんみたいだ。サザンの桑田、ソロの桑田とかってカテゴライズを超越して、音楽人・桑田佳祐の全てが凝縮したかのような意欲作。名盤が多い人だから最高傑作とは言いづらいが、今後代表作の1枚として語り継がれる日本語ロック/ポップスの到達点だろう。躍動感あふれる歌詞のメッセージとユーモアにはとことん鼓舞される。早くまた聴きたい!
(Player 北村和孝)
『MUSICMAN』は、私たちがどこまでも日本人であるということを意識させてくれるアルバムだと思います。
ロックへの憧れとコンプレックス、古くからある民謡や演歌や歌謡曲を慕う気持ち、YESともNOとも言い切れない曖昧な国民性、そして何よりエンタテインメントに目がない性……。
それらすべてを「ポップス」に昇華してくれたのが、ここに収められた17曲なのではないでしょうか。
老若男女、誰もが必ず自分をどこかで重ね合わせる、現代を生きる日本人のアイデンティティの証明のような作品です。
でも、難しいことは抜きにして、ひとつ言いたいことは、桑田佳祐が日本にいてくれて本当によかった!!
(集英社・週刊プレイボーイ編集部 佐田尾宏樹)
ロックンロール ブルーアイドソウル ワルツ 曲調のバラエティーの多さにも驚いたがすべての歌詞がどの世代にも突き刺さるメッセージがあり、時にチャーミングでそれらの言葉がさらに進化された桑田さんの口調にのってしっかり届く!名アルバム、待ってました!!
(FM802 DJ 大抜卓人)
曲を聴いているだけで様々な映像が頭に浮かびました。「SO WHAT ?」「銀河の星屑」なんて、ジム・ジャームッシュに映像をつけてもらいたい位。
1つの言葉で多くを語る桑田さんのますますの言葉を操る力にも脱帽です。
全17曲、試聴前には長丁場かなと感じていたのが、聴き終わればあっという間の楽しい旅でした。明日は今日より素晴らしい……男気をもらいました。
(BayFM DJ 帆足由美)
“MUSICMAN”とは“愛を歌う人”だとアルバムを聴いて改めて思いました。
この国のこと、現代社会のこと、若者へ、男性へ、女性へ、そして過去を含む自分自身へ。
すべてに向けられた愛を感じました。
新成人の約6割が草食男子だと答える今、ぜひこのアルバムを聴いて、“バカでかわいくて愛すべき”男を磨いてほしいです……。
(CD&DLでーた編集部 大窪由香)
桑田佳祐9年ぶりのNEWアルバムということで、リスナーの期待やハードルというのはかなり高いものになっている。私もそのうちの1人であり、桑田さんなんだから良いのは決まっている!! そういう概念のもとの試聴であった。
しかしながらその期待は裏切られた。良過ぎです。
そしてこのバラエティにとんだ楽曲の数々。アルバム全体がどうすごいかと一言で言うのは難しい。1曲2曲の良さが全てにあるからである。
政治的、社会的メッセージから大阪レディ、SEXなど桑田節全開で解き放たれるメッセージには世代を超えて魅了する力がある。
CDショップとしても一人でも多くの方にこの音を届けられるよう頑張ります。
(HMV三宮 窪田大志)
首相(ボス)に牙をむいても、一夜のロマンスを唄っても、江ノ島に想いをはせても、イカせて!! ウットリなんて言っちゃっても、やっぱりどこを切り取っても桑田さんの溢れ出すセンスを感じ取れる作品でした。
超大作と呼ぶのにふさわしいボリュームで、胸とお腹がいっぱいになりました。本当に桑田さんが帰ってきたんだ!! と。
今はこんな日本だけど、こんなにがんばって想いを届けようとするオジサン(失礼!!)がいるなんて、まだまだこの国も捨てたもんじゃないですよね。
(タワーレコード梅田大阪マルビル店 藤江美奈子)