舞台「青エク」北村諒&宮崎秋人の稽古に密着!燐と雪男の対照的な殺陣に注目

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加藤和恵原作による「舞台『青の祓魔師』京都紅蓮篇」のプレ稽古が、5月上旬に都内某所にて行われた。

殺陣稽古を行う奥村燐役の北村諒(奥)と奥村雪男役の宮崎秋人(手前)。

殺陣稽古を行う奥村燐役の北村諒(奥)と奥村雪男役の宮崎秋人(手前)。

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西田大輔の説明を聞く北村諒と宮崎秋人。

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プレ稽古には奥村燐役の北村諒、奥村雪男役の宮崎秋人、演出を手がける西田大輔が参加。まずは西田が2人に「今日はこういう方向で進めていこうということと、アクションもこういう感じで動いてみようというのをやりながら、本番に向けてひとつの段階を踏んでいくという時間にしたい」と導入を説明する。「もちろん2人は原作を読み込んでくれていると思うけど、舞台にする上ですごく大事なのは、初めて『青エク』に触れるお客さんがいるということ。舞台から原作のマンガに触れていくということもあるだろうし、そういうところまで考えていきたい」と自身の思いを語ると、北村と宮崎は「はい!」と期待に満ちた目で返答する。そして「舞台において大事なのはコントラスト、つまりは対照性。この作品がこれだけ支持される理由は、物語性ももちろんあるけど、兄弟のコントラストがすごくよく出ているからと思う。生身の人間が演じる舞台でも燐と雪男、2人のコントラストを考えたい」と、方針を明かした。

台本を見ながらディスカッションする北村諒と宮崎秋人。

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この日初めて台本を手渡された北村と宮崎。まずはその場でセリフを読み上げてみる。演じるのは、燐がエクソシストを目指す決意をするシーンだ。セリフを聞いた西田が「燐が感情的にものを発するということを意識して。雪男は感情を表に見せないということを意識して読んでみて」と指示すると、2人の演技は劇的に変化。さらに「次は燐は弟への愛情をストレートに出すことを意識して、今のテンションに『微笑む』という気持ちを加えて。雪男は兄さんも大切だ、という言葉がなかなか表現できないという意識で」との指示も加えられ、どんどん感情豊かな表現が生まれていく。また燐と雪男、2人のセリフを交換してみるという稽古も。セリフを言い終えた2人は顔を見合わせ、何か手応えを感じた様子だった。北村と宮崎は時折、演技について話し合う姿も見られ、「兄さん」と呼ぶシーンが多い雪男を演じる宮崎が、「『兄さん』の(言い方の)バリエーションを増やさないと。何回『兄さん』って言うんだろう」とつぶやくと、北村は「いいじゃない!たくさん呼んでよ(笑)」と返し、和やかな雰囲気でディスカッションが進んでいく。

刀を手にする北村諒。

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次に行われたのはアクションシーンの練習。北村演じる燐は刀を使った殺陣を、宮崎演じる雪男は2丁拳銃を操る殺陣を、西田自らが付けていく。北村は「斬る」「回る」「避ける」など口にしながら動きを確認。何度か繰り返すうちにどんどん動きは速くなっていき、15ほどの動きが入ったアクションシーンが見事に仕上がった。そして宮崎も銃を扱う立ち回りに挑戦。西田いわく「雪男は回る必要もないのに回る。オシャレだから(笑)」。また「クールなリズムを意識して」との指示があると、宮崎の動きにも緩急が付いていき、華麗で雪男らしい立ち回りが完成されていった。さらに燐と雪男、2人でのアクション練習も。目を合わせて頷き合うなど、見事な連携プレイを見せた。

(左から)宮崎秋人、西田大輔、北村諒。

(左から)宮崎秋人、西田大輔、北村諒。[拡大]

プレ稽古を終えて、北村は「3人で集まるのは今回が初だったんですけど、ホントに空気もよくて、本稽古に入るのがすごく楽しみになりました」、宮崎は「西田さんが燐と雪男の関係をどうやって見せていきたいかというのを聞けたのは大きいです。これから原作を読み返して、そういう目線を意識して本稽古に臨めたらいいなと思います」と、この日の感想を語る。また西田は「2人が初めて生の声を発して役を演じるところを見たんですけど、2人の身体性とセンスが掛け合わさっていて。2人が原作に対しての敬意を持ってくれている限り、新しい燐と雪男になるんじゃないかという手応えを感じました」と自信のほどを伺わせた。

囲み取材の様子。(左から)宮崎秋人、北村諒。

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原作・アニメ「青エク」のファンだという北村と宮崎。原作に触れたきっかけを北村は「最初に知ったのはアニメでした。オープニングにもすごくワクワクさせられて、内容も少年心をくすぐるというか。またみんなの葛藤であったり、兄弟の関係性だったり仲間たちとの熱だったりとか、男の子としては好きにならずにはいられない作品だなと思ったのを覚えてます」と振り返る。同じくきっかけはアニメだったという宮崎も「テーマが人間と悪魔のバトルというすごく入りやすい入口だったし、その中で人間関係がすごく繊細に描かれていて。さらにカッコいい音楽が印象的で、一気に惹かれました」とその魅力を語った。原作で大事にしたい箇所を問われると、西田は「『青エク』はエンタテインメント性が高い作品だと思うんですけど、同時に人間の闇の部分だったり奥深さがある作品だなと思っているので、そこも大事にしたいという思いがあります。今回はいきなり京都編を描くんですけど、いつか最初に戻ってもいいような、そんな作品にできたらいいなと思っています」と展望を語る。

殺陣稽古を行う北村諒。

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またこの日初めて殺陣を実践してみた感想を、北村は「西田さんの殺陣が個人的にすごく好きなので、今日もめちゃめちゃ楽しかったですし、早く動きたいなという気持ちでいっぱいです」と、意気揚々と語る。そして「西田さんとは何回かやらせていただいているんですが、原作がある舞台は今回が初めて。西田さんの、オリジナルと原作ものの殺陣の違いはどんなだろうと、ドキドキワクワクしています」と期待を寄せた。

殺陣稽古を行う宮崎秋人。

殺陣稽古を行う宮崎秋人。[拡大]

一方、銃をまともに扱うのは初めてという宮崎は、雪男のアクションについて「僕が今までやってきた役は無駄な動きが多い役が多かったんですが(笑)、雪男は必要最低限の動きで、なるべく消費カロリーを少なくしてスマートに戦えたらいいなと。そこで燐との対比も作れたらいいなと思いますし」とコメント。また西田の殺陣指導について「緩急をしっかりつける段階から意識させてくれたので、自分の中でもリズムを作りやすかった。しかもカッコよかったので、本番が楽しみです」と期待を露わにする。西田も「2人ともセンスがいい。普通の人なら2時間くらいかかる殺陣をこれくらいの時間(30分ほど)でできるのは、持ってる力だと思います」と賞賛した。なお本日6月3日発売のジャンプスクエア7月号(集英社)には、このプレ稽古の模様を描いたレポートマンガが掲載されている。

「舞台『青の祓魔師』京都紅蓮篇」ビジュアル

「舞台『青の祓魔師』京都紅蓮篇」ビジュアル[拡大]

単行本5巻から9巻にあたる「京都・不浄王編」を舞台化する「舞台『青の祓魔師』京都紅蓮篇」は、8月5日から14日まで東京・Zeppブルーシアター六本木にて上演。京都を舞台に、「不浄王」をめぐる戦いが描かれる。明日6月4日12時からはチケットの抽選先行受付を、6月15日19時からは先着先行受付を実施。一般販売は6月18日午前10時にスタートする。

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舞台「青の祓魔師」京都紅蓮篇

期間:2016年8月5日(金)~8月14日(日)
会場:Zeppブルーシアター六本木
チケット料金:7800円

チケット発売スケジュール

抽選先行受付:2016年6月4日(土)12:00~6月8日(水)18:00
先着先行受付:2016年6月15日(水)19:00~6月16日(木)18:00
一般発売:2016年6月18日(土)18:00~

キャスト

奥村燐:北村諒
奥村雪男:宮崎秋人

勝呂竜士:山本一慶
志摩廉造:才川コージ 
三輪子猫丸:土井裕斗 
杜山しえみ:前田希美
神木出雲:加藤雅美

メフィスト・フェレス:鮎川太陽
霧隠シュラ:安枝瞳

宝生蝮:田野アサミ
志摩柔造:林田航平
志摩金造:松村龍之介

藤本獅郎:唐橋充
勝呂達磨:光宣
志摩八百造:増澤ノゾム

藤堂三郎太:松風雅也

スタッフ

原作・脚本協力:加藤和恵(集英社「ジャンプスクエア」連載)
脚本・演出:西田大輔

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(c)2016 加藤和恵/集英社・舞台「青の祓魔師」プロジェクト

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麻槻 @ryo_asatsuki

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あああ稽古動画やばい

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